国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財(建造物)
各棟情報
名称
:
高橋家住宅(青森県黒石市中町)
ふりがな
:
たかはしけじゅうたく
棟名
:
米蔵・味噌蔵
棟名ふりがな
:
こめぐら・みそぐら
旧高橋家住宅 米蔵・味噌蔵
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員数
:
1棟
種別
:
近世以前/民家
時代
:
江戸後期
年代
:
江戸後期
西暦
:
1751-1829
構造及び形式等
:
土蔵造、桁行17.1m、梁間7.5m、切妻造、東面庇付、鉄板葺
創建及び沿革
:
棟礼、墨書、その他参考となるべき事項
:
指定番号
:
01871
国宝・重文区分
:
重要文化財
重文指定年月日
:
2004.12.10(平成16.12.10)
国宝指定年月日
:
追加年月日
:
重文指定基準1
:
(五)流派的又は地方的特色において顕著なもの
重文指定基準2
:
所在都道府県
:
青森県
所在地
:
青森県黒石市大字中町38番地
保管施設の名称
:
所有者名
:
所有者種別
:
管理団体・管理責任者名
:
旧高橋家住宅 米蔵・味噌蔵
解説文:
詳細解説
高橋家は,藩にも出入りした有力な米穀商で,黒石市街に店を構えている。宝暦から明和年間に建設された主屋は,切妻造,妻入で,前面に「こみせ」を設け,津軽地方における基準的な商家として重要文化財に指定されている。
宅地奥に並んで建つ米蔵・味噌蔵と文庫蔵は,主屋と同じく江戸後期に建てられた。米蔵・味噌蔵は平屋建,切妻造,文庫蔵は2階建,切妻造,ともに土蔵造,平入で,前面に板壁で囲った庇を付けている。
これらは,主屋と一体となって屋敷構えを形成しており,商家の構成を知る上で貴重である。主屋や土蔵の建設を示す文書計5点も附指定として保存を図る。
関連情報
(情報の有無)
附指定
なし
添付ファイル
なし
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旧高橋家住宅 米蔵・味噌蔵
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旧高橋家住宅 米蔵・味噌蔵
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解説文
高橋家は,藩にも出入りした有力な米穀商で,黒石市街に店を構えている。宝暦から明和年間に建設された主屋は,切妻造,妻入で,前面に「こみせ」を設け,津軽地方における基準的な商家として重要文化財に指定されている。 宅地奥に並んで建つ米蔵・味噌蔵と文庫蔵は,主屋と同じく江戸後期に建てられた。米蔵・味噌蔵は平屋建,切妻造,文庫蔵は2階建,切妻造,ともに土蔵造,平入で,前面に板壁で囲った庇を付けている。 これらは,主屋と一体となって屋敷構えを形成しており,商家の構成を知る上で貴重である。主屋や土蔵の建設を示す文書計5点も附指定として保存を図る。
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詳細解説
高橋家住宅(青森県黒石市中町) 二棟 米蔵・味噌蔵、文庫蔵、附建設関係文書五点 高橋家は中町を南北に通る街路沿いにあり、代々理右衛門を名乗る黒石藩出入りの商家で、主に米穀を扱っていた。現在の屋敷は、宝暦五年(一七五五)に購入し、明和七年(一七七〇)と寛政一二年(一八〇〇)に敷地を拡げたという。東西に長い敷地は、東辺が街路に面し、東に主屋、西に米蔵・味噌蔵と文庫蔵が並んで建つ。 主屋は桁行一一間、梁間六間、切妻造、妻入で、前面(東面)に「こみせ」を設ける。建築年代は宝暦年間から明和年間の新築と考えられ、文政六年(一八二三)には背面に土間の「こめつきば」が増築された。全体に改造が少なく、細部に至るまでよく残り、建築年代もほぼ明らかで、この地方における基準的な商家の遺構として、昭和四八年二月二三日に重要文化財に指定されている。 米蔵・味噌蔵と文庫蔵は、構造手法から同時期の江戸後期と判断される。 米蔵・味噌蔵は、桁行一七・一メートル、梁間七・五メートル、土蔵造、平屋建、切妻造、平入で、正面に設けた庇は板壁で囲う。内部は南側が米蔵、北側が味噌蔵に分かれ、それぞれ吹抜の一室で、味噌蔵の北半には二階規模の棚を設ける。軸部は柱を密に立て、内壁は縦板張とする。小屋組は味噌蔵が登梁式であるが、米蔵は棟木から太い垂木を桁に架ける。外壁は土壁であるが、正面は両開き扉を含め全体を中塗仕上げとする。屋根は置屋根式の鉄板葺で、南の文庫蔵と連続している。 文庫蔵は、米蔵・味噌蔵の南に並んで建つ。桁行五・七メートル、梁間七・五メートル、土蔵造、二階建、切妻造、平入で、正面に設けた庇は板壁で囲い、表を杉皮で保護する。内部は一、二階ともに一室とし、内壁は化粧の縦板張とする。小屋組は地棟に登梁を架け、棟木と母屋を受ける。外壁は土壁であるが、正面の両開き扉及び扉口は漆喰塗で仕上げる。屋根は置屋根式の鉄板葺である。 高橋家住宅の米蔵・味噌蔵と文庫蔵は、主屋と同じく江戸後期に建てられたもので、主屋と一体となって屋敷後方の空間を形成しており、津軽地方の商家の構成を知る上で、貴重である。 主屋や土蔵の建設を示す文書は、つぎの五点である。 ・『宝暦十三年癸未年 土場材木直段書』一冊 ・『宝暦十三癸年九月 材木直附帳』一冊 ・『材木直段覚』一冊 ・『宝暦十三年未十一月晦日 材木直段附帳入』一袋 ・『甲申年十月廿三日 土蔵棟上諸入用控』 これらは、建設の経緯を示す貴重な資料であり、附指定として保存を図る。