国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財(建造物)
各棟情報
名称
:
金沢城土蔵(鶴丸倉庫)
ふりがな
:
かなざわじょうどぞう(つるまるそうこ)
棟名
:
棟名ふりがな
:
金沢城土蔵(鶴丸倉庫)
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員数
:
1棟
種別
:
近世以前/城郭
時代
:
江戸末期
年代
:
嘉永元
西暦
:
1848
構造及び形式等
:
土蔵造、桁行二一・八メートル、梁間一四・六メートル、二階建、切妻造、桟瓦葺
創建及び沿革
:
棟礼、墨書、その他参考となるべき事項
:
指定番号
:
02524
国宝・重文区分
:
重要文化財
重文指定年月日
:
2008.06.09(平成20.06.09)
国宝指定年月日
:
追加年月日
:
重文指定基準1
:
(四)学術的価値の高いもの
重文指定基準2
:
所在都道府県
:
石川県
所在地
:
石川県金沢市丸の内71番18
保管施設の名称
:
所有者名
:
石川県
所有者種別
:
管理団体・管理責任者名
:
金沢城土蔵(鶴丸倉庫)
解説文:
詳細解説
金沢城土蔵は、金沢城本丸の北側に、嘉永元年(1848)に建築された大型土蔵で、鶴丸倉庫とも呼ばれている。土蔵造2階建、切妻造、桟瓦葺で、もとは武具蔵として建てられ、加賀藩大工山本勝左衛門が普請を手がけた。
金沢城土蔵は、広大な内部空間を有し、腰の石張など金沢城の土蔵に特徴的な技法も併せ持っている。また城郭内に現存する近世の土蔵として希少な遺構であるとともに、武具蔵という用途が明らかで、なおかつ、その機能に則した造作がみられる点においても、高い価値が認められる。
関連情報
(情報の有無)
附指定
なし
添付ファイル
なし
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金沢城土蔵(鶴丸倉庫)
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金沢城土蔵(鶴丸倉庫)
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解説文
金沢城土蔵は、金沢城本丸の北側に、嘉永元年(1848)に建築された大型土蔵で、鶴丸倉庫とも呼ばれている。土蔵造2階建、切妻造、桟瓦葺で、もとは武具蔵として建てられ、加賀藩大工山本勝左衛門が普請を手がけた。 金沢城土蔵は、広大な内部空間を有し、腰の石張など金沢城の土蔵に特徴的な技法も併せ持っている。また城郭内に現存する近世の土蔵として希少な遺構であるとともに、武具蔵という用途が明らかで、なおかつ、その機能に則した造作がみられる点においても、高い価値が認められる。
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詳細解説
金沢城土蔵(鶴丸倉庫) 一棟 金沢城は、天正八年(一五八〇)に佐久間盛政が築城し、同一一年の前田利家入城以降、城構えが整備され、明治初年まで加賀藩前田家の居城となった平山城である。慶長七年(一六〇二)の落雷により天守を失い、さらに元和六年(一六二〇)、寛永八年(一六三一)、宝暦九年(一七五九)、文化五年(一八〇八)に火災に遭い、再興を重ねた。現存する石川門は天明八年(一七八八)の再建、三十間長屋は万延元年(一八六〇)の竣工になり、いずれも重要文化財に指定されている。 金沢城土蔵は、本丸の北側に建つ大型土蔵で、嘉永元年(一八四八)に再建された。もと武具蔵として使われ、普請には加賀藩御大工山本勝左衛門があたった。 明治維新後は陸軍が、戦後は金沢大学が倉庫として使用してきたが、現在は県の所有となっており、平成一九年には石川県指定有形文化財(建造物)となった。 金沢城土蔵は鶴丸倉庫とも呼ばれ、土蔵造二階建、桁行二一・八メートル、梁行一四・六メートル、切妻造、桟瓦葺で、正面に桟瓦葺の庇を付ける。戸室石の布基礎上に立ち、腰は笏谷石の平石張とする。 一階軸部は、側廻りでは柱を半間毎に立て、また内部は桁行三間毎、梁行二間毎に柱を立てて大梁を架け、その上に、梁、二階根太を縦横に渡す。さらに梁上に二階柱を立て、舟肘木を介して棟木、母屋を受け、小屋を表す。 内部は一・二階とも一室とし、内壁は縦板張り、床を板張りとし、棟通り南側に幅の広い階段を設ける。かつては二階周囲に棚を廻らし、棟通り北側に荷揚げ口を設けていた。一階西妻に間口の広い出入口を二ヶ所開けて搬出入を容易にし、周囲に窓を開ける。窓は裏白戸片引として外側に鉄格子を組み、外壁は鳥居型の漆喰枠をつくり、木製の庇をつける。 金沢城土蔵は、加賀藩御大工により建てられた大型土蔵で、広大な内部空間を有し、金沢城の土蔵に特徴的な技法も併せ持っている。また城郭内に現存する近世土蔵として希少な遺構であるとともに、武具蔵という用途が明らかであり、かつその機能に則した設えを備えている点においても、高い価値が認められる。 【参考文献】 『研究紀要 金沢城研究 第三号』(石川県教育委員会 二〇〇五年)