国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財(建造物)
各棟情報
名称
:
大江橋及び淀屋橋
ふりがな
:
おおえばしおよびよどやばし
棟名
:
大江橋
棟名ふりがな
:
おおえばし
大江橋及び淀屋橋 大江橋
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員数
:
1基
種別
:
近代/産業・交通・土木
時代
:
昭和
年代
:
昭和10
西暦
:
1935
構造及び形式等
:
鉄筋コンクリート造二連アーチ橋、橋長81.5m、主径間幅員37.7m、側径間幅員45.2m、両側鉄筋コンクリート造側径間及び高欄(照明16基を含む)付、親柱及び北側袖高欄附属
創建及び沿革
:
棟礼、墨書、その他参考となるべき事項
:
指定番号
:
02537
国宝・重文区分
:
重要文化財
重文指定年月日
:
2008.12.02(平成20.12.02)
国宝指定年月日
:
追加年月日
:
重文指定基準1
:
(三)歴史的価値の高いもの
重文指定基準2
:
所在都道府県
:
大阪府
所在地
:
大阪府大阪市北区堂島浜一丁目・同北区中之島二丁目・同中央区北浜四丁目
保管施設の名称
:
所有者名
:
国(国土交通省)
所有者種別
:
国
管理団体・管理責任者名
:
大阪市
大江橋及び淀屋橋 大江橋
解説文:
詳細解説
大江橋及び淀屋橋は、大阪市の設計と「大江橋及淀屋橋意匠設計図案懸賞競技」で一等を受賞した大谷龍雄の案に基づき建設され、昭和10年4月に竣工した。鉄筋コンクリート造アーチ橋で、御堂筋が、中之島と交差する交通と景観の要所に建設された、大阪市第一次都市計画事業を代表する橋梁の一つで、近代大阪の都市形成史上、高い価値が認められる。
また、周辺景観との調和を意図した意匠設計競技が行われるとともに、地下鉄御堂筋線と一体的に建設されたことにより特殊な基礎構造をもち、橋梁デザイン史及び技術史上の意義も認められる。
関連情報
(情報の有無)
附指定
なし
添付ファイル
なし
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大江橋及び淀屋橋 大江橋
大江橋及び淀屋橋 大江橋
大江橋及び淀屋橋 大江橋細部
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大江橋及び淀屋橋 大江橋
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大江橋及び淀屋橋 大江橋
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大江橋及び淀屋橋 大江橋細部
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解説文
大江橋及び淀屋橋は、大阪市の設計と「大江橋及淀屋橋意匠設計図案懸賞競技」で一等を受賞した大谷龍雄の案に基づき建設され、昭和10年4月に竣工した。鉄筋コンクリート造アーチ橋で、御堂筋が、中之島と交差する交通と景観の要所に建設された、大阪市第一次都市計画事業を代表する橋梁の一つで、近代大阪の都市形成史上、高い価値が認められる。 また、周辺景観との調和を意図した意匠設計競技が行われるとともに、地下鉄御堂筋線と一体的に建設されたことにより特殊な基礎構造をもち、橋梁デザイン史及び技術史上の意義も認められる。
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詳細解説
大江橋及び淀屋橋 二基 大江橋、淀屋橋 大江橋及び淀屋橋は、大阪市街地を南北に貫く御堂筋に建設された道路橋で、中之島を挟んでそれぞれ堂島川及び土佐堀川に架かる。 大江橋及び淀屋橋は、大阪市の第一次都市計画事業の一環として、御堂筋線の拡幅に伴い、大阪市の設計と「大江橋及淀屋橋意匠設計図案懸賞競技」で一等を受賞した大谷龍雄の意匠設計図案に基づき建設されたもので、昭和五年五月に着工、同一〇年四月に竣工した(着工及び竣工年月は、『第一次大阪都市計画事業誌』(大阪市 昭和一九年)所収の「工事報告」(福留並喜 昭和一〇年七月)による)。建設後も、大阪市の幹線道路の一部として引き続き利用され、補修工事等が実施されているが、全体として保存状況は良好である。 大江橋及び淀屋橋は、橋長八一・五メートル及び五三・五メートルで、幅員はいずれも主径間で三七・七メートル、側径間で四五・二メートルとする広幅員の鉄筋コンクリート造アーチ橋である。スパンドレルをコンクリートで充腹する二連及び単アーチ形式の主径間の両側に側径間、さらにその外側に親柱を配し、大江橋の北側には親柱から連続して袖高欄を附属する。両橋とも、主径間は径間長二六・五メートルで拱軸線に変垂曲線を用い、側径間については、径間長八・五メートル、拱軸線を欠円アーチ形、橋台と橋脚の下端を繋ぎ函形とし主径間からの水平反力を一体で受ける。外観は、両橋共に側面を花崗岩切石貼とし、高欄の半円アーチ形とスパンドレルの溝形を垂直方向に連続するモチーフを、側面全体に反復する幾何学的な意匠とする。また、主径間及び側径間の境と、大江橋主径間の中央部にはバルコニー及び橋灯を設ける。 下部構造は、基本的に杭基礎とするが、両橋の直下を通る地下鉄御堂筋線の両側には杭基礎の代わりにコンクリート造基礎柱脚を立て、その上部に橋台及び橋脚を築き地下鉄を跨ぐ構造とする。 大江橋及び淀屋橋は、御堂筋が中之島と交差する大阪の交通と景観の要所に建設された、大阪市第一次都市計画事業を代表する橋梁の一つであり、近代大阪の都市形成史上、価値が高い。また、立地の重要性に鑑みて周辺景観との調和を意図して実施された橋梁意匠設計図案競技と、地下鉄と一体的に建設された特殊な構造をもつ基礎部分は、近代における貴重な実例であり、橋梁デザイン史及び技術史上の意義も認められる。 【参考文献】 『大阪府近代化遺産(建造物等)総合調査報告書』(大阪府教育委員会 二〇〇七年)