国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財(建造物)
各棟情報
名称
:
小野家住宅(長野県塩尻市塩尻町)
ふりがな
:
おのけじゅうたく
棟名
:
隠居屋
棟名ふりがな
:
いんきょや
小野家住宅隠居屋
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員数
:
1棟
種別
:
近世以前/民家
時代
:
江戸末期
年代
:
江戸末期
西暦
:
1830-1867
構造及び形式等
:
土蔵造、桁行九・七メートル、梁間三・七メートル、切妻造、鉄板葺
創建及び沿革
:
棟礼、墨書、その他参考となるべき事項
:
指定番号
:
01893
国宝・重文区分
:
重要文化財
重文指定年月日
:
2009.06.30(平成21.06.30)
国宝指定年月日
:
追加年月日
:
重文指定基準1
:
(五)流派的又は地方的特色において顕著なもの
重文指定基準2
:
所在都道府県
:
長野県
所在地
:
長野県塩尻市塩尻町39番地
保管施設の名称
:
所有者名
:
所有者種別
:
管理団体・管理責任者名
:
小野家住宅隠居屋
解説文:
詳細解説
小野家住宅の隠居屋は,主屋と同時期に建築され,一体となって屋敷後方の空間を形成しており,塩尻宿の屋敷構えを理解する上で重要である。
また宅地形状が近世の地割をよくとどめており,中門(なかもん)や石垣などの工作物も良く保存されている点においても価値が高い。
関連情報
(情報の有無)
附指定
なし
添付ファイル
なし
写真一覧
小野家住宅隠居屋
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小野家住宅隠居屋
解説文
小野家住宅の隠居屋は,主屋と同時期に建築され,一体となって屋敷後方の空間を形成しており,塩尻宿の屋敷構えを理解する上で重要である。 また宅地形状が近世の地割をよくとどめており,中門(なかもん)や石垣などの工作物も良く保存されている点においても価値が高い。
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詳細解説
小野家住宅 一棟 隠居屋、土地 小野家は中山道塩尻宿のほぼ中央に所在し、江戸後期には「いてふや」と号する旅籠を営んでいた。 南北に長い敷地の南辺に、主屋を中山道に面して建て、敷地後方に文庫、隠居屋、納屋を建てる。 また隠居屋北面の敷地段差に、東西方向に石垣を積み、その上に構えた中門と納屋の間を畑地とする。 主屋は桁行八間、梁間五間、二階建、切妻造、平入で、北面に突出部を設ける。文政一一年(一八二八)大火後の江戸末期の建築とみられ、塩尻宿における発達した形態を持つ旅籠建築として、昭和四八年六月二日付で文庫とともに重要文化財に指定された。 隠居屋と納屋の建築年代は、史料により天保一五年(一八四四)頃及び一四年頃と判断される。 隠居屋は文庫の北東角に接して建つ。桁行九・七メートル、梁間三・七メートル、土蔵造、平屋建、切妻造、置屋根式の鉄板葺で、南端の半間を下屋とし、また東南面の外壁は板壁とする。 内部は、北側を座敷、南側を土間と板の間に分け、座敷と土間の西面を開口とする。座敷は室内に長押を廻らし、東面に床と床脇を備え、床の北面に花頭窓風の窓を穿つ。 小屋組は、座敷では化粧棟木に力垂木を架け渡し、南側の室では梁と地棟の上に立てた束で和小屋を組み、天井を張らずにこれらを表す。開口部では、木瓜形の額縁を漆喰塗で仕上げ、土戸を建てる。 納屋は、桁行一四・六メートル、梁間四・六メートル、木造平屋建、切妻造、桟瓦葺で、南東隅に張出を設ける。南北面とも桁行の中央を出入口とし、内部は西半の一部を床張とするほかは土間である。 小野家住宅の隠居屋と納屋は、主屋と同時期の江戸末期に建築され、主屋と一体となって屋敷地後方の空間を形成しており、塩尻宿の町家の屋敷構成を理解する上で重要である。また宅地形状が近世の地割をよくとどめているとともに、中門や石垣、水路等の工作物も良好に保存されており、価値が高い。当家に伝世する普請関係文書や屋敷絵図と併せて保存を図る。 【参考文献】 『重要文化財小野家住宅保存活用計画調査報告書』(塩尻市教育委員会 二○○六年)