国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財(建造物)
各棟情報
名称
:
旧大湊水源地水道施設
ふりがな
:
おおみなとすいげんちすいどうしせつ
棟名
:
第一引入口
棟名ふりがな
:
だいいちいんにゅうこう
旧大湊水源地水道施設 第一引入口
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員数
:
1所
種別
:
近代/産業・交通・土木
時代
:
明治
年代
:
明治35
西暦
:
1902
構造及び形式等
:
石造引入口、面積九・一八平方メートル、堰堤・通水溜・溢水口及び余水路附属
創建及び沿革
:
棟礼、墨書、その他参考となるべき事項
:
指定番号
:
02546
国宝・重文区分
:
重要文化財
重文指定年月日
:
2009.12.08(平成21.12.08)
国宝指定年月日
:
追加年月日
:
重文指定基準1
:
(三)歴史的価値の高いもの
重文指定基準2
:
所在都道府県
:
青森県
所在地
:
青森県むつ市宇田町、桜木町
保管施設の名称
:
所有者名
:
むつ市
所有者種別
:
管理団体・管理責任者名
:
旧大湊水源地水道施設 第一引入口
解説文:
詳細解説
旧大湊水源地水道施設は,艦船補給用水の確保を主な目的として建設された施設で,横須賀鎮守府経理部建築科の計画及び設計により,明治35年から43年にかけて建設された。
施設のうち,第一引入口は枡形の石造構造物で,沈澄池堰堤は堤長27.5m,堤高9mの重力アーチ式石造堰堤である。
旧大湊水源地水道施設は,東北地方で最初に建設された近代水道施設であり,近代水道史上,高い価値がある。
また,第一引入口及び沈澄池堰堤は,それぞれ特徴的な構法によって築かれた精緻な石造構造物で,明治後期における石造河川構造物の技術水準を示すものとして重要である。
関連情報
(情報の有無)
附指定
添付ファイル
なし
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旧大湊水源地水道施設 第一引入口
旧大湊水源地水道施設 第一引入口(詳細)
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旧大湊水源地水道施設 第一引入口
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旧大湊水源地水道施設 第一引入口(詳細)
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解説文
旧大湊水源地水道施設は,艦船補給用水の確保を主な目的として建設された施設で,横須賀鎮守府経理部建築科の計画及び設計により,明治35年から43年にかけて建設された。 施設のうち,第一引入口は枡形の石造構造物で,沈澄池堰堤は堤長27.5m,堤高9mの重力アーチ式石造堰堤である。 旧大湊水源地水道施設は,東北地方で最初に建設された近代水道施設であり,近代水道史上,高い価値がある。 また,第一引入口及び沈澄池堰堤は,それぞれ特徴的な構法によって築かれた精緻な石造構造物で,明治後期における石造河川構造物の技術水準を示すものとして重要である。
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詳細解説
旧大湊水源地水道施設 三所 第一引入口、沈澄池堰堤、乙水槽 旧大湊水源地水道施設は、大湊港を東南に望む河岸段丘上に位置する。施設は、大湊水雷団の艦船補給用水の確保を主な目的として、横須賀鎮守府経理部建築科の計画及び設計に基づき建設が行われたもので、明治三五年竣工の第一引入口(竣工年は「明治三五年度工事竣工報告(海軍拡張費、建築費、水雷隊建築費)」(防衛省防衛研究所所蔵)による。)、拡張工事の一環として建設された同四二年竣工の沈澄池堰堤(竣工年は、堰堤背面の上部に付けられた銘板による。)及び四三年竣工の乙水槽(竣工年は「明治四二年度工事竣工報告(整備費、建築費、横須賀鎮守府建築費)」(防衛省防衛研究所所蔵)による。)よりなる。第二次世界大戦後は、大湊町の水道施設として引き続き使用されたが、昭和五一年に廃止され、現在は公園施設等として活用されている。 第一引入口は、宇田川の中流域に位置する一辺三・〇メートルの枡形の石造構造物で、東側に堰堤、南側に通水溜、溢水口及び余水路が連続的に築かれる。堰堤から取り入れた流水の上澄みを通水溜に送り、そこから貯水池等に送水する機能をもち、余水は溢水口から余水路を経由して宇田川に放流する。堰堤は堤長三・一メートル、堤高二・七メートルで、「大湊水雷団水道新設工事仕様書」(防衛省防衛研究所所蔵)によると、堰堤内部には径一五センチメートル程度の割栗石を詰め、間隙に粘土を充填している。また、堰堤の天端から背面にかけて曲面形状とする他は直線形状を基本とし、全体に精緻な布積を施す。 沈澄池堰堤は、第一引入口の上流に位置する堤長二七・五メートル、堤高九・〇メートルの重力アーチ式石造堰堤で、上流側に石造の沈澄池及び水路、下流側に石造水路が連続的に築かれる。第一引入口とは別系統の施設で、大近川からの導水と宇田川の流水に含まれる土砂を沈澱し、その上澄みを乙水槽に送水する機能をもち、余水は下流側の石造水路に放流する。堰堤のアーチの半径は三〇・三メートルで、「大湊要港部水道拡張工事設計図 堰堤之図」(防衛省防衛研究所所蔵)によると、基礎にコンクリートを用い、堰堤内部には割栗石を詰める。また堰堤背面には三次元曲面を用い、堰堤上部には欠円アーチ形溢水口を左右対称に四箇所穿つ。また、堰堤正面中央の取水塔には六角形平面の木造上屋を設ける。 乙水槽は、沈澄池堰堤から引かれた管路を濾過池と艦船給水所の二方向に分岐するために築かれた内径二・五メートル、深さ三・九メートル、円筒形の煉瓦造構造物である。天端には切石を用い、水槽の上には正八角形平面の木造上屋を設ける。 旧大湊水源地水道施設は、東北地方で最初に建設された近代水道施設であり、近代水道史上、価値が高い。また、施設を構成する第一引入口及び沈澄池堰堤は、それぞれ特徴的な構法によって築かれた精緻な石造構造物で、明治後期における石造河川構造物の技術水準を示すものとして重要である。 【参考文献】 『青森県近代化遺産(建造物等)総合調査報告書』(青森県教育委員会 二〇〇〇年)
関連情報
附指定
大近川取水所
甲水槽
関連情報
附指定
附名称
:
大近川取水所
附員数
:
1所
関連情報
附指定
附名称
:
甲水槽
附員数
:
1所