国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財(建造物)
各棟情報
名称
:
旧木下家住宅(福井県勝山市北郷町)
ふりがな
:
きのしたけじゅうたく(ふくいけんかつやましきたごうちょう)
棟名
:
主屋
棟名ふりがな
:
しゅおく
旧木下家住宅主屋
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員数
:
1棟
種別
:
近世以前/民家
時代
:
江戸末期
年代
:
天保7
西暦
:
1836
構造及び形式等
:
桁行17.7m、梁間9.6m、東面突出部 桁行3.8m、梁間7.5m、西面突出部 桁行3.7m、梁間5.0m、入母屋造、茅葺
創建及び沿革
:
棟礼、墨書、その他参考となるべき事項
:
指定番号
:
02554
国宝・重文区分
:
重要文化財
重文指定年月日
:
2010.06.29(平成22.06.29)
国宝指定年月日
:
追加年月日
:
重文指定基準1
:
(五)流派的又は地方的特色において顕著なもの
重文指定基準2
:
所在都道府県
:
福井県
所在地
:
福井県勝山市北郷町伊知地5号3番地
保管施設の名称
:
所有者名
:
勝山市
所有者種別
:
管理団体・管理責任者名
:
旧木下家住宅主屋
解説文:
詳細解説
旧木下家住宅は、勝山市の西郊に所在する民家で、その建設には、永平寺大工が関わった。正面の左右に突出部を設ける、いわゆる両袖造(りょうそでづくり)の外観をもつ。平面は、正面側を板敷の広間とし、その奥に、2列に座敷を配置している。
旧木下家住宅は、越前地方に分布した前広間型(まえひろまがた)平面を基本として、発展した形式をもつ大型民家であり、越前地方における民家の変遷を示すものとして重要である。また、永平寺大工が関わった質の高い民家としても、高い価値が認められる。
関連情報
(情報の有無)
附指定
添付ファイル
なし
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旧木下家住宅主屋
旧木下家住宅主屋ザシキ
旧木下家住宅主屋ニワ
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旧木下家住宅主屋
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旧木下家住宅主屋ザシキ
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旧木下家住宅主屋ニワ
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解説文
旧木下家住宅は、勝山市の西郊に所在する民家で、その建設には、永平寺大工が関わった。正面の左右に突出部を設ける、いわゆる両袖造(りょうそでづくり)の外観をもつ。平面は、正面側を板敷の広間とし、その奥に、2列に座敷を配置している。 旧木下家住宅は、越前地方に分布した前広間型(まえひろまがた)平面を基本として、発展した形式をもつ大型民家であり、越前地方における民家の変遷を示すものとして重要である。また、永平寺大工が関わった質の高い民家としても、高い価値が認められる。
詳細解説▶
詳細解説
旧木下家住宅(福井県勝山市北郷町) 一棟 旧木下家住宅は、勝山市西郊、九頭竜川の支流である岩屋川の左岸に所在し、建物は昭和六二年三月二四日付で福井県有形文化財(建造物)に指定された。 木下家は代々甚右衛門を名乗り、少なくとも江戸末期には庄屋などの村役人を務めていた。 主屋は、緩やかな南斜面の宅地西寄りに南面して建ち、かつては東側に作業場、南側に土蔵、東南に鳥小屋、離れなどがあった。 主屋の普請は、史料により文政七年(一八二四)の木材購入に始まり、天保四年(一八三三)に木造り開始、同七年春に上棟し、一〇年に竣工したとみられる。またこの普請には、永平寺大工の源左衛門が関わった。 建設後は、東側の突出部を東に半間拡張し、デノマ西側の玄関構えを縁にするなどの改造が行われたものの、その他は概ね当初形式を伝えている。 主屋の主体部は、桁行一七・七メートル、梁間九・六メートル、入母屋造妻入、茅葺で、正面の左右に、入母屋造、茅葺の突出部を設けており、いわゆる両袖造の外観をもつ。 平面は、主体部の正面側を梁間の広い広間(ニワ)とし、ニワの手前西側に土間のゲンカン、東側に囲炉裏を配する。ニワの奥は、田字型の八畳四室の後方にボウズベヤとブツダンノマを配して二列六室構成とし、東西に縁を付す。八畳四室の東列は、手前よりナカノマ、ザシキとし、西列は同じくデノマ、ブツマとする。またニワの東側に、井戸のあるダイドコロとヘヤの二室を、西側にはウマヤを突出させる。 軸部は、ニワとデノマ、ナカノマは差鴨居で柱を固め、ニワは縦横に組んだ梁組を現し、デノマは棹縁天井、ナカノマは根太天井とする。ブツマ・ザシキより後方は、縁も含めて長押を廻らし、棹縁天井を張る。またザシキには床・違棚・付書院を備える。ブツダンノマには大型の仏壇を安置し、ボウズベヤの東側には上便所を附属する。 軒は、西側面の南端間と南面全長、東面では突出部を除く全長に渡りせがい造とし、繰型付の持送で支持する腕木で軒桁を受け、軒天井を張る。 小屋は扠首組で、妻飾は、正面は狐格子として懸魚を吊り、東妻は「水」を透かした竪板壁とし、西妻と北妻は空隙とする。 旧木下家住宅は、越前地方に分布した前広間型平面を基本とし、ブツダンノマなども備えており、また左右に突出部をもつ両袖造とするなど発展を遂げた大型民家であり、越前地方における民家の変遷を示すものとして重要である。また永平寺大工が普請に関わった質の高い民家としても、価値が高い。 【参考文献】 『木下家住宅』(勝山市教育委員会 二〇〇七年)
関連情報
附指定
普請関係文書
関連情報
附指定
附名称
:
普請関係文書
附員数
:
6冊