国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財(建造物)
各棟情報
名称
:
寿量院
ふりがな
:
じゅりょういん
棟名
:
棟門
棟名ふりがな
:
むなもん
寿量院棟門
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員数
:
1棟
種別
:
近世以前/住宅
時代
:
江戸中期
年代
:
江戸中期
西暦
:
構造及び形式等
:
一間棟門、前後支柱付、切妻造、本瓦葺
創建及び沿革
:
棟礼、墨書、その他参考となるべき事項
:
指定番号
:
01372
国宝・重文区分
:
重要文化財
重文指定年月日
:
2014.01.27(平成26.01.27)
国宝指定年月日
:
追加年月日
:
重文指定基準1
:
(一)意匠的に優秀なもの
重文指定基準2
:
所在都道府県
:
兵庫県
所在地
:
兵庫県姫路市書写
保管施設の名称
:
所有者名
:
寿量院
所有者種別
:
寺院
管理団体・管理責任者名
:
寿量院棟門
解説文:
詳細解説
寿量院は、姫路市街北西の書写山の山上にある円教寺の塔頭寺院の一つである。客殿及び庫裏は、貞享5年(1688)の建立で、中門を附属して古式を表す近世の塔頭寺院建築として重要文化財に指定されている。棟門は、客殿及び庫裏の南面に突出する中門の正面に開く貴賓用の門で、江戸時代中期の建立とみられる。近世の塔頭の構えを良く維持しており、既指定の客殿及び庫裏とともに保存を図る。
関連情報
(情報の有無)
附指定
なし
添付ファイル
なし
写真一覧
寿量院棟門
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寿量院棟門
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解説文
寿量院は、姫路市街北西の書写山の山上にある円教寺の塔頭寺院の一つである。客殿及び庫裏は、貞享5年(1688)の建立で、中門を附属して古式を表す近世の塔頭寺院建築として重要文化財に指定されている。棟門は、客殿及び庫裏の南面に突出する中門の正面に開く貴賓用の門で、江戸時代中期の建立とみられる。近世の塔頭の構えを良く維持しており、既指定の客殿及び庫裏とともに保存を図る。
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詳細解説
【追加指定】寿量院 一棟 棟門 寿量院は、姫路市街の北西、書写山の山上に伽藍を構える円教寺の塔頭の一つである。円教寺は、康保三年(九六六)に性空が開いた天台宗寺院で、寛和二年(九八六)には花山法皇の行幸があり、以後、公家らの帰依をうけて発展した。寿量院は、寺伝によると長和元年(一〇一二)に延昭が開いた中院房に始まり、承安四年(一一七四)には後白河法皇参籠の行宮となった。永禄元年(一五五八)に長英が中興して無量寿院と改め、さらに天和元年(一六八一)に永尚が再興して寿量院と称した。 寿量院は、円教寺伽藍の東寄りの東谷に位置する。敷地中央に客殿及び庫裏が南面して建ち、客殿南面東端から突出した中門の南方に棟門を開く。棟門の東西に土塀を延ばして、客殿の南から東の庭園を囲う。寿量院は天和再興の直後に焼失し、現在の客殿及び庫裏は、貞享五年(一六八八)に再建したものである。客殿と庫裏を一体とした山上寺院の塔頭らしい平面構成で、客殿南面では広縁に蔀を吊り、中門を突出して、復古的な意匠をもつ。棟門の建立年代は詳らかでないが、板蟇股や懸魚の様式から、客殿及び庫裏とほぼ同時期と推定する。客殿及び庫裏は、昭和三一年六月二十八日付けで重要文化財に指定されている。 棟門は、間口一間で、屋根を切妻造、本瓦葺とする。本柱は礎石立の円柱で、女梁と男梁を手挟む。男梁上に背の高い板蟇股を載せ、斗と実肘木で棟木を受ける。男梁下には表裏に控柱を立て、本柱と腰貫で結んでいる。軒は一軒疎垂木で、垂木に反りをつけて古式である。門扉は板唐戸で礎石の軸摺穴に建て込んでいる。 棟門の東西に延びる土塀は、本瓦葺の築地塀で、西方で折曲がり、客殿及び庫裏の玄関南東に潜門を開く。 寿量院の棟門は、客殿中門前に開く貴賓門で、江戸時代中期の遺構として価値が高い。土塀とともに、近世の塔頭の構えを良く維持しており、既指定の客殿及び庫裏とともに保存を図る。 【参考文献】 『重要文化財円教寺寿量院修理工事報告書』(重要文化財円教寺寿量院修理委員会 一九六七年)