国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
重要伝統的建造物群保存地区
主情報
名称
:
名古屋市有松
ふりがな
:
なごやしありまつ
名古屋市有松
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種別1
:
染織町
種別2
:
面積
:
7.3 ha
その他参考となるべき事項
:
告示番号
:
選定年月日
:
2016.07.25(平成28.07.25)
追加年月日
:
選定基準1
:
(一)伝統的建造物群が全体として意匠的に優秀なもの
選定基準2
:
選定基準3
:
所在地
:
愛知県名古屋市
名古屋市有松
解説文:
詳細解説
有松は名古屋市東部の尾張丘陵を横断する東海道沿いに位置し、鳴海宿と池鯉鮒宿の間にある。慶長13年の尾張藩による移住奨励によって開かれた集落で、まもなく考案された有松絞りによって町並みは江戸時代を通じて発展し、近代に繁栄を極めた。絞商の広大な屋敷構えが、町並みの特徴を成す。町の成立から現在まで、一つの産業を持続してきた稀な町並みであり、絞り織物の生産・販売を行ってきた町の歴史的風致を良く伝える伝統的建造物群保存地区。
関連情報
(情報の有無)
添付ファイル
なし
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名古屋市有松
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解説文
有松は名古屋市東部の尾張丘陵を横断する東海道沿いに位置し、鳴海宿と池鯉鮒宿の間にある。慶長13年の尾張藩による移住奨励によって開かれた集落で、まもなく考案された有松絞りによって町並みは江戸時代を通じて発展し、近代に繁栄を極めた。絞商の広大な屋敷構えが、町並みの特徴を成す。町の成立から現在まで、一つの産業を持続してきた稀な町並みであり、絞り織物の生産・販売を行ってきた町の歴史的風致を良く伝える伝統的建造物群保存地区。
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詳細解説
名古屋市は愛知県西部に位置し、保存地区は、名古屋市の南東部、尾張丘陵を横断する東海道沿いにある。地区の北側には、藍染川の通称で呼ばれる手越川が流れる。 保存地区は、慶長13年(1608)の尾張藩による移住奨励によって桶狭間村に開かれ、まもなく有松村として独立した集落を起源とする。最初の移住者が考案したとされる絞り染めが、「有松絞」の名で東海道の往来者向けの土産物として知れ渡るにつれ、藩の庇護の下、江戸時代を通じて絞り染めが産業として大きく発展し、町並みも拡大した。 創業の初期には、絞り染めの製造販売の全工程を絞商が行っていたようであるが、染めや括りの技法の発展や、需要の増大に伴い、18世紀の中頃からは分業が成立し、絞商の豪壮な屋敷構えと、諸職の町家が混在して建ち並ぶ特徴ある町並みが形成された。近代に入って藩の庇護を失い、街道の往来も減少すると、店頭商いを原則としていた有松絞は一旦衰退するが、卸業への転換を図って販路を拡大するなどして再興し、明治後期から昭和初期にかけて最も繁栄した。 保存地区は、東海道に沿った約800メートルの範囲である。町並みを特徴づけるのは、敷地間口が大きい絞商の屋敷構えで、街道に面して主屋や土蔵を並べ、さらには門や塀を建てる。そのため、町家が並ぶ所々に、塀越しに庭木や隠居屋等を見越す景観が混じる。絞商の主屋は、東側(江戸側)に通り土間を設け、西側(京都側)に部屋を三列に並べる間取りを持つ。職人の町家は二列型を基本とし、一列型のものも見られる。 名古屋市有松伝統的建造物群保存地区は、慶長13年の移住奨励による集落の成立から現在まで、絞り染めを産業として継続し、旧の幅を残す東海道に沿って、意匠に優れた大規模な主屋や土蔵を有する絞商の豪壮な屋敷構えと職人の町家が混在して建ち並び、特色ある歴史的風致を良く伝えている。