国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
重要伝統的建造物群保存地区
主情報
名称
:
南さつま市加世田麓
ふりがな
:
みなみさつましかせだふもと
南さつま市加世田麓
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種別1
:
武家町
種別2
:
面積
:
20.0 ha
その他参考となるべき事項
:
告示番号
:
選定年月日
:
2019.12.23(令和1.12.23)
追加年月日
:
選定基準1
:
(二)伝統的建造物群及び地割がよく旧態を保持しているもの
選定基準2
:
選定基準3
:
所在地
:
鹿児島県南さつま市
南さつま市加世田麓
解説文:
詳細解説
南さつま市は、薩摩半島の南西端に位置する。加世田麓は中世の山城周辺に形成された武家地を起源とし、15世紀中期以降に当地を領有した島津家の外城として地割が整備された。自然地形に沿った曲線的な街路や地割は江戸時代以来の姿をよく留め、武家住宅やその形式を引き継ぐ主屋をはじめ、用水や生垣など、地形を巧みに生かして形成された麓の独特な歴史的風致をよく伝える伝統的建造物群保存地区。
関連情報
(情報の有無)
添付ファイル
なし
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南さつま市加世田麓
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南さつま市加世田麓
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解説文
南さつま市は、薩摩半島の南西端に位置する。加世田麓は中世の山城周辺に形成された武家地を起源とし、15世紀中期以降に当地を領有した島津家の外城として地割が整備された。自然地形に沿った曲線的な街路や地割は江戸時代以来の姿をよく留め、武家住宅やその形式を引き継ぐ主屋をはじめ、用水や生垣など、地形を巧みに生かして形成された麓の独特な歴史的風致をよく伝える伝統的建造物群保存地区。
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詳細解説
南さつま市は、薩摩半島の南西端に位置し、加世田麓は、市域の北部、加世田川西岸の独立丘陵と台地に挟まれた南北に細長い平たん地に位置する。江戸時代、鹿児島藩は領内に外城と呼ぶ行政区画を設けて統治し、外城には家臣団の居住域である麓に、地頭仮屋と称する行政庁を置いた。12世紀後期に別府氏が加世田川西岸の独立丘陵に別府城を築いたが、15世紀中期以降は島津家が加世田を領有し、江戸時代には加世田も外城の一つとなった。別府城の周辺に広がりをみせていた武家地は、18世紀中頃に益山用水が開削されるなど、この頃、地割が整備されたと考えられる。近代以降も南薩地域の政治経済の拠点として発展するが、市街地の中心は麓の北方へと移り、旧武家地の地割は残された。 保存地区は、加世田麓のうち、加世田川西岸の区域とその南の竹田神社を含む範囲である。自然地形に沿って緩やかに曲がる大きな2本の街路と、台地裾野の湧水地から延びる水路に沿う数本の小路は、近世末期の旧態をよく留める。屋敷地の周囲には石垣と生垣を設け、敷地境から若干後退させて腕木門を開く。街路との間には庭を設けて、主屋をやや奥に配し、その周囲に附属屋を建てる。主屋は、入母屋造、平入、桟瓦葺、平屋建を基本とする。縁を介してザシキが庭に面する平面形式は、昭和初期になっても継承される。 南さつま市加世田麓伝統的建造物群保存地区は、中世以来の山城周辺に形成された武家地を起源とする麓であり、自然地形に沿って曲線を描く街路や地割は近世以来の姿をよく留める。近世の武家住宅やその形式を引き継ぐ主屋をはじめ、益山用水とそこに架かる石橋、敷地を画する石垣や生垣、腕木門などとともに、地形を巧みに活かして形成された麓の独特な歴史的風致をよく伝える。