国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財(美術工芸品)
主情報
名称
:
宋版南史 残巻(列伝巻第三十六、三十七、三十八)、断簡(目録、列伝巻第十六、三十五) (金沢文庫本)
ふりがな
:
そうはんなんし ざんかん
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員数
:
3帖、6紙
種別
:
書跡・典籍
国
:
中国
時代
:
南宋時代
年代
:
西暦
:
作者
:
寸法・重量
:
縦27.7cm 横20.2cm
品質・形状
:
ト書
:
画賛・奥書・銘文等
:
伝来・その他参考となるべき事項
:
指定番号(登録番号)
:
02541
枝番
:
00
国宝・重文区分
:
重要文化財
重文指定年月日
:
2006.06.09(平成18.06.09)
国宝指定年月日
:
追加年月日
:
所在都道府県
:
神奈川県
所在地
:
神奈川県立金沢文庫 神奈川県横浜市金沢区金沢町142
保管施設の名称
:
神奈川県立金沢文庫
所有者名
:
称名寺
管理団体・管理責任者名
:
解説文:
詳細解説
『南史』は中国の歴代王朝の歴史を記した正史の一つで、南北朝時代、宋・斉・梁・陳の南朝国家の歴史を記したものである。唐の李延寿の撰になり、本紀十巻、列伝七十巻からなる。本書は目録及び列伝の一部分であるものの、現存最古の南宋時代の版本として極めて貴重であり、また北条実時が創建した金沢文庫に伝来したことが明らかなものである。
関連情報
(情報の有無)
附指定
なし
一つ書
なし
添付ファイル
なし
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解説文
『南史』は中国の歴代王朝の歴史を記した正史の一つで、南北朝時代、宋・斉・梁・陳の南朝国家の歴史を記したものである。唐の李延寿の撰になり、本紀十巻、列伝七十巻からなる。本書は目録及び列伝の一部分であるものの、現存最古の南宋時代の版本として極めて貴重であり、また北条実時が創建した金沢文庫に伝来したことが明らかなものである。
詳細解説▶
詳細解説
『南史』は、中国の歴代王朝の歴史を記した正史の一つで、南北朝時代の宋、斉、梁、陳の南朝国家の歴史を記したものである。唐の李延寿【りえんじゅ】の撰になり、本紀一〇巻、列伝七〇巻の全八〇巻からなる。称名寺聖教調査の結果、重要美術品『南史列伝巻第三十八』のほか、新たに『南史』の目録および列伝第十六、同第三十五・三十六・三十七が発見された。目録、列伝巻第十六・三十五は断簡で、列伝巻第三十六・三十七は残巻である。これら新出になる『南史』は料紙、版式などから金沢文庫本の僚巻であると判断できることから、重要美術品に追加して指定を行った。 本書の体裁は粘葉装冊子本、料紙に唐紙(竹紙)を用いている。版式は左右双辺、有界、半葉九行、一行一八字、注は双行である。版心は白口、単黒魚尾、「南史列傳『幾』」という書名巻次に丁付と刻工名とがみえる。宋諱は「玄」「恒」「桓」などに欠画があることから、南宋時代の版本であることが認められる。巻第十六・三十八には墨長方印「金澤文庫」が捺されている。この「金澤文庫」印は、関靖氏の分類によれば北条実時時代の蔵書印で第一類に属するもので、最も古い形式であるという。 このほか、金沢文庫に存した正史の宋版としては、『唐書』(重文、東京国立博物館)が知られている。 本書は、わが国に現存する中国正史の宋版の中において『南史』の唯一の遺品であり、当時の日宋交流や漢籍受容の実態を示すものとして重要な史料である。