国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財(美術工芸品)
主情報
名称
:
赤楽茶碗(乙御前) 光悦作
ふりがな
:
あからくちゃわん(おとごぜ) こうえつさく
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員数
:
1口
種別
:
工芸品
国
:
日本
時代
:
江戸時代
年代
:
西暦
:
作者
:
光悦
寸法・重量
:
高9.0 口径10.8 高台径4.0 (㎝)
品質・形状
:
素地は鉄分の多い赤褐色陶胎、腰に丸みを有する半筒形の茶碗で、手捏ねで薄造りに成形する。胴から腰、高台際に掛けてはゆったりとした丸みを持ち、体部は高台際を少し膨らませ、全体を楕円とする。口辺は山道状に起伏をつけ、口縁は大部分を打ちに抱え込むが、一方をわずかに端反り気味に仕上げる。体部は全体を丁寧に篦削りを施して整形するが、口辺は鋭く削り込んで仕上げる。底には極めて低いやや小さな高台を円板状に削り出す。内面底部の見込みは広くほぼ平らに仕上げるが、焼成時に高台部が少し内側に突出する。
全体に高台まで透明釉を掛け、艶やかに良く熔けて、暗赤褐色を呈する。
体部の腰回りには太い窯割れが一筋廻り、一部を繕う。胴部の二方には口縁から腰にかけて大きく窯割れが縦に生じ、また内面二方の腰から見込みにかけては窯割れが生じる。口辺には四箇所小さな窯割れが生じる。
口辺の一部を繕う。
高台には目跡が三箇所ほど残される。
ト書
:
画賛・奥書・銘文等
:
内箱:江岑宗左(1613〜72)、平瀬露香筆箱書、平瀬家蔵印、ほか
中箱:森川勘一郎、益田孝筆箱書
外箱:森川勘一郎筆箱書
伝来・その他参考となるべき事項
:
寛文11(1671)吉村源左衛門…平瀬家…明治39(1906)森川勘一郎〔如春庵〕…現所有者
指定番号(登録番号)
:
02649
枝番
:
0
国宝・重文区分
:
重要文化財
重文指定年月日
:
2009.07.10(平成21.07.10)
国宝指定年月日
:
追加年月日
:
所在都道府県
:
東京都
所在地
:
保管施設の名称
:
所有者名
:
個人
管理団体・管理責任者名
:
解説文:
本阿弥光悦(1558~1637)の赤楽茶碗を代表する作品の一つである。光悦は元和元年(1615)に京都・鷹ヶ峯に庵住するようになって後、本格的に楽焼の製作を始めたが、光悦の赤楽茶碗は黒楽茶碗に比べ個性的な作風が多い、この茶碗もふっくらとした姿を作り出しており、銘の「乙御前」(ほほのふくらんだお多福)にぴったりの作風を示している。口縁に起伏を作り出し、端部を内や外に反らせ、底には小さな円盤状の高台をつけるなど、光悦ならではの自在な造形を作り出している。
関連情報
(情報の有無)
附指定
なし
一つ書
なし
添付ファイル
なし
解説文
本阿弥光悦(1558~1637)の赤楽茶碗を代表する作品の一つである。光悦は元和元年(1615)に京都・鷹ヶ峯に庵住するようになって後、本格的に楽焼の製作を始めたが、光悦の赤楽茶碗は黒楽茶碗に比べ個性的な作風が多い、この茶碗もふっくらとした姿を作り出しており、銘の「乙御前」(ほほのふくらんだお多福)にぴったりの作風を示している。口縁に起伏を作り出し、端部を内や外に反らせ、底には小さな円盤状の高台をつけるなど、光悦ならではの自在な造形を作り出している。