国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財(美術工芸品)
主情報
名称
:
鹿児島県広田遺跡出土品
ふりがな
:
かごしまけんひろたいせきしゅつどひん
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員数
:
一括
種別
:
考古資料
国
:
日本
時代
:
弥生~古墳時代
年代
:
西暦
:
作者
:
寸法・重量
:
品質・形状
:
ト書
:
画賛・奥書・銘文等
:
伝来・その他参考となるべき事項
:
指定番号(登録番号)
:
00587
枝番
:
00
国宝・重文区分
:
重要文化財
重文指定年月日
:
2009.07.10(平成21.07.10)
国宝指定年月日
:
追加年月日
:
所在都道府県
:
鹿児島県
所在地
:
熊毛郡南種子町中之上2793-1
保管施設の名称
:
南種子町
所有者名
:
南種子町
管理団体・管理責任者名
:
解説文:
詳細解説
本件は、鹿児島県南種子町平山字広田に所在する広田遺跡から出土した、弥生時代から古墳時代にわたる墓地からの出土品一括である。
関連情報
(情報の有無)
附指定
なし
一つ書
なし
添付ファイル
なし
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解説文
本件は、鹿児島県南種子町平山字広田に所在する広田遺跡から出土した、弥生時代から古墳時代にわたる墓地からの出土品一括である。
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詳細解説
本件は、鹿児島県南種子町平山字広田に所在する広田遺跡から出土した、弥生時代から古墳時代にわたる墓地からの出土品一括である。遺跡は、広田川の河口に形成された南北の長さ約100メートル、幅約30メートルほどの砂丘上に立地する。墓域は砂丘の南端と北端で確認され、それぞれ南側墓群と北側墓群と呼ばれている。 遺跡の調査は、昭和期と平成期の二期にわたり行われた。昭和期の調査は昭和32年(第1次)から34年(第3次)の三次にわたる学術調査で、南側墓群から90箇所の埋葬跡が検出され、150体以上の人骨及び総数44000点にのぼる遺物が出土した。それらのうち、埋葬跡または人骨に副葬された出土品で、昭和48年に国保有されてその後国立歴史民俗博物館に管理替えされた遺物、また平成11年に鹿児島県の所有となった遺物については、それぞれが平成18年に重要文化財に指定されている。 平成期の調査は、平成17年から18年に南種子町教育委員会によって行われた。この調査では新たに北側墓群の存在が判明し、南側墓群の追加調査も行われて、南側墓群で新たに埋葬跡一一箇所、北側墓群から埋葬跡九箇所が検出された。これはいずれも、昭和期の調査で確認された埋葬跡と同時代のものである。 本件は、この平成期の調査で検出された埋葬跡または人骨に副葬された一括品を中心とした、南種子町が所蔵する遺物である。その内容は多岐にわたるが、主体を占めるのは貝製品215点で、貝輪、貝符、竜佩形貝垂飾など、特徴的な形態をもつ製品と、昭和期の調査では出土していない貝鏃を含む。これにガラス玉28点、石鏃10点、及びこれらの時期を示す完形に復元された土器4点、さらに附土器残欠34点から構成される。なお、北区二号墓から出土した土器は、時期比定の資料となる良好な一括品で(南九州から搬入された中津野式〈弥生終末期〉の壺2箇体と在地産の甕2箇体の完形品)、広田遺跡が形成された時期を考察するうえで基準資料となるものである。 以上、本件は新たに確認された北側墓群の遺物を含み、既指定の昭和期調査の一括を増補するもので、広田遺跡出土品の全貌を把握するために欠かせないものである。