国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財(美術工芸品)
主情報
名称
:
厨子入木造阿弥陀如来及両脇侍立像
ふりがな
:
ずしいりもくぞうあみだにょらいおよびりょうきょうじりゅうぞう
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員数
:
3躯
種別
:
彫刻
国
:
時代
:
南北朝
年代
:
西暦
:
作者
:
寸法・重量
:
品質・形状
:
ト書
:
画賛・奥書・銘文等
:
伝来・その他参考となるべき事項
:
指定番号(登録番号)
:
3536
枝番
:
1
国宝・重文区分
:
重要文化財
重文指定年月日
:
2006.06.09(平成18.06.09)
国宝指定年月日
:
追加年月日
:
所在都道府県
:
京都府
所在地
:
京都府京都市東山区茶屋町527
保管施設の名称
:
京都国立博物館
所有者名
:
報恩寺
管理団体・管理責任者名
:
解説文:
詳細解説
両脇侍像が腰をかがめて臨終者を迎え取る阿弥陀三尊像を白檀材から彫出するものと、山岳の中央に地蔵菩薩像が坐しそのまわりに配されたほぼ千躰の地蔵小像および閻魔王と宴官をやはり白檀材から彫出するもの。いずれも微小な彫像で小型の厨子入とする。精密な彫刻をする類例まれな作例である。
関連情報
(情報の有無)
附指定
一つ書
なし
添付ファイル
なし
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解説文
両脇侍像が腰をかがめて臨終者を迎え取る阿弥陀三尊像を白檀材から彫出するものと、山岳の中央に地蔵菩薩像が坐しそのまわりに配されたほぼ千躰の地蔵小像および閻魔王と宴官をやはり白檀材から彫出するもの。いずれも微小な彫像で小型の厨子入とする。精密な彫刻をする類例まれな作例である。
詳細解説▶
詳細解説
諸尊仏龕とともに報恩寺に伝えられる二具の厨子入小檀像である。 阿弥陀三尊像はいずれも雲に乗り、中尊が両手とも第一・二指を捻じ、両脇侍が腰をかがめて臨終者を迎え取る来迎三尊の姿である。ビャクダンとみられる材より各像のほぼ全容を彫出し、髪や眉目を点ずるほかは素地仕上とする。中尊は着衣形式や撫で肩の体型などに、鎌倉時代中期に成立した阿弥陀立像の像容を踏襲するが、やや癖のある面貌や衣の畳み方からみて製作は一四世紀に降るかと思われる。光背は三尊分とも銀製で、中尊分は透彫で意匠を表す挙身光、両脇侍分は光条を放射させるいわゆる傘光背になり、巧緻なできばえを示す。厨子は黒漆塗で屋蓋部、扉、後壁、柱には研出【とぎだし】蒔絵による牡丹折枝文を散らし、内部に彩絵で後壁に四天王像(紙本を貼付)、扉の各扇に宝瓶、天井に八葉蓮華を表す。本躰、荘厳具、厨子のいずれも入念の作であり、来迎三尊像と後壁四天王像の組合わせや、厨子の屋蓋部を逆印籠蓋式に取外し可能とする特異な構造も注目される。 千躰地蔵菩薩像は、岩山の斜面に五〇〇軀余りの小像を立て並べ、その中央に龕を穿って中尊像を安置し、岩山裏側の左右にそれぞれ三層の洞窟を穿って残りの小像群を収める。小像は現存するものが九五〇軀余りを数える。像はいずれもビャクダンとみられる材より刻み出し、眉目を点ずる以外は素地仕上とする。岩山は針葉樹材製で彩色を施す。中尊像は撫で肩の華奢な像容で、浅めの彫り口により身にまとう薄手の衣の質感をよく表し、蓮華座にかかって乱れる衣褶の扱いも巧みである。前方に配される閻魔王と冥官は豆粒ほどの大きさながら、前者の迫力ある忿怒相、厚みのある躰軀や深く刻み出す衣文、後者の動きのある姿態の把握に、写実を踏まえた鎌倉時代の力強い作風がよくうかがえる。製作年代は一三世紀半ころとみられ、中尊の穏やかなまとまりのある表現からみて京都仏師の手になる可能性が考えられよう。黒漆塗の厨子は裏側の洞窟まで見えるように扉が三方開け放しとなる構造で、本一具を安置するにふさわしい瀟洒な形態を示す。鎌倉時代の檀像の遺品は代用材によるものも含めれば少なくないが、携帯用仏龕の系譜を引き極小の群像を並べる形式の遺品としてほぼ唯一の作例であり、当代の彫檀技術の水準を示す点で重要である。加えて彫刻としても優れた作行【さくゆき】を示している。 附指定の大黒天像は荒彫風に像容を表し、素朴ながら大らかな気分があり、室町時代の作かとみられる。
関連情報
附指定
附厨子入木造大黒天立像
関連情報
附指定
附名称
:
附厨子入木造大黒天立像
附員数
:
1軀
附ト書
: