国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財(美術工芸品)
主情報
名称
:
木造吉祥天立像
ふりがな
:
もくぞうきっしょうてんりゅうぞう
解説表示▶
員数
:
1躯
種別
:
彫刻
国
:
時代
:
平安
年代
:
西暦
:
作者
:
寸法・重量
:
品質・形状
:
ト書
:
画賛・奥書・銘文等
:
伝来・その他参考となるべき事項
:
指定番号(登録番号)
:
3540
枝番
:
国宝・重文区分
:
重要文化財
重文指定年月日
:
2007.06.08(平成19.06.08)
国宝指定年月日
:
追加年月日
:
所在都道府県
:
福島県
所在地
:
保管施設の名称
:
所有者名
:
個人
管理団体・管理責任者名
:
解説文:
詳細解説
欅材(か)の一木造で彩色仕上(現状ほぼ剥落)。各部の深く抑揚のある彫り口や、引締まった肉取りによる厳しい表情など、平安初期に会津に居住した僧、徳一との関わりが想定されている勝常寺(福島県河沼郡湯川村)の諸像に類する作風がうかがえる。
関連情報
(情報の有無)
附指定
なし
一つ書
なし
添付ファイル
なし
解説文
欅材(か)の一木造で彩色仕上(現状ほぼ剥落)。各部の深く抑揚のある彫り口や、引締まった肉取りによる厳しい表情など、平安初期に会津に居住した僧、徳一との関わりが想定されている勝常寺(福島県河沼郡湯川村)の諸像に類する作風がうかがえる。
詳細解説▶
詳細解説
吉祥天とみられる女性貴顕天部形立像で、半切した欅と思われる広葉樹材の木裏を用い、台座を含むほぼ全容を丸彫し、彩色仕上とするがほとんど剥落している。 髪は頭頂に小さく単髻を結い、また正面両肩下がりおよび背面にそれぞれ垂らし、正面分の下端は翻転するようにあらわす凝った処理をみせる。顎が短く頬が丸く張り、目鼻立ちを中央に集めて厳しい表情をあらわす面貌や、腹部を突出し上半身を引いて立つ構えは九世紀も早いころの作例にみられる古様を示している。各所を深く彫り込んで像容を引き締める手法にも平安早期の特色が認められる。総じて彫り口はやや大まかであるが要を得ている。 顔立ちや衣縁の蛇行する表現など、その作風は近在の勝常寺【しょうじょうじ】諸像と共通し、同系の工人によって造られたことが明らかである。勝常寺本尊、薬師如来及両脇侍像(国宝)の造形にみられる迫力はないものの、それに次ぐ聖観音立像や地蔵菩薩像(ともに重要文化財)と比べると表情の厳しさや彫り口の抑揚においてまさり、これらよりは本尊像に近づけて考えるべきであろう。三重の大袖の縁がそれぞれ独立した動きをみせるように大きくうねる生動感に富んだ表現も、薬師如来像の正面衣縁のそれに近いものがある。東北地方木彫像の中で最も古い作例の一つであり、その優れた作柄も高く評価される。 吉祥天像の造立は国分寺ほかで修された吉祥悔過の本尊として、八~九世紀において広汎に行われたとみられるが、地方における九世紀に遡る例は稀少であり、本像はその一例としても貴重である。また本像に先行する吉祥天彫塑像として知られる東大寺像(重要文化財)ほか四例はいずれも頭頂で結い上げる髪型であるのに対して、本像は後代の主流形式となった肩に垂らす髪型になる最初の例として注目される。