国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財(美術工芸品)
主情報
名称
:
木造日光月光菩薩立像(所在本堂)
ふりがな
:
もくぞうにっこうがっこうぼさつりゅうぞう(しょざいほんどう)
解説表示▶
員数
:
2躯
種別
:
彫刻
国
:
時代
:
鎌倉
年代
:
西暦
:
作者
:
寸法・重量
:
品質・形状
:
ト書
:
画賛・奥書・銘文等
:
伝来・その他参考となるべき事項
:
指定番号(登録番号)
:
3543
枝番
:
国宝・重文区分
:
重要文化財
重文指定年月日
:
2007.06.08(平成19.06.08)
国宝指定年月日
:
追加年月日
:
2013.06.19(平成25.06.19)
所在都道府県
:
山梨県
所在地
:
保管施設の名称
:
所有者名
:
大善寺
管理団体・管理責任者名
:
解説文:
詳細解説
各寄木造、漆箔・玉眼。像高約250センチの大作で、文永七年(1270)に焼失した記録がある丈六像の脇侍として造られたとみられる。細身の体型や各部の装飾的なあしらいなど、鎌倉中期に仏師肥後定慶の創出した菩薩像の一タイプの特色をみせる。
関連情報
(情報の有無)
附指定
一つ書
添付ファイル
なし
解説文
各寄木造、漆箔・玉眼。像高約250センチの大作で、文永七年(1270)に焼失した記録がある丈六像の脇侍として造られたとみられる。細身の体型や各部の装飾的なあしらいなど、鎌倉中期に仏師肥後定慶の創出した菩薩像の一タイプの特色をみせる。
詳細解説▶
詳細解説
髪際で七尺を測る二菩薩立像で、薬師如来及両脇侍像(重要文化財)を本尊として宮殿内に祀る大善寺本堂(国宝)の両脇壇に安置される。両像は条帛末端や裙折り返し部の形式をつくり分けている以外、ほぼ同一の像容になり、互いに対称となる体勢を示す。 いずれも針葉樹(檜か)材の寄木造で玉眼を嵌入する。構造はいずれも髻頂より像底の丸枘まで、頭躰幹部を通して前後左右四材を矧ぎ、内刳のうえ割首する。ただし日光菩薩の後半材は胸高で水平に鋸を入れ、これより上の躰部を、前半材との間に襠材(前後二・五センチメートル)を挟んで太らせている。 日光菩薩像の像内に薬師如来と思われる印仏【いんぶつ】の束が納入される(ファイバースコープで確認)ことから薬師如来の両脇侍、日光月光菩薩像であることが確かめられる。大善寺本堂(国宝)は文永七年(一二七〇)に旧本堂が焼失した後に再建されたものであるが、この火災で「大善寺新仏【丈六】」が炎上したという記録(「大善寺炎上堂宇什物注進状案」〈大善寺文書〉)があり、二菩薩像はまさしくこの丈六仏に随侍する像として造られたとみられる。 その作風および形式は、天冠台に髪筋を絡ませる処理や、顎の尖った卵形の輪郭をもつ面部にあらわされる繊細な目鼻立ち、肩幅が狭く胴の細い躰型、腰布の上層に帯状の布を巻き、日光では裙正面上端が左右に分かれて折り返される服制の特徴など、仏師肥後定慶が嘉禄二年(一二二六)に造った京都・鞍馬寺観音菩薩立像(重要文化財)に典型的にみられるいわゆる定慶風をよく示している。やや彫り口に生硬さを否定できず、大像のせいもあって各部のつながりの把握に狂いもみられるものの、彫技はきわめて丁寧で、鑿痕を遺さず滑らかに表面を仕上げ、ことに細かな髪筋の刻出にみられる入念の彫技にはみるべきものがある。 文永七年焼失の本堂は嘉禄二年ころに建立が始まり(「関東下知条案」〈大善寺文書〉)、翌嘉禄三年から安貞二年(一二二八)ころにかけて十二神将像(重要文化財)が仏師蓮慶により製作されている。本像はこのころまで遡るかどうかなお検討を要するが、一三世紀半ばまでには造られていたであろう。作者には蓮慶と同じ東国在住の慶派系仏師をあてるべきかとみられる。 大善寺は鎌倉殿祈禱所として代々将軍家による帰依を受けており(「関東下知状」〈大善寺文書〉ほか)、丈六三尊像造立の願意も幕府に関わるものである可能性が考えられよう。東国における当代の大作として稀有の存在であり、後補部が少なく(台座は文永火災後の新造か)表面仕上もよく残る保存状態の良好さも賞される。
関連情報
附指定
附 日光菩薩像内納入品
関連情報
一つ書
一、薬師如来印仏
一、十一面観音印仏
一、薬師如来印仏(二十六通)
一、墨書紙片・紙礫等
関連情報
附指定
附名称
:
附 日光菩薩像内納入品
附員数
:
附ト書
:
関連情報
一つ書
一つ書主名称
:
一、薬師如来印仏
一つ書員数
:
6巻
ト書
:
関連情報
一つ書
一つ書主名称
:
一、十一面観音印仏
一つ書員数
:
5巻
ト書
:
関連情報
一つ書
一つ書主名称
:
一、薬師如来印仏(二十六通)
一つ書員数
:
1綴
ト書
:
正応五年の記がある
関連情報
一つ書
一つ書主名称
:
一、墨書紙片・紙礫等
一つ書員数
:
3紙、20箇
ト書
: