国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財(美術工芸品)
主情報
名称
:
紙本墨画老松図〈長谷川等伯筆/襖貼付〉
ふりがな
:
しほんぼくがろうしょうず〈はせがわとうはくひつ/ふすまはりつけ〉
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員数
:
6面
種別
:
絵画
国
:
日本
時代
:
桃山
年代
:
16世紀
西暦
:
作者
:
長谷川等伯
寸法・重量
:
縦170.6cm 横88.9cm
品質・形状
:
紙本墨画 襖装
ト書
:
画賛・奥書・銘文等
:
伝来・その他参考となるべき事項
:
指定番号(登録番号)
:
2056
枝番
:
01
国宝・重文区分
:
重要文化財
重文指定年月日
:
2013.06.19(平成25.06.19)
国宝指定年月日
:
追加年月日
:
所在都道府県
:
京都府
所在地
:
保管施設の名称
:
所有者名
:
宗教法人金地院
管理団体・管理責任者名
:
解説文:
詳細解説
南禅寺の塔頭、金地院の書院を飾る襖絵で、画風から長谷川等伯(1539~1610)の筆と認められ、中国南宋時代の画僧牧谿の柔らかい水墨様式を学んだ代表作。
画題・表現様式・構図など、等伯が独自様式を完成させるためにどのようなものを学んだかを伺う上で重要な作品である。
関連情報
(情報の有無)
附指定
なし
一つ書
なし
添付ファイル
なし
解説文
南禅寺の塔頭、金地院の書院を飾る襖絵で、画風から長谷川等伯(1539~1610)の筆と認められ、中国南宋時代の画僧牧谿の柔らかい水墨様式を学んだ代表作。 画題・表現様式・構図など、等伯が独自様式を完成させるためにどのようなものを学んだかを伺う上で重要な作品である。
詳細解説▶
詳細解説
本図は、京都南禅寺塔頭金地院の小書院を飾る障壁画で、一〇面が現存する。小書院は北側に茶室八窓席および控えの間(重要文化財)の二部屋があり、南側に畳の間二部屋が隣接する。この南側二部屋のうち、東室の北側(控えの間との境)に老松図四面、東室の西側に猿猴捉月図四面、西室の北側(八窓席茶室との境)に老松図二面が嵌められている。東室老松図四面と西室老松図二面は、現在は無地の壁面によって隔てられているが、松枝の図様は連続し、本来は一連の画面であったとみてよい。 紙継の状況などから、本図は幾度かの改変を受けて現在のかたちに改められたと考えられる。金地院が現在地に移転したのが慶長十年(一六〇五)、現在の寺観に改められたのが寛永五年(一六二八)ころであり、いずれも本作の様式とは年代が合わず、鷹が峯にあったと伝えられる前身建造物、あるいはいずれかの段階で地所から移されたとみられる。 老松図の松の枝葉や樹皮、あるいは岩笹の描写は、長谷川等伯による「烏鷺図」(重要文化財、個人蔵)にみられるものであり、猿猴捉月図の猿は「猿猴図」(重要文化財、京都・龍泉庵)と描法や姿態が類似している。落款・印章はないが本図も同じく長谷川等伯によって描かれたと考えられる。等伯作品の中では、晩年の要素に繋がる抽象化した表現は現れておらず、また松の大木を画面からはみ出るように描き、横に広がる枝振りによって画面を構築する手法は、狩野永徳の大画様式の影響が顕著であり、等伯作品の中で同じく大画様式をとる文禄元年(一五九二)ころ制作の智積院障壁画と近い時期、五〇代の早い時期の制作と考えられる。 本図は、襖のかたちで現存する等伯の数少ない作例であり、桃山時代の巨木構成の大画面形式を伝え、充実した作画活動を行っていた時期の作風を伝える優品としてその価値は極めて高い。