国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財(美術工芸品)
主情報
名称
:
絹本著色涅槃変相図
ふりがな
:
けんぽんちゃくしょくねはんへんそうず
解説表示▶
員数
:
1幅
種別
:
絵画
国
:
中国
時代
:
南宋時代
年代
:
13世紀
西暦
:
1254
作者
:
寸法・重量
:
縦110.2㎝ 横54.9㎝
品質・形状
:
絹本著色 掛幅装 画絹一副一鋪
ト書
:
画賛・奥書・銘文等
:
伝来・その他参考となるべき事項
:
指定番号(登録番号)
:
2090
枝番
:
国宝・重文区分
:
重要文化財
重文指定年月日
:
2017.09.15(平成29.09.15)
国宝指定年月日
:
追加年月日
:
所在都道府県
:
大阪府
所在地
:
保管施設の名称
:
所有者名
:
宗教法人叡福寺
管理団体・管理責任者名
:
解説文:
詳細解説
釈迦の涅槃の情景を中央に置き、そ
の周囲に涅槃前後におきた事蹟を描き
込む。図様には中国天台宗の影響が指
摘できる。もと京都・泉涌寺に伝来した
もので、鎌倉時代に日本にもたらされ
た南宋時代の涅槃図の遺例として文化
史上きわめて貴重な作例である。
関連情報
(情報の有無)
附指定
なし
一つ書
なし
添付ファイル
なし
解説文
釈迦の涅槃の情景を中央に置き、そ の周囲に涅槃前後におきた事蹟を描き 込む。図様には中国天台宗の影響が指 摘できる。もと京都・泉涌寺に伝来した もので、鎌倉時代に日本にもたらされ た南宋時代の涅槃図の遺例として文化 史上きわめて貴重な作例である。
詳細解説▶
詳細解説
本図は涅槃の情景を画面中央に描くものの、ほかの場面と比べて特段大きく描かれることはなく、画面の大きさも比較的小型の涅槃変相図である。各所に短冊形が設けられ、そこに『大般涅槃経後分』(以下『後分』という。)各品からの語句を記して場面内容を説明する。また画面上部の摩耶夫人降下や、画面下部の密迹金剛力士の悲嘆の様子などは『後分』には記載がなく、短冊形もない。表現様式は、やや簡略化した描写もみられるが、特に着衣や雲の表現など白色地に有機色料と思われる透明感ある絵具を重ねてデリケートな色感を表出する点は、我が国の中世絵画とは別趣の作柄で、中国南宋時代の制作とみられる。 全体の構成は『後分』に基づくが、『後分』に記載がない純陀供養の場面や、『後分』では最終的に行われなかった分舎利の様子が描かれる。これについて中国北宋の天台僧弧山智圓(九六七~一〇二二)の著述に基づいて描かれた内容との指摘がなされている。画面中央下部に「泉涌寺」と記される短冊形があり、これは後に追記されたもので、本図がかつて京都・泉涌寺に伝来したことを示す。鎌倉時代に南宋に渡った俊芿やその弟子たちの請来になる可能性もある。本図は、宋画を祖本にしたとみなされる京都・万寿寺本、長崎・最教寺本、香川・常徳寺本などの涅槃変相図と部分的に図様が類似する。南宋での制作背景の教学的特徴が明確であり、また泉涌寺における宋式儀礼の場で本尊として懸用された可能性も高く、鎌倉時代における日中仏教文化交流の一端を示す貴重な作例である。