国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財(美術工芸品)
主情報
名称
:
絹本著色動植綵絵〈伊藤若冲筆/〉
ふりがな
:
けんぽんちゃくしょくどうしょくさいえ〈いとうじゃくちゅうひつ/〉
絹本著色動植綵絵(伊藤若冲筆)③
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員数
:
三十幅
種別
:
絵画
国
:
日本
時代
:
江戸
年代
:
西暦
:
作者
:
伊藤若冲
寸法・重量
:
第 一 幅(芍薬群蝶図) 縦一四二・〇cm 横七九・八cm
第 二 幅(梅花小禽図) 縦一四二・七cm 横七九・五cm
第 三 幅(雪中鴛鴦図) 縦一四二・〇cm 横七九・八cm
第 四 幅(秋塘群雀図) 縦一四二・八cm 横八〇・一cm
第 五 幅(向日葵雄鶏図) 縦一四二・三cm 横七九・七cm
第 六 幅(紫陽花双鶏図) 縦一四二・九cm 横七九・七cm
第 七 幅(大鶏雌雄図) 縦一四二・三cm 横七九・一cm
第 八 幅(梅花皓月図) 縦一四二・三cm 横七九・七cm
第 九 幅(老松孔雀図) 縦一四二・九cm 横七九・六cm
第 十 幅(芙蓉双鶏図) 縦一四三・四cm 横七九・九cm
第 十一 幅(老松白鶏図) 縦一四二・六cm 横七九・七cm
第 十二 幅(老松鸚鵡図) 縦一四二・六cm 横七九・七cm
第 十三 幅(芦鵞図) 縦一四二・六cm 横七九・五cm
第 十四 幅(南天雄鶏図) 縦一四二・六cm 横七九・九cm
第 十五 幅(梅花群鶴図) 縦一四一・八cm 横七九・七cm
第 十六 幅(棕櫚雄鶏図) 縦一四二・七cm 横七九・七cm
第 十七 幅(蓮池遊魚図) 縦一四二・六cm 横七九・七cm
第 十八 幅(桃花小禽図) 縦一四二・六cm 横七九・四cm
第 十九 幅(雪中錦鶏図) 縦一四二・三cm 横七九・五cm
第 二十 幅(群鶏図) 縦一四二・六cm 横七九・七cm
第二十一幅(薔薇小禽図) 縦一四二・六cm 横七九・七cm
第二十二幅(牡丹小禽図) 縦一四二・七cm 横八〇・〇cm
第二十三幅(池辺群虫図) 縦一四二・三cm 横七九・七cm
第二十四幅(貝甲図) 縦一四二・二cm 横七九・七cm
第二十五幅(老松白鳳図) 縦一四一・八cm 横七九・七cm
第二十六幅(芦雁図) 縦一四二・六cm 横七九・三cm
第二十七幅(諸魚図) 縦一四二・六cm 横七九・四cm
第二十八幅(群魚図) 縦一四二・三cm 横七八・九cm
第二十九幅(菊花流水図) 縦一四二・七cm 横七九・一cm
第 三十 幅(紅葉小禽図) 縦一四二・三cm 横七九・七cm
品質・形状
:
絹本著色
ト書
:
画賛・奥書・銘文等
:
伝来・その他参考となるべき事項
:
相国寺―皇室(明治22年献上)―国(平成元年寄贈)
指定番号(登録番号)
:
166
枝番
:
国宝・重文区分
:
国宝
重文指定年月日
:
2021.09.30(令和3.09.30)
国宝指定年月日
:
2021.09.30(令和3.09.30)
追加年月日
:
所在都道府県
:
東京都
所在地
:
東京都千代田区千代田
保管施設の名称
:
皇居三の丸尚蔵館
所有者名
:
国(文化庁保管)
管理団体・管理責任者名
:
絹本著色動植綵絵(伊藤若冲筆)③
解説文:
詳細解説
伊藤若冲(1716~1800)が40歳を過ぎたころから10年程度をかけて描き継ぎ、数度にわたって京都・相国寺に寄進した大連作である。若冲の画業の中核に位置するもので、徹底的な観察に基づく実在感と、絵画ならではの意匠性が高い次元で融合し、華麗で緊張感のみなぎる若冲特有の表現世界が提示される。画題や構図、描法を入念に構想することにより、若冲周辺にすでにあった諸要素を巻き込みつつ、若冲独自の表現に高めていることは瞠目され、江戸時代中後期の京都を代表する作例のひとつとして、ひいては我が国の花鳥画の到達点のひとつとして極めて高く評価されるものである。
関連情報
(情報の有無)
附指定
一つ書
なし
添付ファイル
なし
写真一覧
絹本著色動植綵絵(伊藤若冲筆)③
絹本著色動植綵絵(伊藤若冲筆)④
絹本著色動植綵絵(伊藤若冲筆)⑤
写真一覧
絹本著色動植綵絵(伊藤若冲筆)③
写真一覧
絹本著色動植綵絵(伊藤若冲筆)④
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絹本著色動植綵絵(伊藤若冲筆)⑤
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解説文
伊藤若冲(1716~1800)が40歳を過ぎたころから10年程度をかけて描き継ぎ、数度にわたって京都・相国寺に寄進した大連作である。若冲の画業の中核に位置するもので、徹底的な観察に基づく実在感と、絵画ならではの意匠性が高い次元で融合し、華麗で緊張感のみなぎる若冲特有の表現世界が提示される。画題や構図、描法を入念に構想することにより、若冲周辺にすでにあった諸要素を巻き込みつつ、若冲独自の表現に高めていることは瞠目され、江戸時代中後期の京都を代表する作例のひとつとして、ひいては我が国の花鳥画の到達点のひとつとして極めて高く評価されるものである。
詳細解説▶
詳細解説
伊藤若冲(一七一六~一八〇〇)は江戸時代中期に京都で活躍した絵師である。錦市場の青物問屋の当主で、宝暦五年(一七五五)に家督を次弟に譲ってのちは画事に専念した。全三十幅に及ぶ本作は若冲自身が相国寺に寄進したもので、若冲の「寄進状」(宮内庁三の丸尚蔵館蔵)の文言により「動植綵絵」と呼び習わされている。 本作の制作と寄進の時期については、三十幅のうち七幅の落款に記される制作年のほか、諸資料により考察が重ねられてきた。すなわち、最も早期の年記である宝暦八年(一七五八)より以前には制作が始められ、宝暦十一年(一七六一)までには十二幅が完成しており、明和二年(一七六五)の「釈迦三尊像」(相国寺蔵)と二十四幅の寄進を経て、明和三年十一月までには三十幅すべてが完成していた。 制作や寄進の契機には末弟の死や父の回忌供養などが想定されており、若冲は明和二年に「釈迦三尊像」と制作中の本作を相国寺の荘厳を助けるべく喜捨し、さらに明和七年(一七七〇)十月に両親と自身の位牌に「釈迦三尊像」と本作の寄進を記して相国寺に奉納している。 本作に描かれるのはさまざまな花木花鳥と多種の虫や魚などで、いずれの画面も多彩な動植物が高度な実在感と意匠性をもって配されている。その絵画表現には精緻な観察や幅広い絵画の参照、さらには当時において盛行していた博物学的な知見も反映される。いくらかの幅については具体的な着想源も指摘されるが、いずれも画題や描法の入念な構想により独自の画面に変容している。既存の花鳥画の特長を継承しつつ、若冲特有の華麗で緊張感の漲る絵画表現が示されており、三十幅全体として日本の花鳥画の集大成と呼び得る。すでに代表作が国宝指定される与謝蕪村、池大雅、円山応挙らと並び、若冲は当時の京都を代表する絵師にほかならず、その画業のうち本作はひときわ重要な位置を占める。 このように本作は、若冲が十年ほどの年月をかけて描き継いだ大規模な連作であり、多彩な画題や高度な絵画表現、既存の絵画からの連続性と若冲自身の示す新奇性が併存する構想にその画風展開や絵画表現の特質が示された代表作である。卓越した筆致と的確な描写、壮麗な色彩による動植物を巧みに配した画面が三十幅にわたって実現しており、江戸時代屈指の花鳥画、ひいては日本絵画を代表する傑作として極めて高い価値を持つものである。
関連情報
附指定
紙本著色唐獅子図〈狩野常信筆/六曲屛風〉
関連情報
附指定
附名称
:
紙本著色唐獅子図〈狩野常信筆/六曲屛風〉
附員数
:
一隻
附ト書
: