国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財(美術工芸品)
主情報
名称
:
金峯山経塚出土紺紙金字経
ふりがな
:
きんぷせんきょうづかしゅつどこんしきんじきょう
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員数
:
18巻
種別
:
書跡・典籍
国
:
日本
時代
:
平安時代
年代
:
西暦
:
作者
:
藤原道長・藤原師通
寸法・重量
:
法量省略
品質・形状
:
ト書
:
画賛・奥書・銘文等
:
伝来・その他参考となるべき事項
:
指定番号(登録番号)
:
287
枝番
:
国宝・重文区分
:
国宝
重文指定年月日
:
2023.06.27(令和5.06.27)
国宝指定年月日
:
2024.08.27(令和6.08.27)
追加年月日
:
所在都道府県
:
奈良県
所在地
:
奈良県吉野郡吉野町大字吉野山2498
保管施設の名称
:
金峯山寺
所有者名
:
宗教法人金峯山寺
管理団体・管理責任者名
:
解説文:
詳細解説
奈良県・山上ケ岳山頂の大峯山寺山上本堂周辺に、主に平安時代に営まれた複数の経塚を総称して金峯山経塚という。
藤原道長(九六六~一〇二七)は、寛弘四年(一〇〇七)八月十一日、金峯山に参詣し山上の本堂の前に立てた「金銅灯楼」の下に自ら紺紙に金字で書写した経典一五巻を経筒に納めて埋めた。道長の曾孫藤原師通((一〇六二~九九)も寛治二年(一〇八八)七月に金峯山に詣でて自ら書写した紺紙金字経を埋めた。
これら道長・師通書写の紺紙金字経は江戸時代に出土したと伝えられ、各所に分蔵されてきた。近年、一九一紙と経軸、軸端、経帙が新たに金峯山寺内で発見された。
なお、大和国金峯山経塚出土品(金峯山寺所蔵、考古資料)として国宝指定されている経箱三合には、附指定として紺紙金字経九紙と経軸二本があった。このたび、附指定分を国宝から分割して新たに発見された紺紙金字経等を追加し、重要文化財に指定した。
本紺紙金字経は藤原道長と師通が自ら書写して金峯山に埋納した極めて著名な紺紙金字経の大部な一括であり、我が国の仏教史、文化史研究上、極めて価値が高いのである。このため、経箱の附指定ではなく、書跡・典籍として評価すべきものである。
関連情報
(情報の有無)
附指定
なし
一つ書
なし
添付ファイル
なし
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解説文
奈良県・山上ケ岳山頂の大峯山寺山上本堂周辺に、主に平安時代に営まれた複数の経塚を総称して金峯山経塚という。 藤原道長(九六六~一〇二七)は、寛弘四年(一〇〇七)八月十一日、金峯山に参詣し山上の本堂の前に立てた「金銅灯楼」の下に自ら紺紙に金字で書写した経典一五巻を経筒に納めて埋めた。道長の曾孫藤原師通((一〇六二~九九)も寛治二年(一〇八八)七月に金峯山に詣でて自ら書写した紺紙金字経を埋めた。 これら道長・師通書写の紺紙金字経は江戸時代に出土したと伝えられ、各所に分蔵されてきた。近年、一九一紙と経軸、軸端、経帙が新たに金峯山寺内で発見された。 なお、大和国金峯山経塚出土品(金峯山寺所蔵、考古資料)として国宝指定されている経箱三合には、附指定として紺紙金字経九紙と経軸二本があった。このたび、附指定分を国宝から分割して新たに発見された紺紙金字経等を追加し、重要文化財に指定した。 本紺紙金字経は藤原道長と師通が自ら書写して金峯山に埋納した極めて著名な紺紙金字経の大部な一括であり、我が国の仏教史、文化史研究上、極めて価値が高いのである。このため、経箱の附指定ではなく、書跡・典籍として評価すべきものである。
詳細解説▶
詳細解説
奈良県・山上ケ岳山頂の大峯山寺山上本堂周辺に、主に平安時代に営まれた複数の経塚を総称して金峯山経塚という。 藤原道長(九六六~一〇二七)は、寛弘四年(一〇〇七)八月十一日、金峯山に参詣し山上の本堂の前に立てた「金銅灯楼」の下に自ら紺紙に金字で書写した経典一五巻を経筒に納めて埋めた。なお、道長の経筒(金峯神社所蔵・国宝)は、元禄四年(一六九一)出土と伝えられて現存している。 道長の曾孫藤原師通(一〇六二~九九)も寛治二年(一〇八八)七月に金峯山に詣でて自ら書写した紺紙金字経を埋めた。藤原師通願文(寛治二年七月廿七日)(個人蔵、重文)によると、寛治二年には計一二巻を「銅函」に納めて埋めたことが知られる。各所に所蔵されている師通願経は、明治時代の神仏分離以前に出土したものと推測されているが、師通の「銅函」は特定されていない。 新たに金峯山寺内で発見された道長・師通書写の紺紙金字経は一九一紙である。加えて経軸五本、軸端三箇および経帙一帙が発見された。これらの一部は昭和十三年刊行『金峯山経塚遺物の研究』に掲載されているので、以前は存在が知られていたものの、その後、所在不明になっていたものを含むと考えられる。また、大和国金峯山経塚出土品(金峯山寺所蔵、考古資料)として国宝指定されている経箱三合には、附指定として紺紙金字経九紙と経軸二本があった。このたび、附指定分を国宝から分離して、新たに発見された紺紙金字経等を追加し、重要文化財に指定した。 本紺紙金字経は藤原道長と師通が自ら書写して金峯山に埋納した極めて著名な紺紙金字経の大部な一括であり、我が国の仏教史、文化史研究上、極めて価値が高い。