国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財(美術工芸品)
主情報
名称
:
元版一切経
附 表紙、題簽、経箱、経箱部材、輪蔵納経之次第
ふりがな
:
げんぱんいっさいきょう
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員数
:
2892帖
種別
:
書跡・典籍
国
:
中国、朝鮮、日本
時代
:
元時代、高麗時代、室町時代
年代
:
西暦
:
作者
:
寸法・重量
:
法量省略
品質・形状
:
ト書
:
画賛・奥書・銘文等
:
伝来・その他参考となるべき事項
:
指定番号(登録番号)
:
2614
枝番
:
国宝・重文区分
:
重要文化財
重文指定年月日
:
2024.08.27(令和6.08.27)
国宝指定年月日
:
追加年月日
:
所在都道府県
:
滋賀県
所在地
:
滋賀県大津市園城寺町246
保管施設の名称
:
園城寺
所有者名
:
園城寺
管理団体・管理責任者名
:
解説文:
詳細解説
園城寺(三井寺)に伝来した一切経(大蔵経)で、中国・元時代の普寧寺版を主体とし、一部に朝鮮時代の高麗版再雕本と永禄八年(一五六五)の奥書がある書写本の補経を含む。すべてが折本装で、園城寺一切経蔵内の輪蔵に、元時代の経箱に納められて保管されている。
もとは十四世紀に高麗の官人等が元の普寧寺に依頼して印刷し、高麗の寺院に納められたものであったが、十五世紀前半に大内氏の求請によって朝鮮から日本へともたらされたと考えられている。大内氏は周防国山口国清寺に施入し、園城寺の復興事業に携わっていた毛利輝元によって慶長七年(一六〇二)に寄進された。
元版一切経の大部と、経典と一具であった元代の経箱がまとまって伝存しており、伝来過程が明らかにできることから、我が国の仏教史、東アジア文化交流史上、きわめて価値が高い。
関連情報
(情報の有無)
附指定
一つ書
なし
添付ファイル
なし
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解説文
園城寺(三井寺)に伝来した一切経(大蔵経)で、中国・元時代の普寧寺版を主体とし、一部に朝鮮時代の高麗版再雕本と永禄八年(一五六五)の奥書がある書写本の補経を含む。すべてが折本装で、園城寺一切経蔵内の輪蔵に、元時代の経箱に納められて保管されている。 もとは十四世紀に高麗の官人等が元の普寧寺に依頼して印刷し、高麗の寺院に納められたものであったが、十五世紀前半に大内氏の求請によって朝鮮から日本へともたらされたと考えられている。大内氏は周防国山口国清寺に施入し、園城寺の復興事業に携わっていた毛利輝元によって慶長七年(一六〇二)に寄進された。 元版一切経の大部と、経典と一具であった元代の経箱がまとまって伝存しており、伝来過程が明らかにできることから、我が国の仏教史、東アジア文化交流史上、きわめて価値が高い。
詳細解説▶
詳細解説
本経は、園城寺(三井寺)に伝来した一切経(大蔵経)で、普寧寺版二八七四帖を主体とする全二八九二帖である。普寧寺版のほか、高麗版再雕本一三帖と永禄八年(一五六五)の奥書がある書写本五帖の補経が含まれており、園城寺一切経蔵(経堂)内の輪蔵に、経箱に納められて保管されている。 本経の主体となる普寧寺版を含む宋・元代の版本一切経は、本文の校訂が厳密でテキストとして優秀であったため、近隣諸国、とくに日本や朝鮮に競って輸入され、アジアの仏教文化に多大な影響を与えた。 普寧寺版の版式は、一紙三〇行、一折一二行(一紙二折半)、毎行一七字であり、上下単辺、首題と尾題の下には千字文函号と帖数が併記される。各紙の折目に当たるいずれかの行間には上から千字文函号、帖数、紙数、刻工名が柱刻され、尾題の後には音釈がある。装訂は、赤茶地原表紙を基本とし、本紙料紙には竹紙が用いられる。 経典巻末に付された願文により、ほとんどが至正年間(一三四一~一三六七)に高麗の官人夫妻が父母の追善のために元の普寧寺に依頼して印刷し、万日寺に施入されたものであるが、このほかに延祐元年(一三一四)に同じく高麗の貴族車氏が亡夫のために印刷したものが一帖のみ確認でき、少なくとも二種の普寧寺版が、のちに一部の一切経になったとみられる。 本経は、我が国には一五世紀前半に大内氏の求請によって朝鮮よりもたらされ、周防国山口国清寺に施入されたと推定されている。さらに輪蔵に記された墨書により、もとは国清寺にあった経蔵が慶長七年(一六〇二)に園城寺に寄進されたことが判明する。文禄四年(一五九五)、園城寺は豊臣秀吉によって闕所(寺領没収)となり、慶長三年(一五九八)に許されて復興されるが、この復興事業に携わっていた毛利輝元(一五五三~一六二五)が、領国の経蔵とともに、本経を寄進したと考えられる。 経典は、およそ一〇帖ごとに経箱に納められている。経箱は、補配された箱も含めると三九二合あり、経蔵内の輪蔵に納置されている。ほとんどが元代の当初とみられる黒漆塗の印籠箱であり、経典と合わせて伝来したと考えられる。 本経は、当初の装訂を保った元版一切経の大部と、経典と一具であった元代の経箱がまとまって伝存している。元から高麗、朝鮮から我が国への将来、日本国内における伝来過程を明らかにできることから、我が国の仏教史、東アジア文化交流史上、きわめて価値が高い。
関連情報
附指定
表紙
題簽
経箱
経箱部材
輪蔵納経之次第
関連情報
附指定
附名称
:
表紙
附員数
:
202枚
附ト書
:
関連情報
附指定
附名称
:
題簽
附員数
:
215枚
附ト書
:
関連情報
附指定
附名称
:
経箱
附員数
:
392合
附ト書
:
関連情報
附指定
附名称
:
経箱部材
附員数
:
138点
附ト書
:
関連情報
附指定
附名称
:
輪蔵納経之次第
附員数
:
1通
附ト書
:
享保六年の奥書がある