国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財(美術工芸品)
主情報
名称
:
仁和寺笈文書(三百十九通)
ふりがな
:
にんなじおいもんじょ
仁和寺笈文書 雑訴決断所牒 小
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員数
:
25巻、1帖、262通、1鋪
種別
:
古文書
国
:
日本
時代
:
平安~江戸時代
年代
:
西暦
:
作者
:
寸法・重量
:
法量等省略
品質・形状
:
紙本墨書
ト書
:
画賛・奥書・銘文等
:
伝来・その他参考となるべき事項
:
指定番号(登録番号)
:
752
枝番
:
国宝・重文区分
:
重要文化財
重文指定年月日
:
2025.09.26(令和7.09.26)
国宝指定年月日
:
追加年月日
:
所在都道府県
:
京都府
所在地
:
京都府京都市右京区御室大内33
保管施設の名称
:
宗教法人仁和寺
所有者名
:
宗教法人仁和寺
管理団体・管理責任者名
:
仁和寺笈文書 雑訴決断所牒 小
解説文:
詳細解説
仁和寺は仁和4年(888)の創建以来、真言密教広沢流の中心寺院のひとつとして栄えた。親王が仁和寺で得度し御室として指導的な地位に就く門跡寺院の伝統が伝えられ、天皇家や貴族社会との関係が密接であった。
仁和寺笈(おい)文書は、その名の通り、笈に入れられて保管されてきた文書群であり、緊急時にはこれを背負ってすぐさま持ち出すことができた。時代的には鎌倉時代、内容的には所領関係の文書が多い。文書様式も位記、綸旨、院宣、御教書、下知状や書状類など多様である。本文書は、仁和寺所領や御室の身分などに関わる重要文書が多く収められており、寺院史、仏教史はもとより政治史や社会経済史研究において、また古文書学上においても、貴重である。
関連情報
(情報の有無)
附指定
一つ書
なし
添付ファイル
なし
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仁和寺笈文書 雑訴決断所牒 小
仁和寺笈文書 笈 小
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仁和寺笈文書 雑訴決断所牒 小
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仁和寺笈文書 笈 小
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解説文
仁和寺は仁和4年(888)の創建以来、真言密教広沢流の中心寺院のひとつとして栄えた。親王が仁和寺で得度し御室として指導的な地位に就く門跡寺院の伝統が伝えられ、天皇家や貴族社会との関係が密接であった。 仁和寺笈(おい)文書は、その名の通り、笈に入れられて保管されてきた文書群であり、緊急時にはこれを背負ってすぐさま持ち出すことができた。時代的には鎌倉時代、内容的には所領関係の文書が多い。文書様式も位記、綸旨、院宣、御教書、下知状や書状類など多様である。本文書は、仁和寺所領や御室の身分などに関わる重要文書が多く収められており、寺院史、仏教史はもとより政治史や社会経済史研究において、また古文書学上においても、貴重である。
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詳細解説
仁和寺は仁和四年(八八八)の創建以来、真言密教広沢流の中心寺院のひとつとして栄えた。親王が仁和寺で得度して指導的な地位に就く門跡寺院の伝統が継承され、天皇家や貴族社会との関係が密接であった。 仁和寺笈文書は、その名の通り、笈に入れられて保管されてきた文書群であり、緊急時にはこれを背負ってすぐさま持ち出すことができた。附の笈は、中世の箱笈の形をよく残した、近世初頭の作になる。中世の笈より大型である点は、中に収めた文書群を保管する機能を重視したためであろう。笈の内部は上下二段になっており、上段に三箱、下段に五箱の合計八箱が収められている。 笈文書の成立について、「仁和寺文書笈箱入目録」(塔中蔵)は前欠であり、三十数通のみ載せる文書目録だが、内容は現在確認できる笈文書が多く、寛永八年(一六三一)七月日の日付をもつ。これは笈の製作年代とも矛盾しないことから、笈文書の原形は寛永八年には成立していたと言える。 笈文書のなかで一番古い文書は、保延五年(一一三九)十一月日藤原周子所領寄進状であり、一番新しい文書は元治二年(一八六五)二月二十九日太政官牒である。現在の笈文書は寛永八年の成立後、随時付け加えられていったと考えられる。 文書の特徴として、古文書四、および古文書五と名付けられた二箱で全体の通数の三分二強を占め、しかもそのほとんどが中世文書であることからすると、この二箱が笈文書の中核と位置づけられる。古文書四の主な内容としては、真言宗高僧からの書状、仏舎利譲与状、所領所職に関する文書、また御室の身位に関する文書などがあり、五一通が収められている。古文書五には荘園や院家に関わる権利を証明する文書が多く、一八三通と八箱中最多の文書が収められている。またこのほかの六箱には、江戸時代を中心とした種々祈祷依頼の綸旨(古文書一)、歴代御室の叙二品・一品位記やその口宣案、また親王宣下、得度関係文書(古文書二・三、宣旨箱)、歴代御室の法名書や名字書(尊甲、尊乙)などが収められている。 このように本文書は、鎌倉時代から室町時代にかけての仁和寺所領や御室の身位に関わる重要文書が多く、文書様式も位記、綸旨、院宣、御教書、下知状や書状類など多様であり、寺院史、仏教史はもとより政治史や社会経済史研究において、また古文書学上においても、たいへん貴重である。
関連情報
附指定
笈
関連情報
附指定
附名称
:
笈
附員数
:
1背
附ト書
: