国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財(美術工芸品)
主情報
名称
:
琉球家譜
琉球家譜関係文書(二十一通)
ふりがな
:
りゅうきゅうかふ
りゅうきゅうかふかんけいもんじょ
琉球家譜と家譜関係文書_沖縄県
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員数
:
25冊
10冊、1帖
種別
:
古文書
国
:
琉球
時代
:
第二尚氏時代
年代
:
西暦
:
作者
:
寸法・重量
:
法量等省略
品質・形状
:
紙本墨書
ト書
:
画賛・奥書・銘文等
:
伝来・その他参考となるべき事項
:
指定番号(登録番号)
:
753
枝番
:
国宝・重文区分
:
重要文化財
重文指定年月日
:
2025.09.26(令和7.09.26)
国宝指定年月日
:
追加年月日
:
所在都道府県
:
沖縄県
所在地
:
沖縄県那覇市おもろまち3-1-1
保管施設の名称
:
沖縄県立博物館・美術館
所有者名
:
沖縄県
管理団体・管理責任者名
:
琉球家譜と家譜関係文書_沖縄県
解説文:
詳細解説
琉球王国の家譜は、士(サムレー)の家系に関する記録であり、門中(一族)ごとに姓(氏、うじ)を定めて編纂され、先祖と子孫とのつながりを示す「世系図(せいけいず)」と先祖の勲功や履歴を示す「紀録(きろく)」を合わせたものである。内容には古琉球からの諸記録を含み、首里王府の系図座に提出して厳密な審査を受けて承認された記録性と信頼性が高い公文書である。王府に系図座が設置された康熙28年(1689)以降、本格的に編纂が開始され、王府の崩壊する1879年まで公的に書き継がれた。家譜関係文書は、家譜編纂にあたり作成された組立と仕次
、家譜に記載される内容の裏付けとなる生子証文(しょうししょうもん)や片髪結願書(かたかしらゆいねがいがき)、琉球国王朱印状等である。
琉球家譜とその関係文書は、王府の組織や行政、王国の身分制度、東アジアの系図文化を考える上で重要である。沖縄県所有分は、那覇市所有分に次ぐまとまった数の一括で、旧士の家々がとりわけ大切に守り伝えた文書群であり、戦禍により数多の史料が失われた琉球史研究上、貴重である。
関連情報
(情報の有無)
附指定
一つ書
なし
添付ファイル
なし
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琉球家譜と家譜関係文書_沖縄県
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琉球家譜と家譜関係文書_沖縄県
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解説文
琉球王国の家譜は、士(サムレー)の家系に関する記録であり、門中(一族)ごとに姓(氏、うじ)を定めて編纂され、先祖と子孫とのつながりを示す「世系図(せいけいず)」と先祖の勲功や履歴を示す「紀録(きろく)」を合わせたものである。内容には古琉球からの諸記録を含み、首里王府の系図座に提出して厳密な審査を受けて承認された記録性と信頼性が高い公文書である。王府に系図座が設置された康熙28年(1689)以降、本格的に編纂が開始され、王府の崩壊する1879年まで公的に書き継がれた。家譜関係文書は、家譜編纂にあたり作成された組立と仕次 、家譜に記載される内容の裏付けとなる生子証文(しょうししょうもん)や片髪結願書(かたかしらゆいねがいがき)、琉球国王朱印状等である。 琉球家譜とその関係文書は、王府の組織や行政、王国の身分制度、東アジアの系図文化を考える上で重要である。沖縄県所有分は、那覇市所有分に次ぐまとまった数の一括で、旧士の家々がとりわけ大切に守り伝えた文書群であり、戦禍により数多の史料が失われた琉球史研究上、貴重である。
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詳細解説
琉球王国の家譜は、士(サムレー)の家系に関する記録で、門中(父系の一族)ごとに姓(うじ、氏)を定めて編纂され、先祖と子孫との繋がりを示す「世系図」と、先祖の勲功や履歴を示す「紀録」とを合わせたもので、「系図家譜」とも呼ばれた。首里王府系図座に提出して厳密な審査を受けて公認された、記録性と信頼性が高い公文書である。系図座が設置された清の康熙二十八年(一六八九)以降、本格的に編纂が開始され、王府の崩壊する一八七九年までで公的な機能を終えた。家譜を有する士は「系持」、有しない百姓は「無系」とも称され、近世琉球の身分制度を象徴する文書でもあった。家譜は、一家につき二部作成されて系図座と各家に一部ずつ保管された。 家譜には本島系と先島系の二系統がある。昭和六十~六十三年度に実施された沖縄県の調査によれば、家譜原本は、本島系二六六冊、先島系一五七冊の現存が確認されているのみである。 家譜関係文書は、①初めて家譜を編纂するにあたり下書きとして作成された組立、②家譜に書き継ぎする際に作成された仕次、家譜編纂の裏付けとなった③生子証文(出生届)と④片髪結願書(片髪印紙とも、成人許可願)、⑤王府役人に任用される際に交付された琉球国王朱印状等である。また、家譜と一体性の高い系図箱は附指定とする。 沖縄県所有の家譜と関係文書は、大半が旧士の家々から本土復帰後に寄贈されたものである。家譜は二五冊、関係文書は組立一冊、仕次九冊、琉球国王朱印状一一通からなる。とくに琉球国王朱印状の原本は一一〇余通のみしか現存せず、一一通の伝来は稀有である。沖縄県所有分には生子証文、片髪結願書、家譜写本はない。 なお、旧系図座保管の家譜は第二次世界大戦の沖縄戦で散逸し、一冊も現存が確認されていない。現存する家譜と関係文書は、戦禍の中でも旧士の家々がとりわけ大切に守り伝えたものである。 近世の琉球王国で成立・機能した琉球家譜とその関係文書は、貴重な古琉球の記録を含む、記録性と信頼性の高い公文書であり、首里王府の組織や行政、王国の身分制度、東アジアの多様な家意識を反映した系図文化を考える上で重要である。沖縄県所有分は那覇市所有分に次ぐまとまった数の一括で、戦禍により数多の史料が失われた中、旧士の家々で守り伝えられた文書群であり、琉球史研究上、きわめて貴重である。
関連情報
附指定
系図箱
関連情報
附指定
附名称
:
系図箱
附員数
:
2合
附ト書
: