国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財(美術工芸品)
主情報
名称
:
緑釉手付瓶/埼玉県大里郡岡部町西浦北遺跡第四号住居跡出土
ふりがな
:
りょくゆうてつきへい
緑釉手付瓶
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員数
:
1箇
種別
:
考古資料
国
:
日本
時代
:
平安
年代
:
西暦
:
作者
:
寸法・重量
:
品質・形状
:
ト書
:
埼玉県大里郡岡部町西浦北遺跡第四号住居跡出土
画賛・奥書・銘文等
:
伝来・その他参考となるべき事項
:
指定番号(登録番号)
:
00417
枝番
:
00
国宝・重文区分
:
重要文化財
重文指定年月日
:
1986.06.06(昭和61.06.06)
国宝指定年月日
:
追加年月日
:
所在都道府県
:
東京都
所在地
:
東京都台東区上野公園13-9/(附)深谷市仲町11-1
保管施設の名称
:
東京国立博物館/(附)深谷市
所有者名
:
深谷市
管理団体・管理責任者名
:
緑釉手付瓶
解説文:
詳細解説
口頸部を喇叭状に開き、胴部に膨らみを持つ徳利形の手付瓶である。素地は極めて精良で、総体に刷毛塗りによる淡い鶯色の緑釉が薄く施されている。器体は底部を円盤に作り、その上に粘土紐を巻き上げ、轆轤挽きによって成形したものである。頸部と把手周辺には縦に、胴部には横に篦整形が残される。頸部から肩部に貼り付けられた把手は扁平で、細長い板状に造られ下端は剣先形を呈す。底は平底で、周縁を僅かに迫り出させて高台様に造る。
関連情報
(情報の有無)
附指定
一つ書
なし
添付ファイル
なし
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緑釉手付瓶
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緑釉手付瓶
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解説文
口頸部を喇叭状に開き、胴部に膨らみを持つ徳利形の手付瓶である。素地は極めて精良で、総体に刷毛塗りによる淡い鶯色の緑釉が薄く施されている。器体は底部を円盤に作り、その上に粘土紐を巻き上げ、轆轤挽きによって成形したものである。頸部と把手周辺には縦に、胴部には横に篦整形が残される。頸部から肩部に貼り付けられた把手は扁平で、細長い板状に造られ下端は剣先形を呈す。底は平底で、周縁を僅かに迫り出させて高台様に造る。
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詳細解説
口頸部を喇叭状に開き、胴部に膨らみを持つ徳利形の手付瓶である。素地は極めて精良で、総体に刷毛塗りによる淡い鶯色の緑釉が薄く施されている。器体は底部を円盤に作り、その上に粘土紐を巻き上げ、轆轤挽きによって成形したものである。頸部と把手周辺には縦に、胴部には横に篦整形が残される。頸部から肩部に貼り付けられた把手は扁平で、細長い板状に造られ下端は剣先形を呈す。底は平底で、周縁を僅かに迫り出させて高台様に造る。 埼玉県北部には、利根川によって浸食された数多くの低台地が形成され、その間を小河川が流れる。本遺品を出土した西浦北遺跡は、本庄台地と櫛挽台地の境に位置し、周辺一帯には数多くの遺跡包蔵地がある。昭和五十三年の発掘調査によって、奈良平安時代の竪穴住居跡四九軒、製鉄精錬遺構一四、小鍛冶遺構等が検出された。本遺品を出土した住居跡は、東壁に竈を有する不整隅丸方形を呈し、遺品は、竪穴中央西寄りの床面に掘り込まれた小土壙から、灰釉瓶と共に出土した。 緑釉手付瓶は、口縁部に僅かな欠損があるものの完好品である。わが国では、徳利形の身に小さい注口を付け、口頸部から肩にかけて扁平な把手を有する水注は、唐末の越州【えつしゆう】青磁、長沙【ちようさ】窯等にその原形を求めることができるが、十世紀後半以降になると注口が取りはずされ手付瓶となる。徳利形の手付瓶は猿投窯白瓷の特徴的な製品のひとつであり、本器のように緑釉を施したものもみられる。 形態・釉調等からして黒笹九〇号窯との関係が深く、またその時期も九世紀末から十世紀初頭に位置づけられる遺品である。一方こうした猿投窯の各種緑釉・灰釉陶器が広く全国に供給されたことは、各地の発掘調査に照らしても明らかである。本遺品もその一つであるが、猿投窯製品としては、姿形の美しさ、造作の力強さ、施釉技法から見て、徳利形(緑釉)の手付瓶の代表的優品として陶磁史上、資料的価値の特に高いものである。 なお、第四号住居跡床面の土壙内から共に出土した灰釉瓶については、附指定を行い、共に保存を図ることにした。
関連情報
附指定
灰釉瓶
関連情報
附指定
附名称
:
灰釉瓶
附員数
:
一箇
附ト書
: