国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財(美術工芸品)
主情報
名称
:
銅造菩薩半跏像
ふりがな
:
どうぞうぼさつはんかぞう
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員数
:
1躯
種別
:
彫刻
国
:
日本
時代
:
飛鳥
年代
:
西暦
:
作者
:
寸法・重量
:
品質・形状
:
ト書
:
画賛・奥書・銘文等
:
伝来・その他参考となるべき事項
:
指定番号(登録番号)
:
03364
枝番
:
00
国宝・重文区分
:
重要文化財
重文指定年月日
:
1982.06.05(昭和57.06.05)
国宝指定年月日
:
追加年月日
:
所在都道府県
:
長野県
所在地
:
保管施設の名称
:
所有者名
:
観松院
管理団体・管理責任者名
:
解説文:
詳細解説
飛鳥時代の作品。
関連情報
(情報の有無)
附指定
なし
一つ書
なし
添付ファイル
なし
解説文
飛鳥時代の作品。
詳細解説▶
詳細解説
このほど重要文化財に指定された半跏思惟の金銅仏である。宝珠を抱く三日月や房飾りをあしらう大きな宝冠を戴き、細く長い肢体をのびやかに配し、衣襞を意匠的に整えた懸裳を軽く後方になびかせて円筒形の高い榻座に坐る。 額が高く秀で、肉付き豊かな頬と顎がつよく張り出した顔には、輪郭をきわだたせた大きな眼を刻む。右脚を被う裳も折返しがS字形に大きく翻され、ざっくりとした深い衣文線が彫り込まれて、それとのみごとな対比を示すが、体軀は肉取りを抑え装身具の形や裳に施す文様も簡素にして、引緊った形体のもつ彫刻的な力強さや、互いに呼応する弧による明快な構成と美しい形姿とを強調している。このような表現は、飛鳥彫刻のモニュメンタルな作例として知られる法隆寺の金堂釈迦三尊像や夢殿観音像に共通する趣のものと考えられるが、いかにも小金剛仏にふさわしく精緻なモデリングに作風の相違も指摘されよう。 中型を設け、背中と腰との背面二箇所に型持を置いた蝋型によって全容を一度に鋳造しているが、金厚は薄く一定し、鋳上がりもきわめて良い。現状は、火中したために、当初表面に施された鍍金を右耳後ろと右膝下方に僅かに残すのみで、いわゆる焼膚をみせており、台座背面に大きなへこみがある。右手の前膊半ばより先は後補で、後頭部の枘にとめた別製の光背は失われている。