国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財(美術工芸品)
主情報
名称
:
木造阿弥陀如来立像
ふりがな
:
もくぞうあみだにょらいりゅうぞう
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員数
:
1躯
種別
:
彫刻
国
:
日本
時代
:
鎌倉
年代
:
西暦
:
作者
:
寸法・重量
:
品質・形状
:
ト書
:
左足〓に巧匠アン(梵字)阿弥陀佛、像内にアン(梵字)阿弥陀佛等の銘がある/像内に僧恵敏発願阿弥陀経等一巻及びア(梵字)阿弥陀仏宛書状等三通一枚、釈迦如来名号等一巻を納める
画賛・奥書・銘文等
:
伝来・その他参考となるべき事項
:
指定番号(登録番号)
:
03384
枝番
:
00
国宝・重文区分
:
重要文化財
重文指定年月日
:
1985.06.06(昭和60.06.06)
国宝指定年月日
:
追加年月日
:
所在都道府県
:
大阪府
所在地
:
保管施設の名称
:
所有者名
:
八葉蓮華寺
管理団体・管理責任者名
:
解説文:
奈良との県境に近い生駒山中の八葉蓮華寺に本尊として祀られる来迎の阿弥陀如来像である。左足〓外側に「巧匠/〓【アン】阿弥陀佛」の墨書銘があり、仏師快慶の建仁三年(一二〇三)十一月法橋叙位以前の作と考えられる。和歌山・遍照光院の阿弥陀如来像など快慶の小ぶりの三尺像数例と像高がほぼ等しく、檜の一材から頭躰の主要部を木取りして前後に割矧ぎ、内刳りのうえ玉眼を嵌入し頭部を割離し、表面を漆箔上げとしている。X線透視撮影によって知られる、玉眼を嵌めるための内刳り部分を除いて頭部前面材を厚く刳り残す手法や、大小二巻の納入品を奉籠することは、快慶とその派の遺品に多く見るところである。
衣の襞の構成は、建久五年(一一九四)の年記のある納入品(摺仏)が籠められていた京都・遣迎院の阿弥陀如来像(重文)に近く、顔や胸の若々しい肉取りや肩の張った幅広く厚みのある上躰のつくりも似通っているが、遣迎院像の肉付けや褶襞にみられたアクセントのつよい表現が、ここでは穏やかに整えられ、表情にきびしさが加わるとともに、細部にこだわらぬのびのびした表現がうかがえる。光背と台座は、一回り大きい像からの転用であるが、やはり鎌倉時代の作とみられる。
関連情報
(情報の有無)
附指定
なし
一つ書
なし
添付ファイル
なし
解説文
奈良との県境に近い生駒山中の八葉蓮華寺に本尊として祀られる来迎の阿弥陀如来像である。左足〓外側に「巧匠/〓【アン】阿弥陀佛」の墨書銘があり、仏師快慶の建仁三年(一二〇三)十一月法橋叙位以前の作と考えられる。和歌山・遍照光院の阿弥陀如来像など快慶の小ぶりの三尺像数例と像高がほぼ等しく、檜の一材から頭躰の主要部を木取りして前後に割矧ぎ、内刳りのうえ玉眼を嵌入し頭部を割離し、表面を漆箔上げとしている。X線透視撮影によって知られる、玉眼を嵌めるための内刳り部分を除いて頭部前面材を厚く刳り残す手法や、大小二巻の納入品を奉籠することは、快慶とその派の遺品に多く見るところである。 衣の襞の構成は、建久五年(一一九四)の年記のある納入品(摺仏)が籠められていた京都・遣迎院の阿弥陀如来像(重文)に近く、顔や胸の若々しい肉取りや肩の張った幅広く厚みのある上躰のつくりも似通っているが、遣迎院像の肉付けや褶襞にみられたアクセントのつよい表現が、ここでは穏やかに整えられ、表情にきびしさが加わるとともに、細部にこだわらぬのびのびした表現がうかがえる。光背と台座は、一回り大きい像からの転用であるが、やはり鎌倉時代の作とみられる。