国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
国宝・重要文化財(美術工芸品)
主情報
名称
:
楽焼赤茶碗(加賀)〈光悦作/〉
ふりがな
:
らくやきあかちゃわん(かが)〈こうえつさく〉
解説表示▶
員数
:
1口
種別
:
工芸品
国
:
日本
時代
:
江戸
年代
:
西暦
:
作者
:
本阿弥光悦
寸法・重量
:
口径11.8~12.7 高9.6 高台径5.8 (㎝)
品質・形状
:
全面に施釉されており、おそらく赤味をおびた白色軟質陶胎、手捏ね成形による楽焼き茶碗。円筒形で、胴にふくらみをもたせ、胴裾はややすぼまり、腰にはきっかりと稜をつける。口縁部には二方に平らな篦目と、二方に丸みをつけた高低がある。胴の肉取りは厚く薄く変化する。胴の一方に、口縁から胴中央にかけて二筋のつよい篦目をつけ、他にも削りあとが随所にみられる。高台はやや低く、円形に素直に削り出され、高台内も平らである。高台際から腰にかけて、起伏のある斜面をなしている。胴の上下白泥を塗り、一部をのこしてほぼ全面に黄土を刷毛で塗り、全面に透明性の低火度釉をかける。一部に白地にうす赤の刷毛目あとがあらわれ、緑斑の窯変も数カ所に生じる。高台内中央に黒楽釉えおかけている。口辺内側と外側の裾まわりに、釉がかりの薄くかせたように見える部分がある。
ト書
:
画賛・奥書・銘文等
:
伝来・その他参考となるべき事項
:
千叟宗室・・・中村内蔵助・・・冬木家上田喜平次・・・松平不昧
(付属品)
一、袋 いちご裂 裏雲州緞子
一、内箱 白木桐製。蓋表に「赤茶碗、加賀光悦、於加州仙叟所持、宗乾(花押)仙々斉伝来ス」と裏千家七代宗乾の書付がある。
一、外箱 白木桐製。「光悦作 かゝ茶垸」と松平不昧の書付がある。
指定番号(登録番号)
:
02374
枝番
:
00
国宝・重文区分
:
重要文化財
重文指定年月日
:
1974.06.08(昭和49.06.08)
国宝指定年月日
:
追加年月日
:
所在都道府県
:
京都府
所在地
:
保管施設の名称
:
所有者名
:
相国寺
管理団体・管理責任者名
:
解説文:
本阿弥光悦が手すさびに茶碗などを作ったことは、光悦の消息あるいは『本阿弥行状記』などによってわかり、光悦作と伝える茶碗・香合などがかなり残っている。彼の作陶は徳川家康から京都の北鷹ケ峰に二百石の地を拝領して隠棲するようになった元和元年から寛永十四年歿するまでの間と推測される。
この茶碗は珍しく半筒形の大振りのもので力強い作振りが示され、形姿に光悦独自の作為がうかがわれる。
加賀前田家に仕えた千宗旦の子仙叟宗室が所持したので加賀光悦の名があり、のちに雲州松平不昧【ふまい】公の所蔵するところとなった。
関連情報
(情報の有無)
附指定
なし
一つ書
なし
添付ファイル
なし
解説文
本阿弥光悦が手すさびに茶碗などを作ったことは、光悦の消息あるいは『本阿弥行状記』などによってわかり、光悦作と伝える茶碗・香合などがかなり残っている。彼の作陶は徳川家康から京都の北鷹ケ峰に二百石の地を拝領して隠棲するようになった元和元年から寛永十四年歿するまでの間と推測される。 この茶碗は珍しく半筒形の大振りのもので力強い作振りが示され、形姿に光悦独自の作為がうかがわれる。 加賀前田家に仕えた千宗旦の子仙叟宗室が所持したので加賀光悦の名があり、のちに雲州松平不昧【ふまい】公の所蔵するところとなった。