国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
重要有形民俗文化財
主情報
名称
:
八戸及び周辺地域の漁撈用具と浜小屋
ふりがな
:
はちのへおよびしゅうへんちいきのぎょろうようぐとはまごや
八戸及び周辺地域の漁撈用具と浜小屋
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員数
:
1,383点,1棟
種別
:
生産、生業に用いられるもの
年代
:
その他参考となるべき事項
:
内訳:海士漁具35点、磯見漁具107点、釣漁具222点、網漁具215点、陥穽漁具17点、漁船及び関係用具107点、船大工用具123点、漁具製作修理具198点、製造加工用具81点、運搬・交易関係用具86点、仕事着34点、信仰・儀礼用具113点、その他45点、浜小屋1棟
指定番号
:
00191
指定年月日
:
1993.04.15(平成5.04.15)
追加年月日
:
指定基準1
:
(二)生産、生業に用いられるもの 例えば、農具、漁猟具、工匠用具、紡織用具、作業場等
指定基準2
:
(三)地域的特色を示すもの
指定基準3
:
所在都道府県
:
青森県
所在地
:
八戸市根城字東構35-1(漁撈用具)
八戸市鮫町字大作平44(浜小屋)
保管施設の名称
:
八戸市博物館
所有者名
:
八戸市
管理団体・管理責任者名
:
八戸及び周辺地域の漁撈用具と浜小屋
解説文:
詳細解説
この資料は、八戸市とその周辺地域で用いられた漁撈に関する用具をとりまとめたものである。八戸市やその周辺地域沿岸は、親潮と黒潮が交錯し、さらに日本海から津軽海峡をぬけて津軽海流が流入する。そのため漁獲物が豊富であり、岩礁地帯での海士漁・磯見漁、砂浜海岸での地曳網、沖での揚繰網、イカ釣漁といった多様な漁撈活動が行われてきた。
この資料には、八戸地方沿岸の網漁・釣漁・突漁・海士漁・延縄漁・磯物採取等の漁撈用具をはじめ、それらの加工用具、の運搬用具、さらには仕事着等も多数収集されている。浜小屋もかつて海岸でよく見受けられ、漁撈用具の収納・作業等に用いられたものである。
この収集は、昭和47年に八戸市大久喜浜・法師浜の漁民を中心に起こった浜小屋保存運動をきっかけとし、浜小屋が八戸市に寄贈されたことで関連用具も収集されたものである。その意味で、地域の文化活動による収集としても注目される。
関連情報
(情報の有無)
附
なし
添付ファイル
なし
写真一覧
八戸及び周辺地域の漁撈用具と浜小屋
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八戸及び周辺地域の漁撈用具と浜小屋
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解説文
この資料は、八戸市とその周辺地域で用いられた漁撈に関する用具をとりまとめたものである。八戸市やその周辺地域沿岸は、親潮と黒潮が交錯し、さらに日本海から津軽海峡をぬけて津軽海流が流入する。そのため漁獲物が豊富であり、岩礁地帯での海士漁・磯見漁、砂浜海岸での地曳網、沖での揚繰網、イカ釣漁といった多様な漁撈活動が行われてきた。 この資料には、八戸地方沿岸の網漁・釣漁・突漁・海士漁・延縄漁・磯物採取等の漁撈用具をはじめ、それらの加工用具、の運搬用具、さらには仕事着等も多数収集されている。浜小屋もかつて海岸でよく見受けられ、漁撈用具の収納・作業等に用いられたものである。 この収集は、昭和47年に八戸市大久喜浜・法師浜の漁民を中心に起こった浜小屋保存運動をきっかけとし、浜小屋が八戸市に寄贈されたことで関連用具も収集されたものである。その意味で、地域の文化活動による収集としても注目される。
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詳細解説
この資料は、八戸市やその周辺地域で行われてきた漁撈に関する用具をとりまとめたものである。この地域沿岸は、親潮と黒潮が交錯し、さらに日本海から津軽海峡をぬけて津軽海流が流入する。そのため漁獲物が豊富であり、岩礁地帯での海士漁や磯見漁、砂浜海岸での地曳網、沖での揚繰網やイカ釣漁といった多様な漁撈が行われてきた。 資料は、海士漁・磯見漁・網漁・釣漁・陥穽漁などの用具、漁船などに加え、船大工用具、漁具製作修理用具、製造加工用具、運搬交易用具、信仰儀礼用具、仕事着などを網羅的に収集している。 海士漁用具は、岩礁地帯での素潜りで用いられてきた用具である。磯見漁用具は、岩礁地帯や砂浜海岸での海藻類や貝類を採取するための用具である。釣漁用具は、延縄漁やイカ釣漁の用具などである。イカ釣りは明治中期に佐渡から漁法と用具が伝わり盛んになり、昭和30年代には浅利式イカ釣具(連結式釣鉤の応用)が八戸で考案されて全国に普及した。網漁用具には、砂浜地帯での地曳網や引網類、岩礁地帯での底刺網、沖合いでの流刺網や揚繰網などがある。獲物を誘い込んだり落とし込んで捕える陥穽漁用具にはカゼアミ・タコバコなどがある。漁船には磯用のマルキブネ・カッコ、沿岸用のテントなどがある。船大工道具は関東の船大工の影響がみられるものである。製造加工用具はイワシやスルメイカの製造加工の用具である。 浜小屋は、茅葺きの寄せ棟造りの小屋で、漁具の置き場や製作修理の場、製造加工の場として沿岸に建てられた。イワシの製造加工には家族が寝泊りしたため、そうした食事や暖房の用具もある。 この収集は、昭和47年に八戸市大久喜浜・法師浜の漁民を中心に起こった浜小屋保存運動をきっかけとしており、浜小屋が八戸市に寄贈されたことで関連用具も収集された。その意味で、地域の文化活動による収集である点でも注目されるものである。