国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
重要無形民俗文化財
主情報
名称
:
上野天神祭のダンジリ行事
ふりがな
:
うえのてんじんまつりのだんじりぎょうじ
上野天神祭のダンジリ行事
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種別1
:
風俗慣習
種別2
:
祭礼(信仰)
その他参考となるべき事項
:
公開日:毎年10月25日の直前の金・土・日曜日(※お出掛けの際は該当する市町村教育委員会などにご確認ください)
※この行事は平成28年に「山・鉾・屋台行事」の一つとしてユネスコ無形文化遺産代表一覧表に記載されている
指定証書番号
:
1
指定年月日
:
2002.02.12(平成14.02.12)
追加年月日
:
指定基準1
:
(一)由来、内容等において我が国民の基盤的な生活文化の特色を示すもので典型的なもの
指定基準2
:
指定基準3
:
所在都道府県、地域
:
三重県
所在地
:
保護団体名
:
上野文化美術保存会
上野天神祭のダンジリ行事
解説文:
詳細解説
この行事は、菅原神社の秋祭りで行われるもので、印、ダンジリ、鬼行列などが町内を巡行する行事である。神輿の巡幸に関わる神輿町のほか、印とダンジリを出すダンジリ町が9町、鬼行列を出す鬼町が4町あり、ダンジリ町と鬼町は合わせて祭り町と称する。23日に印やダンジリを曳き出して飾りをつけ、夜には提灯や雪洞も点灯する。24日は足揃の儀で、ダンジリが各町内を巡行し、鬼行列も三之町筋を練る。25日は本祭で、神輿の渡御に続いて、鬼行列、ダンジリ、印が巡行する。(※解説は指定当時のものをもとにしています)
関連情報
(情報の有無)
添付ファイル
なし
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上野天神祭のダンジリ行事
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上野天神祭のダンジリ行事
解説文
この行事は、菅原神社の秋祭りで行われるもので、印、ダンジリ、鬼行列などが町内を巡行する行事である。神輿の巡幸に関わる神輿町のほか、印とダンジリを出すダンジリ町が9町、鬼行列を出す鬼町が4町あり、ダンジリ町と鬼町は合わせて祭り町と称する。23日に印やダンジリを曳き出して飾りをつけ、夜には提灯や雪洞も点灯する。24日は足揃の儀で、ダンジリが各町内を巡行し、鬼行列も三之町筋を練る。25日は本祭で、神輿の渡御に続いて、鬼行列、ダンジリ、印が巡行する。(※解説は指定当時のものをもとにしています)
詳細解説▶
詳細解説
上野天神祭のダンジリ行事は、菅原神社の秋祭りとして行われ、印、ダンジリ、鬼行列などが町内を巡行する行事である。 この行事が行われる伊賀上野は、北は京都府、西は奈良県に接し、大和街道、伊勢街道沿いに位置する近世初頭以来の城下町である。現在、上野市東町に鎮座する菅原神社はもと上野城内の東南隅に祀られていたが、藤堂高虎によって現在の地に移されたと伝えられている。この菅原神社は、一般には上野天神宮、天神さんと呼び慣わされ、上野城下町の氏神としての信仰を集めてきた。 この行事は10月23・24・25日に菅原神社の秋祭りとして行われる旧上野城下町の祭りである。神輿巡幸に関わる車坂町、田端町、緑ヶ丘地区(旧平野地区)5町、農人町、北平野地区は神輿町と呼ばれる。また、印とダンジリを出す新町、東町、中町、西町、向島町、鍛冶町、魚町、小玉町、福居町の9町はダンジリ町と呼ばれる。また、鬼行列を出す、相生町、紺屋町、三之西町、徳居町の4町は鬼町と呼ばれており、このうち、相生町、紺屋町、三之西町の3町は合同で三鬼会を結成している。このダンジリ町と鬼町をあわせた13町を特に祭り町と称している。 祭りの準備は、梅雨明けに行われる土用干しから始まる。土用干しは各ダンジリ町ごとに町民総出で1日がかりで行われる。 この土用干しが終わると祭礼事始籤取式【さいれいことはじめくじとりしき】が毎年9月9日に行われ、祭りのときのダンジリの巡行順を決める籤引きが行われる。 9月19日には上野天神宮に、氏子総代、宮総代、協力委員他が集まり、例大祭の打ち合わせ会が行われ、この席で各町へ祭りの諸役の割り振りが行われる。 9月中旬以降、各祭り町では頻繁に祭礼行事の打ち合わせが行われるようになり、10月になるとダンジリ町では囃子の稽古が始まる。 10月18日には東御旅所境内で幟立てが行われ、翌、19日早朝には神輿が東御旅所へ渡御し、遷座祭が行われる。 23日になると、各ダンジリ町では印、ダンジリを曳き出して飾りつけを行い、夜は宵山で、ダンジリの提灯、雪洞に点灯する。東御旅所では宵宮祭が行われ、近隣の人びとが宵宮詣に訪れ、25日午後の神幸式に供奉する稚児も、親と当該町の宮総代とともに宵宮詣に訪れる。 24日は足揃の儀で、午後になると各ダンジリ町ではそれぞれ自町付近を中心にダンジリを巡行し、鬼町では鬼行列が相生町から西へ向かって三之町筋を練る。この日の夜も宵山で、提灯に点灯したダンジリを自町内付近を中心に巡行し、前夜と同様に東御旅所では宵宮祭が行われ、稚児が宮参りする。 25日は本祭で、ダンジリ町では朝まだ暗いうちに起こし太鼓が町内を回り、その後各町のダンジリ、印が次々に行列の出発点である車坂町に集結する。鬼行列は東御旅所北の三叉路を最後尾として西側に向かって集結し、ダンジリは鬼行列の最後尾に一番が続き、以下順次東側に向かって並ぶ。 午前9時頃になると、神輿行列が出発し、続いて鬼行列、ダンジリの順に出発する。鬼行列は、町々の悪疫退散と五穀豊穣を祈念するものである。三鬼会は山伏の峯入りを模した趣向といわれる行列で、印の大御幣や、役の行者、悪鬼などのさまざまな面を付けた仮装の行列である。徳居町は鎮西八郎為朝が鬼を従える趣向の行列で、印の鬼王剣先【きおうけんさき】や鎮西八郎為朝と様々な鬼の面を付けた仮装の行列である。いずれも風流的に行われたものがその始まりであるといわれている。 ダンジリは9つのダンジリ町が籤の順に、それぞれ印、ダンジリの順に並んで巡行し、時折拍子木の合図で休み、祭礼本部に着くと籤改めを行う。 印は、新町が白楽天、東町が逆熨斗、中町が菊慈童、西町が羯鼓、向島町が日月扇、鍛冶町が月鉾、魚町が琴高仙人、小玉町が三社の託宣、福居町が幟山と呼ばれている。 ダンジリは、新町が薙刀鉾、東町が桐本、中町が其神山、西町が花冠、向島町が鉄英剣鉾、鍛冶町が二東、魚町が紫鱗、小玉町が小蓑山、福居町が三明と呼ばれている。 (※解説は指定当時のものをもとにしています)