選定保存技術
 主情報
名称 表装漆塗(呂色塗)
ふりがな ひょうそううるしぬり(ろいろぬり)
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種別(有形、無形、有形・無形) 有形
その他参考となるべき事項
認定区分 個人
選定年月日 2022.10.31(令和4.10.31)
選定基準1 二 有形文化財等の修理等の技術等の表現に欠くことのできない材料の生産、製造等又 は用具の製作、修理等の技術又は技能で保存の措置を講ずる必要のあるもの
選定基準2
選定基準3

解説文:
 表装漆塗(呂色塗)は、絵画や書跡等の装丁のうち屏風装【びょうぶそう】、額装、襖貼付【ふすまはりつけ】、壁貼付等に用いられる木製の縁木【ふちぎ】の製作に必要な技術である。呂色塗とは深く艶のある漆塗であり、襖や屏風等の縁木は伝統的に呂色塗により装飾されることが多い。
 工程は下地、中塗【なかぬり】、上塗【うわぬり】を経た後、研ぎと胴摺【どうずり】を施し、漆の摺りと油や磨粉【みがきこ】による磨きを繰り返すことで光沢を作り出す。艶消しにて仕上げる際には、油と砥【と】の粉【こ】による油胴摺【あぶらどうずり】を施す。表面のわずかな凹凸や傷が見た目の美しさを損じるため、製作には細やかな神経と正確な技術が要求される。
 襖、額、屏風等に仕立てられた絵画、書跡類は、我が国には伝統的な室内調度として極めて多数が伝存する。その修理に際しては原則として表層建具とともに呂色塗を施した縁木の新調が求められることから、同技術に対し保存の措置を講ずる必要がある。
関連情報
    (情報の有無)
  保持者情報(保持者/芸名・雅号)
  保持団体(関係技芸者の団体) なし
  添付ファイル なし