国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
登録有形民俗文化財
主情報
名称
:
前橋の養蚕・製糸用具及び関連資料
ふりがな
:
まえばしのようさん・せいしようぐおよびかんれんしりょう
前橋の養蚕・製糸用具及び関係資料
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員数
:
633点
種別
:
生産、生業に用いられるもの
その他参考となるべき事項
:
内訳:養蚕・製糸用具451点 関係資料(信仰資料等)182点
登録番号
:
00010
登録年月日
:
2008.03.13(平成20.03.13)
追加年月日
:
登録基準1
:
一 形様、製作技法、用法等において我が国民の生活文化の特色を示すもので典型的なもの
登録基準2
:
登録基準3
:
所在都道府県
:
群馬県
所在地
:
前橋市敷島町262(敷島公園ばら園内)
保管施設の名称
:
前橋市蚕糸記念館
所有者名
:
前橋市
管理団体・管理責任者名
:
前橋の養蚕・製糸用具及び関係資料
解説文:
詳細解説
この資料は、群馬県前橋市において江戸時代後期から昭和初期にかけて使用された養蚕・製糸の用具を中心に、当地の養蚕信仰に関わる資料や、国立原蚕種製造所で使われていた資料から構成される。近世以来、養蚕業や製糸業とともに歩んできたこの地域の生業の実態をよく示す収集となっている。
関連情報
(情報の有無)
附
なし
添付ファイル
なし
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前橋の養蚕・製糸用具及び関係資料
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前橋の養蚕・製糸用具及び関連資料
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解説文
この資料は、群馬県前橋市において江戸時代後期から昭和初期にかけて使用された養蚕・製糸の用具を中心に、当地の養蚕信仰に関わる資料や、国立原蚕種製造所で使われていた資料から構成される。近世以来、養蚕業や製糸業とともに歩んできたこの地域の生業の実態をよく示す収集となっている。
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詳細解説
この資料は、群馬県前橋市において江戸時代後期から昭和初期にかけて使用された養蚕・製糸の用具を中心に、当地の養蚕信仰に関わる資料や、本収集を収蔵する前橋市蚕糸記念館の前身で、明治44年(1911)に同市岩神町に創設された国立原蚕種製造所(その後の蚕業試験場、蚕糸試験場)で使われていた資料から構成される。 前橋市は、群馬県の中南部、赤城山南麓に位置し、江戸時代には繭や生糸の集散地として栄え、また明治以降は製糸の町として発展してきたところである。 本収集のうち養蚕用具は、催青器や蚕棚など蚕の孵化や稚蚕の飼育に使われた用具、桑摘み爪や桑切器、給桑台など蚕の餌となる桑の調達や給桑に使われた用具、繭作り用のマブシなど上簇に使われた用具、繭かきや毛羽取器など繭の収穫や処理に使われた用具などがある。 製糸用具は、繭から生糸を紡ぐ座繰器や大小の糸枠、生糸を大枠に巻き返す揚返器など、農家で使われていた小型の用具から、市内の工場で使用された比較的大型の用具までが収集されている。これらの中には、上州座繰器と称され、安政年間に上州で考案され、糸を平均して巻くための弓が取り付けられた地域的特色のある用具もあり、また、明治時代以降に生糸の品質検査に用いられた検尺器や検撚器なども収集されている。 これらの収集に加えて、養蚕の成功を祈願した御札など前橋市内にある産泰神社や五社稲荷神社などから頒布された信仰資料や、蚕種の改良や養蚕技術の研究に用いられた国立原蚕種製造所関連の諸資料がある。 国立原蚕種製造所は、大正3年に蚕業試験場、昭和12年に蚕糸試験場と改称するが、昭和55年に茨城県に移転するまで優良な蚕種の普及や生糸の品質向上に向けて研究を進めてきた施設である。この施設で使われていた蚕の種紙や繭見本、微粒子病の母蛾検査用の蛾函、産卵用の蛾輪などが本収集には含まれている。 この資料は、近世以来、養蚕業や製糸業とともに歩んできたこの地域の生業の実態を知る上で注目される。また、養蚕・製糸に関する用具が工程ごとに網羅的に収集されており、養蚕県として知られる群馬県内においても注目される資料群となっている。 また、近代における蚕種の改良や養蚕技術の発展に寄与した国立原産種製造所関連の諸資料も含まれており、我が国の蚕糸に関わる生業の変遷を理解する上で貴重である。