国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
登録有形民俗文化財
主情報
名称
:
金沢の売薬製造・販売用具
ふりがな
:
かなざわのばいやくせいぞう・はんばいようぐ
金沢の売薬製造・販売用具
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員数
:
1067点
種別
:
生産、生業に用いられるもの
その他参考となるべき事項
:
内訳:製造用具775点、販売用具292点
登録番号
:
00027
登録年月日
:
2013.03.12(平成25.03.12)
追加年月日
:
登録基準1
:
二 有形の民俗文化財の収集であって、その目的、内容等が歴史的変遷、時代的特色、地域的特色、技術的特色、生活様式の特色又は職能の様相を示すもの
登録基準2
:
登録基準3
:
所在都道府県
:
石川県
所在地
:
石川県金沢市
石川県金沢市浅野本町ホ131番地
保管施設の名称
:
常盤町緑地土蔵
城北水質管理センター
所有者名
:
金沢市
管理団体・管理責任者名
:
金沢の売薬製造・販売用具
解説文:
詳細解説
本件は、石川県金沢市で売薬製造・販売をしてきた薬種商中屋で用いられてきた用具類のまとまりである。中屋は、加賀藩の秘薬とされた加賀三味薬の独占的な製造・販売を行っていた他、「混元丹」などの家伝薬の製造・販売もしていた。薬研、キザミ包丁、押し出し式製丸器、扇型製丸器、箱ふるいなどの製造用具と、看板、薬入れ容器、薬棚、薬箪笥などの販売用具がまとめられている。
関連情報
(情報の有無)
附
なし
添付ファイル
なし
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金沢の売薬製造・販売用具
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金沢の売薬製造・販売用具
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解説文
本件は、石川県金沢市で売薬製造・販売をしてきた薬種商中屋で用いられてきた用具類のまとまりである。中屋は、加賀藩の秘薬とされた加賀三味薬の独占的な製造・販売を行っていた他、「混元丹」などの家伝薬の製造・販売もしていた。薬研、キザミ包丁、押し出し式製丸器、扇型製丸器、箱ふるいなどの製造用具と、看板、薬入れ容器、薬棚、薬箪笥などの販売用具がまとめられている。
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詳細解説
金沢の売薬製造・販売用具は、石川県金沢市で江戸時代以来、薬の製造と販売を行ってきた中屋薬舗で用いられた薬の製造と販売に関わる用具類のまとまりである。 中屋は、家伝によれば16世紀末に薬種業を始め、寛永年間(1624~1644)に現在の金沢市南町の地に落ち着き、以来薬種業を家業としてきたと伝えられる、金沢城下における薬種業の老舗であり、江戸時代以来、加賀藩の秘薬とされた加賀三味薬「耆婆万病円」、「紫雪」、「烏犀圓」の調整を認められ、藩の許可のもと三味薬の独占的な製造・販売を行ってきた。また、家伝薬の「混元丹」、「腎心丹」、「息命丹」も製造・販売し、明治になっても製造販売を続けた。なかでも「混元丹」は虚弱体質、肉体疲労、食欲不振などの際の滋養強壮剤として知られ、風邪や腹痛の際にも「混元丹」を飲んだといわれるほど金沢の人々にとって身近な存在であった。 この資料群は、主に店先で用いられた暖簾や衝立看板、そして薬入れ容器、薬棚などの薬販売に関する用具や、原材料粉砕用の石竈や薬の煮炊きをする大甕、薬研、キザミ包丁などの加工用具、薬草の標本や原材料袋、原材料の保管箱や天秤などの計量用具などのほか、押出し式製丸器や扇型製丸器、箱ふるいなどの薬の製造や販売に用いられたものなどが含まれている。 本件は、金沢市で江戸時代以来続いてきた老舗の薬種商に伝えられてきた薬の製造・販売に関する用具類がほぼまとまって収集されている。城下町金沢、そして近代以降の金沢市民が身近において用いた薬の製造・販売に関わる用具類であり、江戸時代以降、近・現代に至るまでの金沢の人々の薬の需要に応じて供給を行ってきた薬種商の薬の伝統的な製造や販売の実態を知ることのできる貴重な収集である。