国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
登録有形民俗文化財
主情報
名称
:
常陸大子のコンニャク栽培用具及び加工用具
ふりがな
:
ひたちだいごのこんにゃくさいばいようぐおよびかこうようぐ
常陸大子のコンニャク栽培用具及び加工用具
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員数
:
146点
種別
:
生産、生業に用いられるもの
その他参考となるべき事項
:
登録番号
:
00031
登録年月日
:
2014.03.10(平成26.03.10)
追加年月日
:
登録基準1
:
二 有形の民俗文化財の収集であって、その目的、内容等が歴史的変遷、時代的特色、地域的特色、技術的特色、生活様式の特色又は職能の様相を示すもの
登録基準2
:
登録基準3
:
所在都道府県
:
茨城県
所在地
:
茨城県久慈郡大子町大字川山979−1
保管施設の名称
:
大子町宮川自然休養村センター
所有者名
:
大子町
管理団体・管理責任者名
:
常陸大子のコンニャク栽培用具及び加工用具
解説文:
詳細解説
本件は、茨城県北西部の大子町で近世中期以降盛んになったコンニャクの栽培と加工に用いられた用具類をほぼ網羅したものである。在来種のコンニャクは、成長が遅く収穫して加工されるようになるまでに3~5年かかる。そのためコンニャクイモは寒さに弱く秋の終わり頃収穫すると、翌年の春先に再び植え付けるまでの間、凍らないように越冬させる必要があった。
本件にはこうした中でコンニャクの栽培と加工に用いた用具類をまとめたもので、越冬させるため炉の上に設けられたヒダナ、コンニャクイモを輪切りにするカンナ、干す際に用いるミゴ、シノと呼ばれる笹竹製の串などがある。
関連情報
(情報の有無)
附
なし
添付ファイル
なし
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常陸大子のコンニャク栽培用具及び加工用具
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解説文
本件は、茨城県北西部の大子町で近世中期以降盛んになったコンニャクの栽培と加工に用いられた用具類をほぼ網羅したものである。在来種のコンニャクは、成長が遅く収穫して加工されるようになるまでに3~5年かかる。そのためコンニャクイモは寒さに弱く秋の終わり頃収穫すると、翌年の春先に再び植え付けるまでの間、凍らないように越冬させる必要があった。 本件にはこうした中でコンニャクの栽培と加工に用いた用具類をまとめたもので、越冬させるため炉の上に設けられたヒダナ、コンニャクイモを輪切りにするカンナ、干す際に用いるミゴ、シノと呼ばれる笹竹製の串などがある。
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詳細解説
常陸大子のコンニャク栽培用具及び加工用具は、大子町で近世中期以来行われてきたコンニャクの栽培から加工に致るまでの用具類を収集したものである。 大子町は茨城県の北西端に位置し、西は栃木県、北は福島県に境を接している。大子町におけるコンニャクの栽培と加工は近世中期以降に始まったといわれ、以来現在に至るまで在来種のコンニャク栽培が行われている。 在来種のコンニャクは成長が遅く、収穫までに3~5年かかるといわれている。この間、秋にコンニャクを畑から掘り出すと寒さで凍らないように家の中の炉の上部に設けられた火棚に翌春までのせて冬を越した。また、重く腐りやすいコンニャクは移出や他地域への販売が容易でなく栽培量も多くなかったといわれる。この難点を解決し、コンニャクを商品作物化することを可能にしたのが江戸時代後期にこの地域で開発されたコンニャクを荒粉にして保管する方法である。荒粉はコンニャクを薄く輪切りにして篠竹でつくった串に刺して乾燥させたもので、荒粉にすることにより長期間の貯蔵が利き、相場を見ながら出荷することが可能になったといわれている。 本件は、この地域においてコンニャクの栽培や加工に用いられた用具をまとめたもので、傾斜地の畑でコンニャクを掘り出すときに使うオオヘイボウやカッツァンボウ、そしてコンニャクを畑から家に運ぶ際に使用された箕、コンニャクカゴ、タガラ、コエヒゴ、種芋になるキゴを入れて火棚にあげる箱であるドンゴイレなどがある。さらにコンニャクを薄く輪切りにする際に用いたカンナ、コンニャクソギ、輪切りにしたコンニャクを乾燥するときに用いるシノやレンなどもある。いずれも在来種のコンニャクの栽培の様相と加工の実態をよく示す資料となっている。