国指定文化財等
データベース
・・・国宝、重要文化財
登録有形民俗文化財
主情報
名称
:
北木島の石工用具
ふりがな
:
きたぎしまのいしくようぐ
北木島の石工用具
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員数
:
199点
種別
:
生産、生業に用いられるもの
その他参考となるべき事項
:
登録番号
:
00032
登録年月日
:
2014.03.10(平成26.03.10)
追加年月日
:
登録基準1
:
二 有形の民俗文化財の収集であって、その目的、内容等が歴史的変遷、時代的特色、地域的特色、技術的特色、生活様式の特色又は職能の様相を示すもの
登録基準2
:
登録基準3
:
所在都道府県
:
岡山県
所在地
:
岡山県笠岡市北木島町13198-1
保管施設の名称
:
笠岡市立北木中学校北木石記念室
所有者名
:
笠岡市
管理団体・管理責任者名
:
北木島の石工用具
解説文:
詳細解説
本件は、岡山県笠岡市の北木島で産出される花崗岩の採石や加工などに使用された用具の収集である。北木島の花崗岩は、良質で硬度と色合いに優れた石材として「北木石」の名称で知られ、大坂城の石垣をはじめ、日本銀行本店、靖国神社の大鳥居、五条大橋など著名な建造物に使用されてきた。
丁場(採掘場)での採石に使われた各種のヤやノミ、ゲンノウ、石の運搬に使われたマタグルマ、石の成形に用いられたハツリノミなど、島の石工たちが使用した用具が工程ごとに揃っている。また、丁場に附属した鍛冶場で、道具の修繕に用いられた鍛冶用具も併せて収集されており、そのほかに、窄孔機や削岩機など近代に導入された採石用具も一部含まれていて、石工用具の変遷がわかる構成になっている。
関連情報
(情報の有無)
附
なし
添付ファイル
なし
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北木島の石工用具
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解説文
本件は、岡山県笠岡市の北木島で産出される花崗岩の採石や加工などに使用された用具の収集である。北木島の花崗岩は、良質で硬度と色合いに優れた石材として「北木石」の名称で知られ、大坂城の石垣をはじめ、日本銀行本店、靖国神社の大鳥居、五条大橋など著名な建造物に使用されてきた。 丁場(採掘場)での採石に使われた各種のヤやノミ、ゲンノウ、石の運搬に使われたマタグルマ、石の成形に用いられたハツリノミなど、島の石工たちが使用した用具が工程ごとに揃っている。また、丁場に附属した鍛冶場で、道具の修繕に用いられた鍛冶用具も併せて収集されており、そのほかに、窄孔機や削岩機など近代に導入された採石用具も一部含まれていて、石工用具の変遷がわかる構成になっている。
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詳細解説
北木島の石工用具は、岡山県笠岡市の北木島で産出される花崗岩の採石や加工などに使用された用具の収集である。北木島の花崗岩は、良質で硬度と色合いに優れた建築資材として「北木石」の名称で知られ、大坂城の石垣をはじめ日本銀行本店、靖国神社の大鳥居、五条大橋など著名な建造物に使用されてきた。 北木島は、笠岡諸島のほぼ中央に位置し、採石業と漁業を生業とする。島での花崗岩の採掘は、近世初期にはじまるとされ、明治時代中期から昭和にかけて島の主産業として隆盛し、とくに昭和30年代前半には、丁場と呼ばれる採石場の数が127箇所に及ぶほど発展した。しかし、その後は、安価な輸入石材の増加や石材加工業への移行によって丁場の数が次第に減少し、現在は、島内に1箇所の採石場が稼働しているのみとなっているが、北木石関係の資料は、島の人たちによって平成8年に笠岡市立北木中学校に開設された北木石記念室に収集、保管されている。 本件は、丁場の整地に用いられたガンヅメやツルハシ、矢割りと呼ばれ、岩盤から石を切り出す作業に用いられた各種のヤやセリガネ、ノミ、ゲンノウ、切り出した石の運搬に使われたマタグルマやコロ、石の成形に用いられたハツリノミやビシャンなど、島の石工たちが丁場の造成から石材の加工までの工程に使用した用具が網羅的に収集されている。また、採石用具は摩滅しやすく、作業効率が低下するため、丁場には道具を仕立てる鍛冶場が備えられていたが、そうした鍛冶場で使われたフイゴや金床、焼き筒などの鍛冶用具も併せて収集されている。また、北木島では、昭和20年代後半から採掘の機械化が次第に進んでいくが、本件には、窄孔機や削岩機など近代以後に導入された採石の用具も含まれており、石工用具の変遷がわかる構成になっている。