国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
登録有形民俗文化財
主情報
名称
:
鳥取の二十世紀梨栽培用具
ふりがな
:
とっとりのにじゅっせいきなしさいばいようぐ
鳥取の二十世紀梨栽培用具
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員数
:
1104点
種別
:
生産、生業に用いられるもの
その他参考となるべき事項
:
登録番号
:
00037
登録年月日
:
2015.03.02(平成27.03.02)
追加年月日
:
登録基準1
:
二 有形の民俗文化財の収集であって、その目的、内容等が歴史的変遷、時代的特色、地域的特色、技術的特色、生活様式の特色又は職能の様相を示すもの
登録基準2
:
登録基準3
:
所在都道府県
:
鳥取県
所在地
:
鳥取県倉吉市駄経寺町198-4
保管施設の名称
:
鳥取二十世紀梨記念館
所有者名
:
鳥取県
管理団体・管理責任者名
:
鳥取の二十世紀梨栽培用具
解説文:
詳細解説
本件は、鳥取県において明治後期から盛んに栽培されてきた二十世紀梨に関する栽培用具を収集したものである。二十世紀梨は青梨とも呼ばれ、鳥取県の梨栽培は、明治後期にはじまり、昭和に入ると衰退する養蚕の後継産業として発展していった。本件は、栽培に用いられた各工程で用いられる用具がほぼ網羅されており、病菌害の防除に使用された袋掛け用具の中には、養蚕用具を転用、改造した特色ある用具もみられる。
関連情報
(情報の有無)
附
なし
添付ファイル
なし
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鳥取の二十世紀梨栽培用具
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鳥取の二十世紀梨栽培用具
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鳥取の二十世紀梨栽培用具
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解説文
本件は、鳥取県において明治後期から盛んに栽培されてきた二十世紀梨に関する栽培用具を収集したものである。二十世紀梨は青梨とも呼ばれ、鳥取県の梨栽培は、明治後期にはじまり、昭和に入ると衰退する養蚕の後継産業として発展していった。本件は、栽培に用いられた各工程で用いられる用具がほぼ網羅されており、病菌害の防除に使用された袋掛け用具の中には、養蚕用具を転用、改造した特色ある用具もみられる。
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詳細解説
鳥取の二十世紀梨栽培用具は、鳥取県において明治後期から栽培されてきた二十世紀梨の栽培用具を包括的に収集したものである。二十世紀梨は、「青梨」とも呼ばれ、明治21年に千葉県松戸市で発見された突然変異種であったが、明治37年に鳥取市の篤農家が入手、栽培しはじめたことに端を発する。 鳥取県の梨栽培は、明治期に殖産興業政策の中で奨励された養蚕の後継産業としてはじめられたものである。鳥取県は、昭和初期の世界恐慌を契機に養蚕が市場を失い後退していくなかで、本格的な梨の栽培の支援に乗り出し、桑畑を梨畑へと転換し、官民一体となって地場産業化を進めた。 二十世紀梨の栽培は、果実を腐落させる黒斑病への対処が最大の課題であり、これを防除する方法として、果実を紙袋で保護する「袋掛け」の技術が発明されたことで軌道に乗り、「青梨」は鳥取県の特産品として全国的に知られるようになり、現在、国内生産量の全国第一位を誇っている。 梨の栽培は、土壌改良にはじまり、剪定、摘蕾摘花、人工授粉、摘果、袋掛け、除草、薬剤散布と進み、収穫、選果を経て出荷となる。本件は、このような一連の作業に使用された鍬、剪定鋏、授粉筆、袋掛け用具、消毒器具、収穫や出荷の際に用いた籠や計量具、商標などから構成されており、その使用年代は、明治後期から昭和期までである。 また、袋掛け用具のなかには、袋を裁断するために用いた包丁や袋に撥水加工を施すのに用いた塗油機などが含まれているが、前者は養蚕に使われた桑切り用の包丁、後者は繭の毛羽取り器を改造し、栽培用具に転用したもので、養蚕と梨栽培との連続性を資料から読み取ることができる。