国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
登録有形民俗文化財
主情報
名称
:
箱根細工の製作用具及び製品
ふりがな
:
はこねざいくのせいさくようぐおよびせいひん
箱根細工の製作用具及び製品
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員数
:
1677点
種別
:
生産、生業に用いられるもの
その他参考となるべき事項
:
内訳:製作用具660点,製品1,017点
登録番号
:
00043
登録年月日
:
2018.03.08(平成30.03.08)
追加年月日
:
登録基準1
:
二 有形の民俗文化財の収集であって、その目的、内容等が歴史的変遷、時代的特色、地域的特色、技術的特色、生活様式の特色又は職能の様相を示すもの
登録基準2
:
登録基準3
:
所在都道府県
:
神奈川県
所在地
:
神奈川県足柄下郡箱根町湯本
保管施設の名称
:
箱根町立郷土資料館
所有者名
:
箱根町
管理団体・管理責任者名
:
箱根細工の製作用具及び製品
解説文:
詳細解説
本件は,神奈川県西部の箱根・小田原地方において,箱根細工と呼ばれる木工製品の製作に使用された用具と製品である。箱根細工は,箱根山地における木地師の挽物を源流とし,近世には,東海道を往還する旅人や箱根七湯を訪れる湯治客の土産物として広く知られるようになり,幕末からは海外輸出用の製品としても販路を広げた。ロクロを用いて作る挽物細工と,色合いの異なる樹種の板材を組み合わせて作る指物細工に大別され,指物細工は,表面の装飾技法から,さらに寄木細工と象嵌細工に分類される。挽物細工では,原材料を回転させた足踏みロクロ,成形に用いたロクロガンナやミズヒキ,寄木細工では,種木や寄木ズクを削り出す台ガンナやセンガンナ,寄木模様を作るマルガンナ,象嵌細工では,木材の裁断に用いた細工用ミシン等がある。製品は,挽物細工には,椀や盃,盆等の生活用具をはじめ,土産物として人気を博した豆茶器や独楽,入れ子の構造をとる七福神や十二玉子等の玩具,寄木細工には,仕掛けの操作で開閉する秘密箱や箪笥,象嵌細工には,額絵や小箱等がある。
(※解説は登録当時のものをもとにしています)
関連情報
(情報の有無)
附
なし
添付ファイル
なし
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箱根細工の製作用具及び製品
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箱根細工の製作用具及び製品
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解説文
本件は,神奈川県西部の箱根・小田原地方において,箱根細工と呼ばれる木工製品の製作に使用された用具と製品である。箱根細工は,箱根山地における木地師の挽物を源流とし,近世には,東海道を往還する旅人や箱根七湯を訪れる湯治客の土産物として広く知られるようになり,幕末からは海外輸出用の製品としても販路を広げた。ロクロを用いて作る挽物細工と,色合いの異なる樹種の板材を組み合わせて作る指物細工に大別され,指物細工は,表面の装飾技法から,さらに寄木細工と象嵌細工に分類される。挽物細工では,原材料を回転させた足踏みロクロ,成形に用いたロクロガンナやミズヒキ,寄木細工では,種木や寄木ズクを削り出す台ガンナやセンガンナ,寄木模様を作るマルガンナ,象嵌細工では,木材の裁断に用いた細工用ミシン等がある。製品は,挽物細工には,椀や盃,盆等の生活用具をはじめ,土産物として人気を博した豆茶器や独楽,入れ子の構造をとる七福神や十二玉子等の玩具,寄木細工には,仕掛けの操作で開閉する秘密箱や箪笥,象嵌細工には,額絵や小箱等がある。 (※解説は登録当時のものをもとにしています)
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詳細解説
箱根細工の製作用具及び製品は、神奈川県西部の箱根・小田原地方において、箱根細工と呼ばれる木工製品の製作に使用された用具と製品の収集である。箱根細工は、箱根山地における木地師の挽物を源流とし、近世には、東海道を往還する旅人や箱根七湯を訪れる湯治客の土産物として広く知られるようになり、幕末からは海外輸出用の製品としても取り引きされ、販路を広げた。 主な材料は、ミズキやウルシ、ケヤキなどの落葉樹で、細工の種類は、轆轤を用いて作る挽物細工と、色合いの異なる樹種の板材を組み合せて作る指物細工に大別される。 指物細工は、表面の装飾技法から、さらに寄木細工と象嵌細工に分類される。なかでも寄木細工は、箱根町の畑宿で近世後期に発祥し、その後、さまざまな樹種を用いた複雑で美しい模様の装飾や技法上の工夫が生み出された。この技法を駆使した幾何学模様の小箱や箪笥は、今日でも箱根細工を代表する製品となっている。 製作用具は、昭和40年代まで使われていたもので、工程ごとに一式揃っている。挽物細工では、原材料を回転させた足踏みロクロ、成形に用いたロクロガンナやミズヒキ、寄木細工では、寄木ズクを削り出す台ガンナや寄木模様を作るマルガンナ、象嵌細工では、木材の裁断に使用した細工用ミシンなどがある。このうち足踏みロクロは、箱根地方で考案されたといわれており、木地師の移動によってこのロクロの技術が東北地方の挽物産地に伝えられたことがわかっている。 製品については、挽物細工には、椀や盃、盆などの生活用具をはじめ、土産物として人気を博した豆茶器や独楽、人形、入れ子の構造をとる七福神や十二玉子などの玩具、寄木細工には、仕掛けの操作で開閉する秘密箱や旅枕、煙草入れ、箪笥、象嵌細工には、絵馬や額絵、小箱などがあり、明治から昭和にかけて製作されたものを中心に各種の製品が網羅的に収集されている。 (※解説は登録当時のものをもとにしています)