国指定文化財等
データベース
・・・国宝、重要文化財
登録有形民俗文化財
主情報
名称
:
甲賀売薬の製造・販売用具
ふりがな
:
こうかばいやくのせいぞうはんばいようぐ
製造用具
写真一覧▶
地図表示▶
解説表示▶
員数
:
2,488点
種別
:
交易に用いられるもの
その他参考となるべき事項
:
内訳 製造用具782点、販売用具1,706点
登録番号
:
54
登録年月日
:
2023.03.22(令和5.03.22)
追加年月日
:
登録基準1
:
登録基準2
:
二 有形の民俗文化財の収集であって、その目的、内容等が歴史的変遷、時代的特色、地域的特色、技術的特色、生活様式の特色又は職能の様相を示すもの
登録基準3
:
所在都道府県
:
滋賀県
所在地
:
滋賀県甲賀市甲賀町大原中898-1
保管施設の名称
:
甲賀市くすり学習館
所有者名
:
甲賀市
管理団体・管理責任者名
:
製造用具
解説文:
詳細解説
本件は、近江売薬の一つで、配置売薬として知られる「甲賀売薬」の製造と販売に使用された用具の収集である。当地の売薬業は、甲賀の山伏が各地での布教の際に、土産物として薬を携行したことに始まるとされ、近代以降、甲賀地域の主要な産業として発展した。本収集は、薬種の選別や調合、製丸などの薬製造の各工程で使用された用具と、行商時に用いた鞄類や携行品などの配置売薬用具のほか、得意先で配布した商品の広告類などから構成される。
関連情報
(情報の有無)
附
なし
添付ファイル
なし
写真一覧
製造用具
販売用具
写真一覧
製造用具
写真一覧
販売用具
Loading
Zeom Level
Zoom Mode
解説文
本件は、近江売薬の一つで、配置売薬として知られる「甲賀売薬」の製造と販売に使用された用具の収集である。当地の売薬業は、甲賀の山伏が各地での布教の際に、土産物として薬を携行したことに始まるとされ、近代以降、甲賀地域の主要な産業として発展した。本収集は、薬種の選別や調合、製丸などの薬製造の各工程で使用された用具と、行商時に用いた鞄類や携行品などの配置売薬用具のほか、得意先で配布した商品の広告類などから構成される。
詳細解説▶
詳細解説
甲賀売薬の製造・販売用具は、近江売薬の一つで、配置売薬として知られる「甲賀売薬」の製造と販売の用具の収集である。甲賀の売薬は、近江地方における山岳信仰の拠点であった飯道山の麓や周辺の集落に暮らした山伏が、布教のための配札の際に土産として薬を持参したことに始まるとされる。明治5年(1872)の修験道廃止に伴い、配札ができなくなると、甲賀の山伏たちは、これまでの配札先を訪問販売の得意先とすることで、売薬業へと転業した。その後、売薬業は当地の地場産業として発展し、甲賀市は滋賀県の薬業の中心地となり、現在に至る。 製造用具には、薬種などの原料を粉末の薬剤にする工程で用いた刻み用具やすり潰し用具をはじめ、薬剤を調合した際に用いた秤量用具や乾燥用具、煮込み用具、選別用具、練り合わせ用具、薬の成形などに用いた製丸用具のほか、薬の安全性の分析などに用いられた検査用具、完成した丸薬や散薬を均一に袋詰めにした充填用具、紙製の薬袋を製作した包装用具などがある。 販売用具には、調達した薬を保管した仕入れ用具や商品を先方へ送るのに用いた発送用具のほか、特色を示す配置売薬用具は、得意先で使用した薬袋や薬箱、行商時の鞄類、携行用具や事務用品、得意先の情報などを記した帳面などで構成される用具が充実している。このほか仕事着、土産として配布した紙風船や商品の広告類、店頭に設置した看板類などがある。