国指定文化財等
データベース
・・・国宝、重要文化財
記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財
主情報
名称
:
植柳の盆踊
ふりがな
:
うやなぎのぼんおどり
解説表示▶
種別1
:
民俗芸能
種別2
:
風流
その他参考となるべき事項
:
公開日:毎年8月14日(選択当時・お出掛けの際は該当する市町村教育委員会などにご確認ください)
選択番号
:
選択年月日
:
2014.03.10(平成26.03.10)
追加年月日
:
選択基準1
:
(二)芸能の変遷の過程を示すもの
選択基準2
:
(三)地域的特色を示すもの
選択基準3
:
所在都道府県、地域
:
熊本県
所在地
:
保護団体名
:
植柳盆踊り保存会
解説文:
詳細解説
本件は、毎年8月14日の夜、植柳小学校の校庭と初盆の家の座敷や庭で踊られている。かつては初盆の家ごとに、集まった親類縁者が供養のために踊ったというが、踊れる者が少なくなったため、保存会が求めに応じて初盆の家へ踊りに行くようになった。
七七調の口説歌【くどきうた】に合わせて、口説き手のまわりを輪になって踊る。口説歌は、植柳での心中事件を題材とした「折助【おりすけ】おすて」のほか、「鈴木主水【すずきもんど】」「石童丸【いしどうまる】」など20を伝えている。口説き手の1人が「さらばこれから音頭とりまする、だれも、どなたも、ヨイヤサをたのむ」と歌い始めると、踊り手から「ヨイヤサー、ヨイヤサー」の合いの手が返ってきて、踊りが始まる。どの口説歌も同じ旋律である。口説き手は順次交代しながら歌い継いでゆく。
踊りは男女で異なる所作【しょさ】を伝えている。男踊りは腰をかがめ足を跳ね上げるような荒々しい所作であるのに対し、女踊りは単調な足運びで柔らかく踊る。体の前面で手を交差させ、仰向けに反り返る所作をみせ、指先を微妙に変化させて踊る。踊り手は、本来、男女ともに白装束に黒帯を締め、白足袋に雪駄【せった】を履き、男は笠【かさ】、女は黒い覆面で顔を隠したといい、今では保存会がその伝統を継いでいる。かつては、男性が女装して女踊りを踊ったり、女性が男装して男踊りをしたり、仮装して踊ることも盛んに行われていた。
本件は、男女で異なる踊りを伝え、男女が入れ替わり、仮装したりして踊った特色ある盆踊である。踊り手の衣裳【いしょう】も独特である。楽器を用いず、一定の旋律、所作を繰り返して古風さをうかがわせる一方、単調な足運びながら洗練された踊り振りに、芸能の変遷過程をうかがわせる。また、初盆の家で踊る伝承も残している。
(※解説は選択当時のものをもとにしています)
関連情報
(情報の有無)
添付ファイル
なし
解説文
本件は、毎年8月14日の夜、植柳小学校の校庭と初盆の家の座敷や庭で踊られている。かつては初盆の家ごとに、集まった親類縁者が供養のために踊ったというが、踊れる者が少なくなったため、保存会が求めに応じて初盆の家へ踊りに行くようになった。 七七調の口説歌【くどきうた】に合わせて、口説き手のまわりを輪になって踊る。口説歌は、植柳での心中事件を題材とした「折助【おりすけ】おすて」のほか、「鈴木主水【すずきもんど】」「石童丸【いしどうまる】」など20を伝えている。口説き手の1人が「さらばこれから音頭とりまする、だれも、どなたも、ヨイヤサをたのむ」と歌い始めると、踊り手から「ヨイヤサー、ヨイヤサー」の合いの手が返ってきて、踊りが始まる。どの口説歌も同じ旋律である。口説き手は順次交代しながら歌い継いでゆく。 踊りは男女で異なる所作【しょさ】を伝えている。男踊りは腰をかがめ足を跳ね上げるような荒々しい所作であるのに対し、女踊りは単調な足運びで柔らかく踊る。体の前面で手を交差させ、仰向けに反り返る所作をみせ、指先を微妙に変化させて踊る。踊り手は、本来、男女ともに白装束に黒帯を締め、白足袋に雪駄【せった】を履き、男は笠【かさ】、女は黒い覆面で顔を隠したといい、今では保存会がその伝統を継いでいる。かつては、男性が女装して女踊りを踊ったり、女性が男装して男踊りをしたり、仮装して踊ることも盛んに行われていた。 本件は、男女で異なる踊りを伝え、男女が入れ替わり、仮装したりして踊った特色ある盆踊である。踊り手の衣裳【いしょう】も独特である。楽器を用いず、一定の旋律、所作を繰り返して古風さをうかがわせる一方、単調な足運びながら洗練された踊り振りに、芸能の変遷過程をうかがわせる。また、初盆の家で踊る伝承も残している。 (※解説は選択当時のものをもとにしています)
詳細解説▶
詳細解説
植柳の盆踊は、熊本県八代市の植柳地区に伝わる盆踊で、毎年8月14日の夜、小学校の校庭と初盆の家の座敷や庭などで踊られている。男女で異なる踊りを伝え、地元では男女ともに顔を隠して踊ったことから「亡者踊り」とも呼ばれている。七七調の口説歌に合わせて、口説き手のまわりを輪になって踊る。楽器は用いない。 植柳地区は、熊本県中南部、熊本市の南約40kmに位置する八代市にあって、その平野部、球磨川が八代海に注ぐ河口南側に位置している。かつてこの盆踊は、植柳上町、植柳下町、植柳元町の住民が踊っていた。しかし、戦後に衰退し、昭和31年に保存会が発足して以降は、保存会が踊りの中心となり、参加者の範囲を広げて八代市立植柳小学校の校区の人々とともに踊りを伝えている。また戦前には、旧暦7月14日から一週間にわたり毎晩踊ったというが、次第に踊りの期間は短くなり、現在では8月14日の一晩となっている。14日は、まず小学校の校庭で踊った後、保存会員は初盆の家に招かれて踊る。かつては初盆の家ごとに、集まった親類縁者が供養のために踊ったが、踊れる者が少なくなったため、保存会が求めに応じて踊りに行くようになり、家の座敷や庭などで踊っている。 植柳の盆踊は、口説歌を歌う口説き手と、踊り手から構成されている。小学校の校庭で踊る時には櫓を設け、口説き手は櫓の上で歌う。踊り手は櫓を中心とした輪を作り、右回りに踊る。櫓には新仏の名前を掲示する。 口説歌は、植柳での心中事件を題材とした「折助おすて」のほか、「鈴木主水」「南須野要市」「石童丸」など20を伝えている。口説き手の一人が「さらばこれから音頭とりまする、だれも、どなたも、ヨイヤサをたのむ」と歌い始めると、踊り手から「ヨイヤサー、ヨイヤサー」の合いの手が返ってきて、踊りが始まる。どの口説歌も同じ旋律で、七七調の歌詞である。口説き手は順次交代しながら歌い継いでゆく。次の口説き手は、前の口説き手の下の句を受けて歌い始めるのが決まりである。 踊り手は本来、男女ともに白装束に黒帯を締め、白足袋に雪駄を履き、男は笠、女は黒い覆面で顔を隠したといい、今では保存会がその伝統を継承している。踊りは口説歌によって変わることはなく、男女で異なる所作を伝えている。男踊りは腰をかがめ足を跳ね上げるような荒々しい所作であるのに対し、女踊りは単調な足運びで柔らかく踊る。体の前面で手を交差させたり、仰向けに反り返る所作をみせ、指先を微妙に変化させて踊る。かつては、男性が女装して女踊りを踊ったり、女性が男装して男踊りをしたり、仮装して踊ることも盛んに行われた。近年では男踊りを踊る人が少なくなっている。 (※解説は選択当時のものをもとにしています)