国指定文化財等
データベース
・・・国宝、重要文化財
記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財
主情報
名称
:
南奥羽の水祝儀
ふりがな
:
みなみおううのみずしゅうぎ
南奥羽の水祝儀
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種別1
:
風俗慣習
種別2
:
人生・儀礼
その他参考となるべき事項
:
※所在地が2都県以上にわたる広域な選択です。
記録:『南奥羽の水祝儀(無形の民俗文化財記録第39集)』(文化庁文化財保護部・平成8年3月31日)
選択番号
:
1
選択年月日
:
1990.03.09(平成2.03.09)
追加年月日
:
選択基準1
:
(一)由来、内容等において我が国民の基盤的な生活文化の特色を示すもので典型的なもの
選択基準2
:
選択基準3
:
所在都道府県、地域
:
所在地
:
保護団体名
:
特定せず
南奥羽の水祝儀
解説文:
詳細解説
我が国では、花婿・花嫁に水を掛けて祝福するという習慣が、婚姻の儀礼として、また正月行事などとして各地で行われてきた。奥羽地方南部の宮城・福島両県には、水祝儀と呼ばれて、主に正月に行われるものが全国的にみても濃厚に分布している。前年に結婚した者を対象に、祝いの盃事や水を浴びせる行事が道祖神信仰、愛宕信仰などの要素を複合しながら行われている。(※解説は選択当時のものをもとにしています)
関連情報
(情報の有無)
添付ファイル
なし
写真一覧
南奥羽の水祝儀
南奥羽の水祝儀
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南奥羽の水祝儀
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南奥羽の水祝儀
解説文
我が国では、花婿・花嫁に水を掛けて祝福するという習慣が、婚姻の儀礼として、また正月行事などとして各地で行われてきた。奥羽地方南部の宮城・福島両県には、水祝儀と呼ばれて、主に正月に行われるものが全国的にみても濃厚に分布している。前年に結婚した者を対象に、祝いの盃事や水を浴びせる行事が道祖神信仰、愛宕信仰などの要素を複合しながら行われている。(※解説は選択当時のものをもとにしています)
詳細解説▶
詳細解説
我が国では、花婿・花嫁に水を掛けて祝福するという習慣が、婚姻の儀礼として、また正月行事などとして各地で行われてきた。この習慣はすでに中世に行われていたことが推定されているが、少なくとも近世の江戸や京都をはじめ、地方でも盛んに行われていたことが多くの記録に残されている。いずれも、新婚者を祝福すると同時に、社会的承認を与えるための一種の通過儀礼として行われるものである。 また、水を掛けるという行為を通して、新婚者の祓いを行い、水の呪力によって子宝や安産を祈願し、さらに、防火に関する呪術的効果をも加味した儀礼とされている。しかし、今日では婚礼の前後に行われるものは、ほぼ消滅してしまい、正月行事として行われるものも青年たちの「婿いじめ」の傾向が過激になるなどの弊害により、行事として儀礼的に整ったものがわずかに命脈を保っているにすぎない。 奥羽地方南部の宮城・福島両県には、水祝儀と呼ばれて、主として正月に行われるものが全国的にみても濃厚に分布している。現在の伝承地は、宮城県では宮崎町小泉、角田市尾山など、福島県ではいわき市沼之内、三春町西方などである。いずれも講組織や青年会などが主体になって、正月行事の一環として行われてきたもので、前年に結婚した者を対象に、祝いの盃事や水を浴びせる行事が道祖神信仰、愛宕信仰などの要素を複合しながら存続されている。 我が国の伝統的な婚姻観や社会組織の在り方を知る上で貴重なものであり、記録作成を行う必要がある。 (※解説は選択当時のものをもとにしています)