国指定文化財等
データベース
・・・国宝、重要文化財
記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財
主情報
名称
:
津軽の地蔵講の習俗
ふりがな
:
つがるのじぞうこうのしゅうぞく
津軽の地蔵講の習俗
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種別1
:
風俗慣習
種別2
:
祭礼(信仰)
その他参考となるべき事項
:
公開日:旧暦6月23日ほか(※選択当時・お出掛けの際は該当する市町村教育委員会などにご確認ください)
映像:『津軽の地蔵さま』(企画国立歴史民俗博物館、協力文化庁、制作大峠プロダクション、平成20年3月)
選択番号
:
1
選択年月日
:
1994.12.13(平成6.12.13)
追加年月日
:
選択基準1
:
(一)由来、内容等において我が国民の基盤的な生活文化の特色を示すもので典型的なもの
選択基準2
:
選択基準3
:
所在都道府県、地域
:
青森県
所在地
:
保護団体名
:
特定せず
津軽の地蔵講の習俗
解説文:
詳細解説
津軽地方では、集落はずれに地蔵の祠が祀られ、地蔵講により祭祀されている。地蔵講は、毎月23日に宿を決めて集まって経文を唱えて手料理をいただくほか、旧暦6月23日には、地蔵の祠で宵宮をし、地蔵に新しい着物を着せて化粧し直す。
また、津軽の地蔵信仰の中心地の1つである旧金木町川倉の地蔵堂では、旧暦6月23、24日に大祭が行われ、多くの人びとが亡くなった子どもの供養のために参詣する。期間中は境内にイタコも集まり口寄せを行う。(※解説は指定当時のものをもとにしています)
関連情報
(情報の有無)
添付ファイル
なし
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津軽の地蔵講の習俗
津軽の地蔵講の習俗
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津軽の地蔵講の習俗
解説文
津軽地方では、集落はずれに地蔵の祠が祀られ、地蔵講により祭祀されている。地蔵講は、毎月23日に宿を決めて集まって経文を唱えて手料理をいただくほか、旧暦6月23日には、地蔵の祠で宵宮をし、地蔵に新しい着物を着せて化粧し直す。 また、津軽の地蔵信仰の中心地の1つである旧金木町川倉の地蔵堂では、旧暦6月23、24日に大祭が行われ、多くの人びとが亡くなった子どもの供養のために参詣する。期間中は境内にイタコも集まり口寄せを行う。(※解説は指定当時のものをもとにしています)
詳細解説▶
詳細解説
我が国の各地には、地蔵信仰に基づく多様な民間信仰がみられるが、青森県津軽地方は現在でも地蔵の信仰が濃厚に残る数少ない地域の1つである。 津軽地方の村々では、必ずといってよいほど集落のはずれに地蔵が祠に祀られている。この地方では、地蔵は病気や災難を肩代わりしてくれる「身代わり地蔵」として信仰されたり、子どもの成長を祈願する「子育て地蔵」として祀られたりしている。また、小さな子どもが死ぬと、墓に小さい地蔵を建てる習俗が今も盛んに行われており、村境に祀り悪病や災難が入らないようにと願う境の神の性格も色濃く残っている。地蔵堂に祀られる地蔵は、むら持ちであったり、個人の奉納である。 こうした地蔵信仰の中心となっているのは、中高年の女性が組織する地蔵講であり、各集落ごとに地蔵講が結成されて活発な活動を行っている。 むらの地蔵講は、旧暦にしたがって毎月23日に行われる。この日は、輪番制で宿を務め、講員が集まって経文を唱えた後、手料理などを食べながら雑談などをして楽しむ。また、毎月の地蔵講のほかに旧暦6月23日には、集落のはずれの地蔵堂(祠)に集まって宵宮をし、堂内を飾りさまざまな供え物をして供養をする地域もある。またこの日には、地蔵にオセンダクと称して新しい着物を作って着せ、地蔵の顔を化粧し直す習俗も広く行われている。 こうした津軽地方の地蔵信仰の中心地の1つに、旧北津軽郡金木町川倉の地蔵堂がある。なだらかな丘陵の一画にあり、賽の河原の霊場も付設されている。本堂には死児の供養のために供えられた大小様々な地蔵と衣服や履き物、玩具類が所狭しと祀られている。 この地蔵堂の縁日は旧暦6月23、24日で、この日は各地から亡くなった子どもの供養のために多くの人びとが参詣に訪れ、本堂に諷誦文【ふじもん】を奉納する。 また、この期間中には境内にイタコとよぶ民間巫女が集まり口寄せを行っているが、かつてはこの夜には参詣する老女たちによって盆踊りも行われていたという。 以上のように、津軽地方は現在でも地蔵への信仰が色濃く残っており、中高年の女性を中心とする地蔵講が今も活発に活動を行っている地域である。また、この地方の地蔵信仰は、この地方の民間信仰を特色づけているイタコの習俗との密接な関係も想定されるものであり貴重なものである。よって早急に記録を作成する必要がある。 (※解説は指定当時のものをもとにしています)