国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財
主情報
名称
:
木幡の幡祭り
ふりがな
:
こはたのはたまつり
木幡の幡祭り
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種別1
:
風俗慣習
種別2
:
人生・儀礼
その他参考となるべき事項
:
公開日:毎年12月第一日曜日(※選択当時・お出掛けの際は該当する市町村教育委員会などにご確認ください)
記録:『木幡の幡祭り』(東和町教育委員会・平成13年3月30日)
※この行事は、平成16年2月6日に「木幡の幡祭り」として重要無形民俗文化財に指定されている。
選択番号
:
1
選択年月日
:
1994.12.13(平成6.12.13)
追加年月日
:
選択基準1
:
(一)由来、内容等において我が国民の基盤的な生活文化の特色を示すもので典型的なもの
選択基準2
:
選択基準3
:
所在都道府県、地域
:
福島県
所在地
:
保護団体名
:
木幡幡祭保存会
木幡の幡祭り
解説文:
詳細解説
木幡の幡祭りは、旧安達郡東和町の木幡で行われる登拝行事である。木幡山に鎮座する隠津島神社の氏子である木幡の9地区の人びとが、色とりどりの布を縫い合わせた大幡を担いで行列する。特にゴンダチと呼ばれる18歳前後の男子は、初めて行事に参加して「胎内くぐり」、「ゴンダチ呼び」などの成人儀礼を行う点で特色がある。(※解説は選択当時のものをもとにしています)
関連情報
(情報の有無)
添付ファイル
なし
写真一覧
木幡の幡祭り
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木幡の幡祭り
解説文
木幡の幡祭りは、旧安達郡東和町の木幡で行われる登拝行事である。木幡山に鎮座する隠津島神社の氏子である木幡の9地区の人びとが、色とりどりの布を縫い合わせた大幡を担いで行列する。特にゴンダチと呼ばれる18歳前後の男子は、初めて行事に参加して「胎内くぐり」、「ゴンダチ呼び」などの成人儀礼を行う点で特色がある。(※解説は選択当時のものをもとにしています)
詳細解説▶
詳細解説
木幡の幡祭りは、旧安達郡東和町の木幡で12月の第一日曜日に行われる行事である。木幡山に鎮座する隠津島【おきつしま】神社の氏子である木幡の9地区から、木幡山に祀られる隠津島神社を経て羽山神社まで色とりどりの布を縫い合わせた大幡を担いで行列する華やかな登拝行事であり、ゴンダチと呼ばれる18歳前後の初めて行事に参加する男子の成人儀礼を伴う行事である。 祭りの前日までに色とりどりの布や白布で五反幡や三反幡を縫う幡縫いや、梵天、駒形、法螺貝、ゴンダチの持つ太刀作りなどの準備が堂社の人びとによって行われる。これらの準備が終わる前日の夕方や祭り当日の朝に各地区に祀られている神に梵天、幡などを持って参加者やゴンダチがお参りする小宮参りが行われ、前日夜には参加者やゴンダチが水垢離をとる。 お山かけともいわれる幡祭り当日は、各堂社ごとに集合した後、行列を作って木幡第一小学校に向かう。各堂社の行列が着く時間になると地元の田谷堂社は迎え幡と神酒を持って出迎える。参加する9つの堂社が揃うと出立式が行われ、行列を組んで出発する。ゴンダチは藁縄で作った袈裟を首にかけ、木を男根状に削った太刀を肩からさげて行列に参加する。 隠津島神社の参宿所【さんしゅくしょ】に着くと休憩し、早めの昼食をすませ、ここからは幡を持った一行とゴンダチの一行の二手に分かれ、ゴンダチ一行は隠津島神社南側の参道を進み羽山神社へ向かう。 一方、幡を持った一行は尾根づたいに進み、羽山神社へ一足先に着いてゴンダチ一行を待つ。 ゴンダチ一行は、羽山神社の手前にある岩場に着くと、大きな割れ目をくぐり抜ける「胎内くぐり」を行う。 ゴンダチ全員が胎内くぐりを終わると、大岩の前に並び、大岩の上に立った年長者と大岩の下に立った者とが問答をし、胎内くぐりをして生まれかわったゴンダチに命名する儀礼を行う。これを「ゴンダチ呼び」とか「ゴンダチ呼ばり」ともいう。 その後、ゴンダチ一行は、羽山神社に上がり、手前の小屋で小豆を入れて作った「乳」とも呼ばれる粥を食べる。 これが済むと、ゴンダチ一行は、持参した梵天と丸餅を羽山神社に供え、別の道を登ってきた幡の一行と共に神社の前に勢揃いしてお参りする。その後ゴンダチだけで羽山神社を拝む。最初に神社に背を向けて拝む「背拝み」、次に神社に向かって横を向いて拝む「横拝み」、最後に神社に正面して拝み、都合3回拝むことになっている。 羽山神社でのお参りが済むと、幡の一行とゴンダチ一行はいったん尾根に上がってから下山し、途中で隠津島神社に参拝してそれぞれの堂社に帰る。 この行事は、初めて参加するゴンダチが胎内くぐり、命名の儀礼、食い初めなど生まれかわりの儀礼を行うことなど、一種の成人式の役割を果たしていることをよく示している。 (※解説は選択当時のものをもとにしています)