国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財
主情報
名称
:
片品の猿祭
ふりがな
:
かたしなのさるまつり
片品の猿祭
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種別1
:
風俗慣習
種別2
:
祭礼(信仰)
その他参考となるべき事項
:
公開日:毎年旧暦9月の中の申の日(※選択当時・お出掛けの際は該当する市町村教育委員会などにご確認ください)
記録:『片品の猿祭(無形の民俗文化財記録第52集)』(文化庁文化財部・平成19年11月30日)
※この行事は、平成12年12月27日に「片品の猿追い祭」として重要無形民俗文化財に指定されている。
選択番号
:
1
選択年月日
:
1978.12.08(昭和53.12.08)
追加年月日
:
選択基準1
:
(一)由来、内容等において我が国民の基盤的な生活文化の特色を示すもので典型的なもの
選択基準2
:
選択基準3
:
所在都道府県、地域
:
群馬県
所在地
:
保護団体名
:
特定せず
片品の猿祭
解説文:
詳細解説
上州武尊山北麓の利根郡片品村では、猿祭を行っているところがある。旧暦9月の申の日を祭日とする点では共通するものの、その由来・内容等に相違が認められる。中でも花咲の猿祭は、赤飯を振りかけ合う風や猿に扮する者を追いかける等の古態を伝えるとともに、在来の祭祀組織をよく残している。(※解説は選択当時のものをもとにしています)
関連情報
(情報の有無)
添付ファイル
なし
写真一覧
片品の猿祭
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片品の猿祭
解説文
上州武尊山北麓の利根郡片品村では、猿祭を行っているところがある。旧暦9月の申の日を祭日とする点では共通するものの、その由来・内容等に相違が認められる。中でも花咲の猿祭は、赤飯を振りかけ合う風や猿に扮する者を追いかける等の古態を伝えるとともに、在来の祭祀組織をよく残している。(※解説は選択当時のものをもとにしています)
詳細解説▶
詳細解説
上州武尊山北麓の利根郡片品村では、猿祭を行っているところがある。旧暦9月の申の日を祭日とする点で共通するものの、その由来・内容等に相違が認められる。 例えば、片品村花咲に鎮座する武尊神社で毎年旧暦9月の中の申の日に行われる猿追い祭は、花咲を東西に分けて行われる。各集落の各組からそれぞれまわり番でサカバン、ヒツバンと呼ばれる当番が選ばれ、甘酒や赤飯を作って石祠に供え、参詣者にも配る。 次いで、ほおかぶりをした、東の鍛冶屋と山崎、西の栃久保と登戸それぞれのヒツバンが、拝殿の前に一列に向き合って並び、杓文字で赤飯を投げ合う行事が始まる。 赤飯投げが済むと、ヒツバン、サカバンたちは、中央に土間があって2つに分かれている割り拝殿と呼ばれる拝殿に上がり、東と西の座に分かれて座る。 そして東と西とで交互に挨拶をかわし謡が始まる。最後の「千秋楽」が始まると、本殿奥に潜んでいた白装束の猿役が、大きな幣束を手に外へ駆け出し、社殿を右回りに3回まわる。猿が駆け出すと、東西のヒツバン、サカバンも猿を追って駆け出す。このとき猿を追い越してはいけない。 この花咲の猿祭は、赤飯を振りかけ合う風や猿に扮する者を追いかける等の古態を伝えるとともに、東日本には数少ない在来の祭祀組織である宮座組織をよく残している。 猿祭は、豊饒を願う人びとの信仰形態がよくうかがえるものであり、記録類も多く保存されているので、これらも援用しながら猿祭の習俗の記録を作成する必要がある。 (※解説は選択当時のものをもとにしています)