国指定文化財等
データベース
・・・国宝、重要文化財
記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財
主情報
名称
:
木更津中島の梵天立て
ふりがな
:
きさらづなかじまのぼんてんたて
木更津中島の梵天立て
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種別1
:
風俗慣習
種別2
:
年中行事
その他参考となるべき事項
:
公開日:毎年1月7日(※選択当時・お出掛けの際は該当する市町村教育委員会などにご確認ください)
選択番号
:
1
選択年月日
:
1992.02.25(平成4.02.25)
追加年月日
:
選択基準1
:
(一)由来、内容等において我が国民の基盤的な生活文化の特色を示すもので典型的なもの
選択基準2
:
選択基準3
:
所在都道府県、地域
:
千葉県
所在地
:
保護団体名
:
中島区
木更津中島の梵天立て
解説文:
詳細解説
この行事は正月7日未明に日の出を待って、若者たちが海に入り、梵天を立てる行事である。海に入るのは、その年初めてワカイシュの仲間入りをした者である。梵天を立てる間、海岸では出羽三山の行人が祈祷を行い、五穀豊穰・悪疫退散などを祈願する。(※解説は選択当時のものをもとにしています)
関連情報
(情報の有無)
添付ファイル
なし
写真一覧
木更津中島の梵天立て
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木更津中島の梵天立て
解説文
この行事は正月7日未明に日の出を待って、若者たちが海に入り、梵天を立てる行事である。海に入るのは、その年初めてワカイシュの仲間入りをした者である。梵天を立てる間、海岸では出羽三山の行人が祈祷を行い、五穀豊穰・悪疫退散などを祈願する。(※解説は選択当時のものをもとにしています)
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詳細解説
この行事は正月7日未明に日の出を待って、若者たちが晒木綿の褌に鉢巻・襷姿の裸体で海に入り、梵天を立てる行事である。 中島は、東・中宿・下宿・鯨・浜戸・新町の6つの町内に分かれ、それぞれにワカイシュの組織がある。梵天立てはこの町内のワカイシュごとに、6つの組に分かれて行われる。海に入る若者は、この年に初めてワカイシュの仲間入りをした者が中心となる。 梵天は2種類ある。海に立てる梵天は、3間くらいの真竹の先端に、麻糸で結んだ御幣を付けたものである。このほか、1間ほどの長さの孟宗竹の上端に藁を巻き付け、そこにたくさんの御幣を刺した梵天がある。後者は若者によりいったん海岸に立てられた後、再び宿に持ち帰られ、先端につけられた御幣は各戸に配布される。これらの御幣は全て出羽三山の行人によって作られる。 ある組が海に梵天を立てると、後から海に入って立てる梵天は、前の梵天より沖に立てなければならないという決まりがある。 梵天を立てている間、海岸では行衣を身にまとった出羽三山の行人たちが、注連竹を張った祭壇で、法螺貝を吹き鳴らし数珠を繰りながら般若心経を唱え、この年の五穀豊穰・悪疫退散・浜大漁を祈祷する。なお、この行事は、元禄年間に村に降りかかった災難を、出羽三山の威徳で解決することができたことに始まるという言い伝えがあり、出羽三山信仰との関わりをよく伝えている。 この行事は、その年初めて若者の仲間入りをした者が中心となって行う、一種の成人儀礼に関わるものとして注目されるとともに、出羽三山の行人の参加により地域の繁栄と大漁を祈願するなど、東日本一帯のなかでも、出羽三山信仰が特に濃厚に分布する千葉県にあって、その具体的な姿をよく示すものとして貴重であることから、記録を作成する必要がある。 (※解説は選択当時のものをもとにしています)