国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財
主情報
名称
:
ドブネの製作工程
ふりがな
:
どぶねのせいさくこうてい
ドブネの製作工程(『無形の民俗資料記録第1集』より)
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種別1
:
風俗慣習
種別2
:
生産・生業
その他参考となるべき事項
:
記録:『蔓橋の製作工程・「どぶね」の製作工程・「ともど」の製作工程(無形の民俗資料記録第1集)』(文化財保護委員会・昭和37年)
『民俗資料(新潟県文化財調査報告書第4)』(新潟県教育委員会・昭和33年4月)
※この製作工程に関わる舟は、昭和30年4月22日に「どぶね(はなきり)」として重要有形民俗文化財に指定されている。
選択番号
:
1
選択年月日
:
1954.11.00(昭和29.11.00)
追加年月日
:
選択基準1
:
(一)由来、内容等において我が国民の基盤的な生活文化の特色を示すもので典型的なもの
選択基準2
:
選択基準3
:
所在都道府県、地域
:
新潟県
所在地
:
保護団体名
:
特定せず
ドブネの製作工程(『無形の民俗資料記録第1集』より)
解説文:
詳細解説
本件は、新潟県の西頸城郡から中頸城郡にかけての地域で使用されてきたドブネと呼ばれるおもき造りの系統に属する和船を製作する工程である。ドブネは、地曳き網漁などの網を引きまわすために用いられた船で、杉の刳り抜き材をオモキとする和船の一種で、金釘を使用せずに漆で接合したものをタタラと称する栗材の木釘やチキリと称するクサマキ材の鼓型の楔でとめるなどの特徴がみられる。
関連情報
(情報の有無)
添付ファイル
なし
写真一覧
ドブネの製作工程(『無形の民俗資料記録第1集』より)
ドブネの製作工程(『無形の民俗資料記録第1集』より)
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ドブネの製作工程(『無形の民俗資料記録第1集』より)
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ドブネの製作工程(『無形の民俗資料記録第1集』より)
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ドブネの製作工程(『無形の民俗資料記録第1集』より)
解説文
本件は、新潟県の西頸城郡から中頸城郡にかけての地域で使用されてきたドブネと呼ばれるおもき造りの系統に属する和船を製作する工程である。ドブネは、地曳き網漁などの網を引きまわすために用いられた船で、杉の刳り抜き材をオモキとする和船の一種で、金釘を使用せずに漆で接合したものをタタラと称する栗材の木釘やチキリと称するクサマキ材の鼓型の楔でとめるなどの特徴がみられる。
詳細解説▶
詳細解説
本件は、新潟県の西頸城郡から中頸城郡にかけての地域で使用されてきたドブネと呼ばれるおもき造りの系統に属する和船を製作する工程である。この地域のドブネは、地曳き網漁などの網を引きまわすために用いられる船で、杉の刳り抜き材をオモキとする和船の一種である。 新潟県のドブネの製作工程は、隣接する中頸城郡と西頸城郡で大きな違いがみられ、同じ船大工が地域に応じて意図的に別々の工法で製作し、その背景には砂浜が多い中頸城郡、小石の浜が多い西頸城郡という浜の環境の相違にあると考えられている。 西頸城郡のドブネは、船の形が大きく、幅も広く、乗員数も多いため、船の接合部に金釘を使用するのに対して、中頸城郡のドブネは、金釘は使用せず、漆で接合したものをタタラと称する栗材の木釘でとめ、さらにチキリと称するクサマキ材の鼓型の楔でとめる。このような違いから、西頸城郡のドブネは「西浜ドブネ」、中頸城郡のドブネは「犀浜ドブネ」「ハナキリ」とも呼ばれる。 特に中頸城郡のドブネの製作は、オモキと称する杉の刳り抜き材を中心に、補助材である3枚接ぎのチョウ(底部の木材)をはめ込んで組み立てるもので、丸木舟から構造船に至る我が国の和船の変遷の中間に位置づけられる、おもき造りの様相をよく残しており注目されることから早急に記録を作成する必要がある。