国指定文化財等
データベース
・・・国宝、重要文化財
記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財
主情報
名称
:
祖父江の虫送り
ふりがな
:
そぶえのむしおくり
祖父江の虫送り(実盛人形の昇天)
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種別1
:
風俗慣習
種別2
:
生産・生業
その他参考となるべき事項
:
公開日:毎年7月10日(※選択当時・お出掛けの際は該当する市町村教育委員会などにご確認ください)
記録:『祖父江の虫送り』(祖父江町教育委員会・平成5年3月)
選択番号
:
1
選択年月日
:
1991.02.02(平成3.02.02)
追加年月日
:
選択基準1
:
(一)由来、内容等において我が国民の基盤的な生活文化の特色を示すもので典型的なもの
選択基準2
:
選択基準3
:
所在都道府県、地域
:
愛知県
所在地
:
保護団体名
:
島本新田虫送り保存会
祖父江の虫送り(実盛人形の昇天)
解説文:
詳細解説
この行事は、麦がらを材料に馬に乗った実盛人形を作り、夕方、松明の火をかざしながら田圃をめぐって送りだすものである。西日本の一帯に広く分布する齋藤別当実盛の人形を作って、むら境まで送りだす行事の分布の東のはずれに位置するものである。(※解説は選択当時のものをもとにしています)
関連情報
(情報の有無)
添付ファイル
なし
写真一覧
祖父江の虫送り(実盛人形の昇天)
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祖父江の虫送り(実盛人形の昇天)
解説文
この行事は、麦がらを材料に馬に乗った実盛人形を作り、夕方、松明の火をかざしながら田圃をめぐって送りだすものである。西日本の一帯に広く分布する齋藤別当実盛の人形を作って、むら境まで送りだす行事の分布の東のはずれに位置するものである。(※解説は選択当時のものをもとにしています)
詳細解説▶
詳細解説
稲作を基本にしてきた我が国の農村において、稲の病害虫が大きな関心事であったことはいうまでもない。かつては、ウンカやヨコバイなどの害虫の大発生が大飢饉までも引き起こし、多くの人々の生命をも奪う大きな被害となった。 科学的な駆除方法が開発されていなかった時代に、病害虫の害は総じて蝗(いなむし)の害ととらえられ、これが非業の死をとげた者の怨霊によってひき起こされるものとも考えられていたことから、その怨霊を鎮め祀り、むら境に送りだす呪術をもって、この被害を免れようとした。これが年中行事として定着したものが、虫送りの行事として各地に伝承されてきている。しかし、いずれの行事も、今日、科学的知識の普及や、農薬の発達などによって、衰退しつつある。 西日本の一帯では、源平の戦で知られる武将、齋藤別当実盛の怨霊が、虫害をもたらすものと考えられ、その姿を藁人形などで作って、むら境まで鉦太鼓で囃し立てながら送りだす行事が広く行われてきた。 愛知県の尾張地方は、その分布の東のはずれに位置しており、そのなかで今日、わずかに伝統を保っているのが、旧祖父江町島本新田の虫送り行事(ムシマツリともいう)である。 この行事は、7月の初旬に行われ、麦がらを材料に馬に乗った実盛人形を作り、夕方、松明の火をかざしながら田圃をめぐって送りだすものである。 我が国の伝統的な虫送り行事の典型的な事例の1つであることから、早急に記録を作成する必要があるものである。 (※解説は選択当時のものをもとにしています)