国指定文化財等
データベース
・・・国宝、重要文化財
記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財
主情報
名称
:
下五島大宝郷の砂打ち
ふりがな
:
しもごとうだいほうごうのすなうち
下五島大宝郷の砂打ち
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種別1
:
風俗慣習
種別2
:
祭礼(信仰)
その他参考となるべき事項
:
公開日:毎年旧暦9月29日(※選択当時・お出掛けの際は該当する市町村教育委員会などにご確認ください)
記録:『下五島大宝郷の「砂打ち」』(玉之浦町教育委員会・昭和56年3月)
選択番号
:
1
選択年月日
:
1979.12.07(昭和54.12.07)
追加年月日
:
選択基準1
:
(一)由来、内容等において我が国民の基盤的な生活文化の特色を示すもので典型的なもの
選択基準2
:
選択基準3
:
所在都道府県、地域
:
長崎県
所在地
:
保護団体名
:
大宝郷会
下五島大宝郷の砂打ち
解説文:
詳細解説
この行事は、大宝郷の氏神言代主神社の秋祭で行われる疫病退散、五穀豊穣などを祈願する行事である。猿田彦を先頭に獅子役などの諸役が囃子に合わせて郷内を一巡し、3カ所の郷境で農耕作業の一部が模擬的に演ぜられ、道中サンドーラが家々の戸障子に砂を打ちつける。(※解説は選択当時のものをもとにしています)
関連情報
(情報の有無)
添付ファイル
なし
写真一覧
下五島大宝郷の砂打ち
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下五島大宝郷の砂打ち
解説文
この行事は、大宝郷の氏神言代主神社の秋祭で行われる疫病退散、五穀豊穣などを祈願する行事である。猿田彦を先頭に獅子役などの諸役が囃子に合わせて郷内を一巡し、3カ所の郷境で農耕作業の一部が模擬的に演ぜられ、道中サンドーラが家々の戸障子に砂を打ちつける。(※解説は選択当時のものをもとにしています)
詳細解説▶
詳細解説
下五島大宝郷の砂打ちは、大宝郷の氏神言代主神社の秋祭(権現祭)で行われるものである。 祭の2日前に郷長(区長)から祭当番の村組に連絡があると、これをうけて当番によって砂打ち用の道具類が準備され、宵祭の晩には神楽が奉納される。 この行事は、ムラマワリと呼ばれる一行によってなされる。行列は猿田彦を先頭に獅子役、幟持ち、御幣持ち、神主、巫女、女形、囃子方、稲かけ、かけ魚持ち、くわ(鍬を持つ役)、きね(杵を担ぐ役)、サンドーラ(桟俵をかぶる役)で構成され、その順できまりの道順に従い郷内を一巡する。ときおり笛・太鼓の囃子にあわせて猿田彦と獅子役によって道神楽が舞われる。また郷境の3か所では円陣をつくり、鍬持ちが土を掘りおこす所作、サンドーラが種蒔の所作、鍬持ちが土をかぶせる所作をなし、杵担ぎがその上を搗き固める所作を各1回ずつ行う。そのほかサンドーラが道中時おり見物人を追いかけ、あるいは傍の家々の戸障子めがけて砂を打ちつける。 この行事は、古来ホンケン(本家筋)と呼ばれる家々が交替制で担当し、現在は村組が24軒ずつ4組で4年に1度担当する慣わしとなっている。また、女形は両親健在の者が当番の組内から選ばれてその役につき、タスキ掛けで帯を後に垂らす着装をなし、頭上に桶・ソウケのほか柄杓を載せる慣わしである。砂打ちは種蒔を、杵で搗くのは収穫した穀物を搗くとか餅搗きの意味とされ、見物人や戸障子に砂を打ちつけるのは災厄を払い、疫病退散のためだと伝えられている。 この行事は、農耕作業の一部が模擬的に演ぜられるとともに、郷内の人々の疫病退散の意がこめられているなど、各種の習俗が習合していて、古風な民俗の一面を伝えるものとして注目されることから早急に記録を作成する必要がある。 (※解説は選択当時のものをもとにしています)