国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財
主情報
名称
:
高岡の小豆焼き行事
ふりがな
:
たかおかのあずきやきぎょうじ
高岡の小豆焼き行事
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種別1
:
風俗慣習
種別2
:
社会生活(民俗知識)
その他参考となるべき事項
:
公開日:毎年1月15日(※選択当時・お出掛けの際は該当する市町村教育委員会などにご確認ください)
記録:『高岡の小豆焼き行事』(企画文化庁・製作(株)TEM研究所・平成29年3月)
選択番号
:
1
選択年月日
:
1996.11.28(平成8.11.28)
追加年月日
:
選択基準1
:
(一)由来、内容等において我が国民の基盤的な生活文化の特色を示すもので典型的なもの
選択基準2
:
選択基準3
:
所在都道府県、地域
:
長野県
所在地
:
保護団体名
:
高岡区
高岡の小豆焼き行事
解説文:
詳細解説
この行事は、年頭にあたり小豆の焼け具合などで、その年の天候や農作物の豊凶などを占う行事であり、小正月の火祭りに引き続いて行われる。各役割を決めた後、囲炉裏でカワラケを加熱し、唱え言を唱えながら小豆を1粒ずつ入れる。焼けた小豆の動き等で、組内や世の中、稲・豆類・雑穀・蚕などの作柄を占い、記録係が結果を記録する。最後に酒宴となり、今年の当番から翌年の当番に頭渡しが行われる。(※解説は選択当時のものをもとにしています)
関連情報
(情報の有無)
添付ファイル
なし
写真一覧
高岡の小豆焼き行事
高岡の小豆焼き行事
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高岡の小豆焼き行事
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高岡の小豆焼き行事
解説文
この行事は、年頭にあたり小豆の焼け具合などで、その年の天候や農作物の豊凶などを占う行事であり、小正月の火祭りに引き続いて行われる。各役割を決めた後、囲炉裏でカワラケを加熱し、唱え言を唱えながら小豆を1粒ずつ入れる。焼けた小豆の動き等で、組内や世の中、稲・豆類・雑穀・蚕などの作柄を占い、記録係が結果を記録する。最後に酒宴となり、今年の当番から翌年の当番に頭渡しが行われる。(※解説は選択当時のものをもとにしています)
詳細解説▶
詳細解説
我が国では、年頭にあたって豆の焼け具合や、竹・茅の筒への小豆粥の詰まり具合などで、その年の天候や農作物の豊凶などを占う行事が各地で行われている。 高岡では、小正月の火祭りであるドンドン焼きに引き続いて、農作物の豊凶などを占う小豆焼き行事が伝承されている。 行事の前日、各家ではドウロクジンサン(道祖神像)をヌルデの木で作って神棚に安置する。 15日朝、餅花の一種であるモノヅクリを作り、広場に門松・注連縄・だるま・古護符・書き初め等を持ち寄り、ドンドン焼きの準備をする。 夕方、道祖神像を集落内に5基ある道祖神碑に供え、モノヅクリや餅を持って広場に集まる。大小2基のドンドン焼きをして、その残り火で餅やモノヅクリを焼いて食べる。 引き続いて小豆焼きが行われる。かつては、前年に祝い事(祝言や新築)のあった家に集まって行っていたが、現在は高松公民館で実施している。 まず4人の親方衆の話し合いにより、カシラヤク(頭屋役)2人・中継1人・記録係2人を決める。そして囲炉裏の火にカワラケ(鉄製灯明皿)をのせて加熱する。カワラケの上の灰を長い火吹き竹で吹き払い、「ドウロクジンさん、ドウロクジンさん、ご機嫌よかったらくるりと回らっしゃい」と唱えながら、カワラケの中に小豆を1粒ずつつまんで入れる。 そして、焼けた小豆の動き等で、組内や世の中、稲・麦・豆類・雑穀・野菜・蚕・桑等の作柄を占い、記録係がその結果を記録していく。 その後、日待ち料理で酒宴となり、宴半ばで手締めを行い、今年の当番から翌年の当番にオトワタシ(頭渡し)の献杯が行われる。 現在、地域社会や家庭における作占いの行事は、急速に衰退しつつある。そうしたなかでこの行事は、地域社会に今も伝承される地域的特色の豊かな作占い行事であり、我が国の民俗知識にかかわる行事を理解するうえで注目されることから、早急に記録を作成する必要があるものである。 (※解説は選択当時のものをもとにしています)