国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財
主情報
名称
:
養父のネッテイ相撲
ふりがな
:
やぶのねっていずもう
養父のネッテイ相撲
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種別1
:
風俗慣習
種別2
:
祭礼(信仰)
その他参考となるべき事項
:
公開日:毎年10月第二日曜日(※選択当時・お出掛けの際は該当する市町村教育委員会などにご確認ください)
選択番号
:
1
選択年月日
:
2003.02.20(平成15.02.20)
追加年月日
:
選択基準1
:
(一)由来、内容等において我が国民の基盤的な生活文化の特色を示すもので典型的なもの
選択基準2
:
選択基準3
:
所在都道府県、地域
:
兵庫県
所在地
:
保護団体名
:
水谷神社ねっていずもう保存会
養父のネッテイ相撲
解説文:
詳細解説
この行事は、旧養父郡養父町奥米地に鎮座する氏神、水谷神社の祭礼に奉納される儀礼的な相撲で、奥米地の各家が10組に分かれて、毎年順番に各組が世話するかたちで、成人男子2人によって行われる。悪例鎮めの祈願と作物の実りを感謝して行われる行事である。(※解説は選択当時のものをもとにしています)
関連情報
(情報の有無)
添付ファイル
なし
写真一覧
養父のネッテイ相撲
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養父のネッテイ相撲
解説文
この行事は、旧養父郡養父町奥米地に鎮座する氏神、水谷神社の祭礼に奉納される儀礼的な相撲で、奥米地の各家が10組に分かれて、毎年順番に各組が世話するかたちで、成人男子2人によって行われる。悪例鎮めの祈願と作物の実りを感謝して行われる行事である。(※解説は選択当時のものをもとにしています)
詳細解説▶
詳細解説
養父のネッテイ相撲は、旧養父郡養父町奥米地に鎮座する氏神、水谷神社の祭礼に奉納される相撲で、成人男子2人によって行われる。 ネッテイ相撲は、水谷神社の境内で行われる。境内は3段に分かれており、最上段に水谷神社の本殿と田和神社、三宝荒神、八大荒神などの摂社が祀られ、その下の中段の広場でネッテイ相撲が行われる。最下段には土俵があり、ネッテイ相撲の終了後にここで子ども相撲が行われる。 祭り当日は、午後から神事が行われた後、まず、本殿脇に祀られている田和神社の前でホイヤラ踊りと呼ばれる笹踊りが奉納され、その後ネッテイ相撲が始まる。 中段の広場には土俵が作られることもなく、肩衣に袴の股立をとった袴姿の成人男子2人が、本殿前で神主から太刀を受け取って中段に進み、向き合って立つ。太刀を両手で捧げ持つと両足飛びで3歩前進し、肩衣を脱いで刀を包み石段の上に置く。上半身裸になると、一礼して後退し、小さくかけ声をかけながら四股を踏み、互いの首を抱え込み、かけ声をかけながら右回りに飛びはねながら1回りするなどの所作を行う。所作が終わると互いに一礼し、石段の上に置いた太刀を取り両手に捧げ持って本殿前に進み、神主に太刀を戻して終了する。 この後、最下段の土俵で子ども相撲が行われる。 ネッテイ相撲の世話は、水谷神社の氏子である奥米地の各家を10組に分け、各組が1年交替で宮当番と呼ぶ神社の世話役になる。宮当番は神社の幟立て、神社の掃除や祭りの供物の準備などを行う。この宮当番もかつては1組ずつ務めていたが、ここ数年は2組ずつ一緒になって務めるようになっている。それ以前には水谷講という講があり、その講に加入している人たちだけで宮当番を務めていたといわれている。 また、水谷神社には宮田が7畝あり、かつては宮当番がこの宮田を耕作し、祭りの費用の一部にあてていたが、現在では区から祭りの費用の補助が出されている。本来、ネッテイ相撲を行う2人も宮当番の組の者がつとめていたが、現在では宮当番に関係なく同じ人が続けて行うようになっている。 この行事は、悪霊鎮めの祈願と作物の稔りを感謝して行われる行事で、伝統的な神観念をうかがううえで注目される習俗であることから、早急に記録を作成する必要がある。 (※解説は選択当時のものをもとにしています)