国指定文化財等
データベース
・・・国宝、重要文化財
記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財
主情報
名称
:
愛知のオマント
ふりがな
:
あいちのおまんと
愛知のオマント
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種別1
:
風俗慣習
種別2
:
祭礼(信仰)
その他参考となるべき事項
:
公開日:毎年体育の日の前日の日曜日ほか(※選択当時・お出掛けの際は該当する市町村教育委員会などにご確認ください)
映像:『愛知のオマント』(普及編・記録編)(企画文化庁・製作NHKプラネット中部・平成25年3月)
選択番号
:
1
選択年月日
:
2004.02.06(平成16.02.06)
追加年月日
:
選択基準1
:
(一)由来、内容等において我が国民の基盤的な生活文化の特色を示すもので典型的なもの
選択基準2
:
選択基準3
:
所在都道府県、地域
:
愛知県
所在地
:
保護団体名
:
特定せず
愛知のオマント
解説文:
詳細解説
この行事は、ダシと呼ばれる札や御幣を立てて豪華な馬具で飾った馬を社寺に奉納する行事である。オマントあるいは馬の塔と呼ばれ、氏神の祭りに行われるほか、ガッシュクとかガッショクと呼ばれ、数十か村が連合して特定の社寺に馬を奉納することも行われる。(※解説は選択当時のものをもとにしています)
関連情報
(情報の有無)
添付ファイル
なし
写真一覧
愛知のオマント
愛知のオマント
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愛知のオマント
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愛知のオマント
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愛知のオマント
解説文
この行事は、ダシと呼ばれる札や御幣を立てて豪華な馬具で飾った馬を社寺に奉納する行事である。オマントあるいは馬の塔と呼ばれ、氏神の祭りに行われるほか、ガッシュクとかガッショクと呼ばれ、数十か村が連合して特定の社寺に馬を奉納することも行われる。(※解説は選択当時のものをもとにしています)
詳細解説▶
詳細解説
愛知県内の尾張地方や西三河地方には、ダシと呼ばれる札や御幣を立てて豪華な馬具で飾った馬を社寺に奉納する行事がかつて広く分布していたことが知られている。 この行事は、オマントあるいは馬の塔と呼ばれ、氏神の祭りに行われるほか、ガッシュクとかガッショクと呼ばれ、数十か村が連合して名古屋市の熱田神宮や龍泉寺、豊田市の猿投神社などの特定の社寺に馬を奉納することも行われる。 氏神の祭りで行う場合と、ガッシュクで行う場合とでは、取り組み方が違い、ガッシュクに参加する場合は最も格が高いとされ、馬に乗せるダシや馬具も違うものであった。 氏神の祭りに行われるオマントでは、シマと呼ばれる集落の一番小さなまとまりの単位で馬を出したが、この場合に用いるダシや馬具はガッシュクで用いるものとは別のものが用いられた。このため、現在でもガッシュクの格式で行うことを申し合わせて行っている所もある。 オマントの行列には、棒などを持って様々な組み手を披露する棒の手と呼ばれる芸能が加わることが多く、「オマントに棒の手はつきもの」という所も多い。旧愛知郡東部、西加茂郡ではこの傾向が顕著に見られ、これに火縄銃の一隊も加えて警固祭りという所も多い。 例えば、長久手町長湫のオマントは、かつては、平年作の年にはシマ単位で曳き馬祭りが行われ、豊作の年には警固祭りが行われていたが、現在ではガッシュク格で行われる警固祭りが不定期に行われている。現在の警固祭りは、長湫の集落を2つに分けたキリと呼ばれるまとまりを単位に行われる。キリはいくつかのシマがまとまったものである。東西2つのキリが、それぞれ1頭ずつダシや馬具で飾った馬を出し、長湫の氏神である景行天皇社と富士社に奉納する行事で、棒の手や火縄銃の空撃ちの奉納も行われる。 オマントは、シマ単位、数十か村が連合して行われるものなど、様々な規模のまとまりで行われていたことが知られているが、現在では生業の変化や社会環境の変化などにより、馬の飼育がほとんど行われなくなったり、廃絶する所が多くなっている。また行われている行事も、長湫のようにガッシュク格としてかつての長湫村単位で行われるもののほか、かつてシマ単位で行われた規模のもののみになり、熱田神宮や猿投神社、龍泉寺などで行われた大規模なガッシュクは行われなくなっているなどの変化が見られる。 この行事は、一つのムラを単位に行われるものや複数のムラが連合して行われるものがあり、尾張や西三河地方に広くみられるものである。しかし現在は行っている地域も減りつつあり、複数のムラが共同して行う規模の大きいものはほとんど見られなくなっている。地域的特色が豊かなものでもあるため、早急に記録を作成する必要がある。 (※解説は選択当時のものをもとにしています)