国指定文化財等
データベース
・・・国宝、重要文化財
史跡名勝天然記念物
主情報
名称
:
大平山元遺跡
ふりがな
:
おおだいやまもといせき
出土遺物
写真一覧▶
地図表示▶
解説表示▶
種別1
:
史跡
種別2
:
時代
:
旧石器後期から縄文草創期
年代
:
西暦
:
面積
:
その他参考となるべき事項
:
告示番号
:
39
特別区分
:
特別以外
指定年月日
:
2013.03.27(平成25.03.27)
特別指定年月日
:
追加年月日
:
2015.10.07(平成27.10.07)
指定基準
:
一.貝塚、集落跡、古墳その他この類の遺跡
所在都道府県
:
青森県
所在地(市区町村)
:
青森県東津軽郡外ヶ浜町
保管施設の名称
:
所有者種別
:
所有者名
:
管理団体・管理責任者名
:
出土遺物
解説文:
詳細解説
大平山元遺跡は、後期旧石器時代後半期(約2万年前)から縄文時代草創期(約1万3千年前)までの各時期の変遷や、日本列島各地との交流関係等を追うことができる北日本では稀有の遺跡であり、極めて重要である。
関連情報
(情報の有無)
指定等後に行った措置
添付ファイル
なし
写真一覧
出土遺物
写真一覧
出土遺物
Loading
Zeom Level
Zoom Mode
解説文
大平山元遺跡は、後期旧石器時代後半期(約2万年前)から縄文時代草創期(約1万3千年前)までの各時期の変遷や、日本列島各地との交流関係等を追うことができる北日本では稀有の遺跡であり、極めて重要である。
詳細解説▶
詳細解説
大平山元遺跡は津軽半島の北東部、陸奥湾(むつわん)に注ぐ蟹田(かにた)川(がわ)の河口から上流8キロメートルの左岸に位置し、津軽山地から派生する標高24メートルから26メートルの低位段丘上、南北500メートル、東西200メートルの範囲に立地する後期旧石器時代後半期から縄文時代草創期に至る石材原産地に近接した遺跡である。 この低位段丘の先端部は、更新世には、蟹田川に向かって浅い谷が形成されることで東西に分断され、その西側には大平山元Ⅰ遺跡が、東側には大平山元Ⅱ遺跡が、そして低位段丘の最奥部には大平山元Ⅲ遺跡がそれぞれ営まれた。ただし、大平山元Ⅱ遺跡については、縄文時代草創期にこの谷が埋没したところまで範囲が広がる。なお、この蟹田川のさらに上流3.5キロメートルには、大平山元遺跡の各地点から出土する大部分の石器の素材となった珪質頁岩の産出地が確認されており、大平山元遺跡がこの地に所在する理由になっている。 昭和46年、畑からみつかった1点の局部(きょくぶ)磨製石斧(ませいせきふ)が契機となり、昭和50年度から54年度にかけて青森県立郷土館が大平山元Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ遺跡の発掘調査を行い、大平山元Ⅰ遺跡からは、縄文時代草創期に属する両面調整の槍先形(やりさきがた)尖頭器(せんとうき)・局部磨製石斧・石鏃をはじめ、石(せき)刃(じん)素材の削器(さっき)・掻器(そうき)・彫器(ちょうき)等からなる神子柴(みこしば)・長者久保(ちょうじゃくぼ)石器群が出土した。大平山元Ⅱ遺跡からは、大平山元Ⅰ遺跡と同様の神子柴・長者久保石器群のほかに、荒屋型(あらやがた)彫器や湧別(ゆうべつ)技法による細石刃石器群のほかに、後期旧石器時代後半期に属するナイフ形石器や有樋(ゆうひ)尖頭器からなる石器群も出土した。なお、大平山元Ⅲ遺跡からは、大平山元Ⅱ遺跡と同様の様相を呈するが、細石刃核石器群については野岳(のだけ)・休場(やすみば)型とされる黒曜石製細石刃核も含まれる。 平成10年度には、大平山元Ⅰ遺跡発掘調査団による発掘調査により、大平山元Ⅰ遺跡からはさらに7個体分の無文土器が神子柴・長者久保石器群と共伴して出土するとともに、その土器の付着物から放射性炭素年代測定(未較正)により12,680±140年前から13,780±170年前という極めて古い年値が得られ注目を集めた。また、平成13年度以降の外ヶ浜町教育委員会(旧蟹田町教育委員会)による継続的な発掘調査では、大平山元遺跡の範囲を確定するとともに、大平山元Ⅱ遺跡の南西端部である低地部において12から16センチメートルの石刃19本がまとまって出土し、縄文時代草創期の特徴とされる石器の埋納状況も確認された。 大平山元遺跡は、石器の素材となる珪質頁岩の産出地に近接する遺跡であり、後期旧石器時代後半期から縄文時代草創期までの各段階の変遷が追える北日本では稀有な遺跡である。なかでも、後期旧石器時代後半期では、関東・中部との関係を示す有樋尖頭器、北海道との関係を示す湧別技法による細石刃石器群、関東以西との関係を示す野岳・休場型の黒曜石製細石刃核等、北日本では他に例がないほど日本列島各地との関係を示す石器が多数出土して注目される。さらに、縄文時代草創期では、神子柴・長者久保石器群と無文土器との共伴や大型石刃の埋納等、後期旧石器時代後半期から縄文時代草創期への移行のあり方を検討する上で極めて重要な情報を提供している。よって、史跡に指定し保護を図ろうとするものである。
関連情報
指定等後に行った措置
2015.10.07(平成27.10.07)
関連情報
指定等後に行った措置
異動年月日
:
2015.10.07(平成27.10.07)
異動種別1
:
追加指定
異動種別2
:
異動種別3
:
異動内容
: