国指定文化財等
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・・・国宝、重要文化財
史跡名勝天然記念物
主情報
名称
:
磯浜古墳群
ふりがな
:
いそはまこふんぐん
磯浜古墳群
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種別1
:
史跡
種別2
:
時代
:
古墳時代前期
年代
:
西暦
:
面積
:
12690.8 m
2
その他参考となるべき事項
:
告示番号
:
17
特別区分
:
指定年月日
:
2020.03.10(令和2.03.10)
特別指定年月日
:
追加年月日
:
指定基準
:
一.貝塚、集落跡、古墳その他この類の遺跡
所在都道府県
:
茨城県
所在地(市区町村)
:
茨城県茨城郡大洗町
保管施設の名称
:
所有者種別
:
所有者名
:
管理団体・管理責任者名
:
磯浜古墳群
解説文:
詳細解説
茨城県中部,那珂川(なかがわ)・涸沼川(ひぬまがわ)水系の河口部に位置する古墳時代前期から中期初頭の古墳群。前方後円墳2基,前方後方墳1基,円墳1基ほかの6基からなる。日下ヶ塚古墳(ひさげづかこふん)は墳長約101.4mの大型前方後円墳で,人骨のほか鏡2面・石製模造品・玉類・鉄製品など約4,000点の豊富な副葬品(ふくそうひん)が出土し,車塚古墳(くるまづかこふん)は直径約88mで,全国屈指の規模を誇る。古墳時代前期から中期初頭の関東における古墳の展開を考える上で重要。
関連情報
(情報の有無)
指定等後に行った措置
なし
添付ファイル
なし
写真一覧
磯浜古墳群
磯浜古墳群(日下ヶ塚(常陸鏡塚)古墳出土副葬品)
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磯浜古墳群
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磯浜古墳群(日下ヶ塚(常陸鏡塚)古墳出土副葬品)
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解説文
茨城県中部,那珂川(なかがわ)・涸沼川(ひぬまがわ)水系の河口部に位置する古墳時代前期から中期初頭の古墳群。前方後円墳2基,前方後方墳1基,円墳1基ほかの6基からなる。日下ヶ塚古墳(ひさげづかこふん)は墳長約101.4mの大型前方後円墳で,人骨のほか鏡2面・石製模造品・玉類・鉄製品など約4,000点の豊富な副葬品(ふくそうひん)が出土し,車塚古墳(くるまづかこふん)は直径約88mで,全国屈指の規模を誇る。古墳時代前期から中期初頭の関東における古墳の展開を考える上で重要。
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詳細解説
太平洋に注ぎ込む那珂川(なかがわ)の河口から南西約3km,太平洋に面して南北に細長い鹿島台地(かしまだいち)の北端近くに立地する古墳時代前期から中期初頭の古墳群である。昭和24年の日下ヶ塚古墳(ひさげづかこふん)の発掘調査で,長大な粘土槨(ねんどかく),内行花文鏡(ないこうかもんきょう)・変形四獣鏡(へんけいしじゅうきょう),石釧(いしくしろ),勾玉(まがたま),管玉(くだたま),ガラス製小玉,大刀(たち),鉄製農工具類,石製模造品,滑石製臼玉(かっせきせいうすだま),木製櫛(もくせいくし)などの約4,000点に及ぶ副葬品(ふくそうひん)が発見されヤマト政権との密接な関係が想定される東国の前期後葉の代表的な前方後円墳と考えられた。その後の調査で,周濠(しゅうごう)が巡ること,墳長が101.4mで墳丘には壺形埴輪(つぼがたはにわ)・円筒埴輪(えんとうはにわ)を樹立することが判明した。本古墳群で最も古いと考えられる墳長29mの前方後方墳の姫塚古墳(ひめづかこふん),詳細が不明な五本松古墳(ごほんまつこふん)や五本松下古墳(ごほんまつしたこふん),墳長約60mの前方後円墳である坊主山古墳(ぼちやのやまこふん)などが築造されたとみられる。前期後葉には本古墳群最大の日下ヶ塚古墳,前期末から中期初頭に直径88mの円墳である車塚古墳(くるまづかこふん)が築造された。前期前葉から中期初頭までの古墳の系譜が辿れ,墳形・規模・外表施設に変遷が認められることから,本古墳群の首長層が古墳築造に係る新たな要素を受容したことを示し,地域における古墳文化の受容の実態を具体的に示している。ヤマト政権における東国経営の在り方のみならず,ヤマト政権と地域首長層との関係性を知る上で重要な古墳群である。